上顎と下顎の保険適用の部分入れ歯の特徴と問題点
保険適用の部分入れ歯を装着
上顎は総入れ歯
写真の症例は上顎は保険適用の総入れ歯が入っています。
下顎は部分入れ歯
下顎は犬歯から犬歯までの6歯が残存しています。前歯4本にクラスプをかけた保険適用の入れ歯が入っています。
デメリット
Demerit
見た目の自然さに制限がある
入れ歯を固定するための金属製の留め具(クラスプ)を前歯や犬歯に掛ける場合、見えてしまうので審美性に支障をきたします。素材が限定されるため、審美的に高い要求には対応が難しい場合があります。
※ 保険適用にはなりませんが、金属製のクラスプを使わない目立たない入れ歯(スマイルデンチャー)もあります。
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装着感
複数の歯を喪失すると大きな入れ歯になりやすく、レジン床の強度を取るために厚くなるため異物感が強まり慣れるのに時間がかかります。
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歯茎に痛みが出る
作りたての入れ歯(特に下顎の総入れ歯など欠損歯数が多い入れ歯)では食事の時、咬むと歯茎に痛みが出やすいので調整に来院回数が複数回になることがあります。
これは、 入れ歯が安定しないために起こる現象です。また歯茎が痩せた時には、入れ歯の内側にゴマ粒などのような小さなものが入って痛みが起こることもあります。
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外れる
餅などの粘着性の食べ物は噛みにくく、入れ歯がはずれてしまうことがあります。
また、クラスプの掛かる歯のアンダーカットが少ないと十分な維持力が発揮出来ないため、外れやすい入れ歯になってしまうことがあります。
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不十分な噛む力
咬合力は天然歯の約1/3です。欠損歯数が総入れ歯に近づくほど、噛み合わせの力は減少する傾向にあります。
従っておいしく食事が取れない場合もあります。
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維持歯が負担過重に
クラスプが掛かる天然歯(維持歯という)は、側方からの力を受けやすく、絶えず横に揺さぶられる力が掛かります。
そのため、負担過重となりやすく維持歯の歯槽骨が吸収すると歯のグラグラが始まります。当然、歯の寿命は短くなります。
Demerit
入れ歯を外して歯磨きが必要
口の清掃は入れ歯を外して歯磨きをしなければなりません。また、食事後、入れ歯に付着した汚れも入れ歯を外して除去する必要があります。
人前では入れ歯を外して清掃するのは抵抗感があります。
Demerit
入れ歯が合わずガタガタする
入れ歯を使ってるうちに徐々に歯茎が痩せることがあります。すると、入れ歯が合わなくなり、ガタガタして食事をすると痛みが出たりします。入れ歯安定剤の使用が必要になることもあります。
メリット
Merit
基本的な機能が十分
咀嚼(噛むこと)や発音の機能を回復し、日常生活の快適さを取り戻せます。自分の歯を殆ど削らずに入れ歯を作ることができます。
入れ歯の沈下を防止するためにクラスプを支える部分(レストシートという)を僅かに削る必要があります。
Merit
費用が安い
治療時間が短く、来院回数も少なくて済みます。保険が効くので費用を安く抑えられます。
Merit
短期間で修理や再製作が可能
保険適用内の部分入れ歯をは短期間で作製することが可能です。また、入れ歯が壊れても簡単に修理ができます。
江戸川区篠崎で保険適用の部分入れ歯をご希望の方へ
当院では、患者さま一人ひとりに最適な治療法をご提案いたします。
保険適用内での部分入れ歯をお考えの方も、その他の選択肢を検討したい方も、ぜひ一度ご相談ください。
見た目や機能、費用のバランスをしっかり考慮して、長くご満足いただける治療を目指します。
【動画】目立たない部分入れ歯のスマイルデンチャー
筆者・院長
深沢 一
Hajime FULASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。