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「見た目が気になる」「しっかり噛めない」「合わない入れ歯にもう我慢できない」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?

コーヌステレスコープ義歯(コーヌス義歯)は、バネを使わず自然にフィットし、しっかり噛める高性能な入れ歯として注目されています。
特に審美性と機能性の両立を求める方にとって、これまでの常識を覆す選択肢です。

当院(江戸川区篠崎)では、AGCや白金加金にも対応可能な高精度コーヌス義歯を一貫体制でご提供しています。

この記事では、コーヌステレスコープの構造・メリット・他の入れ歯との違いから、費用・製作期間・メンテナンス方法までわかりやすく解説します。
ご自身に合った入れ歯選びの参考に、ぜひご覧ください。

「コーヌス義歯(コーヌステレスコープ義歯)」とは、内冠と外冠という2層構造を用いた高機能な入れ歯です。従来の部分入れ歯のように金属のバネで固定するのではなく、摩擦力(嵌合力)を利用してしっかりと固定されるのが最大の特徴です。

高精度な技術と貴金属材料によって製作され、見た目が自然でしっかり噛める入れ歯として注目されています。特に審美性と機能性を両立したい方に選ばれています。

📌 コーヌステレスコープ・コーヌスクローネ・コーヌスデンチャーの違い

これらの用語は似ていますが、視点が異なるだけで基本的にはすべて同じ構造の義歯を指しています。

用語意味・違い
コーヌステレスコープドイツ語で「テレスコープ式入れ歯」のこと。主に構造を示す技術用語。
コーヌスクローネ「コーヌス冠」とも呼ばれる、内冠と外冠による構造を強調した呼び方。
コーヌスデンチャー実際の義歯全体を意味する。入れ歯の治療方法・商品名として使われることも。

つまり、どの用語も「内冠+外冠」の摩擦で固定する入れ歯を意味しており、使われる場面や呼び方が異なるだけです。

📜 なぜ「茶筒の原理」が応用されているのか?

コーヌス義歯では、日本の茶筒と同じ構造原理が応用されています。

茶筒は、蓋と本体がぴったりと重なり合い、「すーっ」とゆっくり締まる構造です。これは摩擦による嵌合力によって蓋がしっかりと閉じている状態です。

コーヌス義歯でも、内冠と外冠がこのようにぴったりとフィットし、バネを使わずに安定して固定されます。これにより、以下のようなメリットが得られます。

  • 外れにくく、噛んでもズレにくい
  • 患者自身で取り外しが可能
  • 見た目が自然(バネが見えない)

🧩 内冠と外冠の構造と役割

コーヌス義歯は**内冠(ないかん)と外冠(がいかん)**という二重構造になっています。

内冠(インナークラウン)

  • 👑 歯の上に被せるキャップのようなパーツ
  • 🛡 白金加金など高精度の金属で製作
  • 🔩 外冠との摩擦力を発揮する基盤となる
コーヌステレスコープ内冠
コーヌステレスコープ内冠

上顎4歯に内冠が装着されています。内冠は残存している歯に接着剤で固定します。

コーヌステレスコープ義歯装着
コーヌステレスコープ義歯装着

上顎にコーヌステレスコープ義歯が装着された状態です。

外冠(アウタークラウン)

  • 🦷 入れ歯側に接続される金属のキャップ
  • 🔒 内冠にぴったりはまり、安定して固定される
  • ✨ 天然歯に似た色を使用すれば見た目も自然
コーヌステレスコープ外冠内面
コーヌステレスコープ外冠内面

入れ歯に外冠が4個付いています。外冠は白金加金で作られるため薄めの金色をしています。

コーヌステレスコープ外冠咬合面
コーヌステレスコープ外冠咬合面

矢印部が外冠です。外冠には天然歯と同じ白い素材が使われます。

このような構造により、バネがないのにズレずに噛めて、しかも目立たないという高機能な入れ歯が実現しています。

コーヌステレスコープ義歯には、患者の要望や症例に応じた複数のタイプがあります。代表的なものは、標準タイプと進化版のAGCテレスコープです。また、使用される金属素材によって性能や見た目、費用にも差が生まれます。ここでは、代表的なバリエーションを詳しく紹介します。

🧱 標準タイプ(高精度&汎用性)

標準的なコーヌステレスコープは、「茶筒の原理」を応用した基本構造を持ち、以下のような特長があります。

  • 高い安定性:内冠と外冠が摩擦でしっかり固定され、噛んでもズレにくい
  • シンプルな構造:機械的なパーツがないため、壊れにくく扱いやすい
  • 広範な適応症例:部分入れ歯から総義歯まで幅広く対応可能

特に、保険の義歯では満足できない方や、バネが気になる方に向いています。日常生活での装着・取り外しも簡単なため、初めての自費義歯としても選ばれることが多いです。

✨ AGCテレスコープ(審美性・軽量化)

AGCとは「Auro Galvano Crown(オーロガルバノクラウン)」の略で、金属を電鋳(でんちゅう)という特殊な方法で極薄に加工した上位モデルです。

  • 💡 超高精度:数ミクロン単位でぴったり適合し、装着時の違和感が非常に少ない
  • 🌈 高い審美性:金属部分が目立ちにくく、前歯部にも対応可能
  • 🪶 軽量:電鋳加工により通常の金属より軽く、装着感が自然

特に「入れ歯だと気付かれたくない」「審美性に妥協したくない」という方におすすめです。製作には高度な技術が必要なため、対応可能な歯科医院が限られる点には注意が必要です。

⚙️ コバルトクロムや白金加金などの金属の違いと選び方

コーヌステレスコープ義歯に使われる金属は、耐久性・摩擦力・審美性・コストに影響します。代表的な素材の違いは以下の通りです。

金属素材特徴向いている患者
白金加金(ゴールド・プラチナ系)摩擦調整に優れ、変形しにくい。最も精度が高く、耐久性も抜群長期使用を前提とした方、高精度を求める方
コバルトクロム白金加金より安価で強度も十分。色味が銀色系でやや目立つ費用を抑えつつ耐久性を重視したい方
電鋳ゴールド(AGC)非常に薄く軽量。審美性と快適性に優れる審美性や軽さを最優先する方

📝 素材選びは、口腔内の状態やライフスタイル、予算に合わせて歯科医師と相談しながら決定することが重要です。

コーヌステレスコープ義歯は、見た目・機能性・安定性において従来の入れ歯とは一線を画します。ここでは、よく比較される3種類の義歯とコーヌス義歯の違いを解説します。

🚫 バネ付き部分入れ歯との比較

一般的な保険の部分入れ歯では、**金属のバネ(クラスプ)**を残存歯に引っかけて固定します。

バネ付き入れ歯のデメリット:

  • ❌ バネが見えるため、見た目が不自然
  • ❌ 噛んだときにバネ部分がたわみやすく不安定
  • ❌ バネがかかる歯に過度な負担がかかり、歯の寿命を縮める恐れ

コーヌス義歯のメリット:

  • バネがないため、口元が自然で目立ちにくい
  • ✅ 噛む力が均等に分散され、残存歯を保護
  • ✅ 摩擦力による固定なので、ズレやすさも軽減

☝️見た目・安定感・残存歯の保護という3つの面で大きな違いがあります。

🔐 リーゲルテレスコープとの違い(構造・固定方法)

リーゲルテレスコープもドイツ発祥の高機能な義歯システムで、コーヌス義歯と混同されがちです。

比較項目コーヌス義歯リーゲルテレスコープ
固定方法内冠と外冠の摩擦力で固定かんぬき式ロックによる機械的な固定
見た目バネなし、外から見えにくい開閉部の構造がやや複雑で、やや目立つ場合あり
構造の複雑さ比較的シンプル精密な開閉機構が必要
メンテナンス比較的容易構造上、やや丁寧なケアが必要

💡リーゲルテレスコープは細かい調整が必要な症例には向いていますが、シンプルで美しい仕上がりを求めるならコーヌス義歯が優位です。

👀 ノンクラスプ義歯との共通点と相違点

ノンクラスプデンチャーも「バネが見えない」入れ歯として人気がありますが、仕組みや目的は異なります。

比較項目コーヌス義歯ノンクラスプ義歯
見た目内冠+外冠構造でバネが不要弾性樹脂で金属バネなし
安定性摩擦力でしっかり固定、高い咀嚼力弾力性で保持、ややズレやすい
寿命・耐久性金属製で10年以上も使用可能材質が樹脂のため数年で劣化
修理金属構造のため一部修理は困難樹脂は修理や再製作が容易

👄「見た目」だけならノンクラスプ義歯も優秀ですが、安定性・耐久性・しっかり噛めることを重視するなら、コーヌステレスコープの方が優れています。

コーヌステレスコープ義歯は、機能性・審美性・快適性をすべて兼ね備えた高機能入れ歯です。ここでは、他の入れ歯にはない代表的なメリットを4つの観点からご紹介します。

💪 噛む力が強い(ナッツやフランスパンもOK)

コーヌス義歯の最大の特長は、しっかりと噛めること。内冠と外冠の精密な摩擦力によって、以下のような咀嚼性能が発揮されます。

  • 🍞 フランスパンやナッツなどの硬い食べ物も安心
  • 🥩 噛みしめる力がしっかり伝わり、食感も楽しめる
  • 🍽 食事の満足感が大きく、食べる喜びを再発見

一般的な部分入れ歯では「硬い物は控えてください」と言われがちですが、コーヌステレスコープならその心配が大きく軽減されます。

🌟 見た目が自然(バネなしで笑顔に自信)

コーヌス義歯はバネ(クラスプ)を一切使用しない構造です。

  • 😁 バネが見えないので口元が自然
  • 🦷 天然歯と調和し、入れ歯と気づかれにくい
  • 📸 写真や会話の際にも堂々と笑える

特に前歯部に装着する患者さまからは、「まるで自分の歯のよう」と高評価を得ています。

🧼 取り外し&清掃が簡単

毎日のメンテナンスがしやすいことも、コーヌステレスコープの大きな魅力です。

  • 🧽 患者自身で取り外し可能
  • 💧 専用ブラシや洗浄剤で簡単にお手入れ
  • 🦷 内冠や外冠の接合部も清潔に保てる

入れ歯は口の中に長時間触れる医療機器です。だからこそ、手軽に清掃できる構造は、長期的な口腔内の健康維持に直結します。

💰 長期的にコスパが良い(10年以上の耐久性)

コーヌステレスコープは自由診療の中でも「高価格帯」に分類される義歯ですが、実は長期的には経済的とも言えます。

  • 🔩 高精度な金属で製作されるため、10年以上使えることも
  • 🧾 一般的な義歯(5〜7年で交換)に比べて交換頻度が少ない
  • 🔄 定期調整で長く快適に使用でき、買い替えコストを削減

初期費用はかかっても、長く使える=トータルで安くなるという点は、患者さまにも好評です。

コーヌステレスコープ義歯は、非常に優れた入れ歯ですが、すべての患者にとって万能というわけではありません。治療前に知っておくべき注意点や制限もあります。ここでは主なデメリットを正直にご紹介します。

💸 自費診療で費用が高い(例:80万以上も)

コーヌステレスコープは保険適用外の自由診療となり、治療費は高額です。

  • 💰 1装置あたり数十万円、複数装着で80万円以上になることも
  • 💳 内冠・外冠・金属床・人工歯など、部品ごとに費用が発生
  • 📆 分割払いや医療費控除の対象になる場合もありますが、初期投資のハードルは高め

ただし、長期的に見れば10年以上使用できるため、結果的に経済的という声も多いです。

⏳ 製作に時間がかかる(1〜2カ月)

コーヌス義歯は、高精度な型取りと技工が必要なため、完成までに時間がかかります。

  • 🦷 精密印象・試適・調整など、複数回の通院が必要
  • 🛠 製作工程に1〜2カ月、場合によってはそれ以上かかることも
  • 📅 急ぎで入れ歯を必要とする方には不向き

完成後も、装着後の微調整が1~2回以上必要になるケースがあります。

🦷 歯を多く削る/神経がある歯は不向き

コーヌス義歯では、内冠を被せるために支台歯を大きく削る必要があります。

  • 🔪 健康な歯を削ることへの抵抗感がある方も
  • ⚠️ 神経のある歯は避けた方が無難
  • 🦴 すでに神経を取っている歯(失活歯)が支台歯として適している

治療方針として、「歯の温存を最優先したい方」には不向きな場合もあるため、カウンセリングでよく話し合うことが大切です。

💥 支台歯破折や変色などのリスク

設計や使い方によっては、以下のような問題が発生するリスクがあります。

  • 🦷 支台歯の歯根破折:内冠による咬合圧が強すぎると、根にダメージが蓄積
  • 🎨 外冠の変色:セラミック素材が使えないため、人工歯の色が時間とともに劣化しやすい
  • 📏 精度が低いとガタつきや違和感が出る場合も

これらのトラブルは熟練した歯科医師と技工士による設計・製作で回避可能です。

⚠️内冠の金属の一部が露出

コーヌステレスコープ義歯を装着した時、内冠の金属の一部が露出して歯茎との境目が黒っぽく見えてしまいます。

コーヌステレスコープ義歯の審美的なデメリット
コーヌステレスコープ義歯の審美的なデメリット

🛠️ 修理が難しく、預かり期間が発生することも

コーヌステレスコープは、構造が複雑なため修理対応に時間がかかることがあります。

  • 🔧 一部が破損しても、チェアサイドでの簡易修理ができない場合が多い
  • 🕐 技工所に再送して修理する必要がある
  • 📦 その間、義歯を1週間程度お預かりするケースもあり、代替手段が必要

日常的な取り扱いや定期的な調整を怠らないことが、破損リスクの低減につながります。

コーヌステレスコープ義歯は、すべての患者に適応できるわけではありません。高機能なぶん、適した症例が明確にあります。この章では、特にコーヌス義歯が高い効果を発揮する3つのケースをご紹介します。

👴 部分的に歯を失った方(特に前歯)

コーヌス義歯は、複数本の歯を部分的に失ったケースに適しています。

  • 🦷 特に**前歯部(上顎・下顎の前方)**は見た目の重要性が高いため、バネなし設計が効果的
  • 🧲 内冠と外冠による固定で、ズレや脱落の心配が少ない
  • 🗣 発音や表情が崩れにくく、会話や食事に支障が出にくい

残存歯がしっかりしていることが条件ですが、義歯との一体感を求める方には最適な選択肢となります。

🙋‍♂️ バネの見た目が気になる方

「バネが見えてしまうのがどうしてもイヤ…」
そんな審美性にこだわる方にも、コーヌス義歯はおすすめです。

  • 👀 クラスプ(バネ)を使用しないため、笑ったときに金属が見えない
  • 📸 写真や対面での接客業など、人前に立つ職業の方にも人気
  • 🪞 特に若年層や女性の患者さまに好評

審美性に優れたAGCタイプを選べば、より自然で入れ歯と気づかれにくい仕上がりになります。

💼 長期使用&しっかり噛みたい方

「入れ歯は妥協したくない」「長く使える義歯を探している」
そんな方には、コーヌステレスコープがぴったりです。

  • 💪 しっかり噛める咀嚼力で、硬いものも楽しめる
  • 🔩 金属構造により、10年以上の耐久性も可能
  • 🛠 定期的なメンテナンスを行えば、長期にわたって安定して使用

特にインプラントに抵抗がある方にとって、外科手術不要で長期間安定する義歯として魅力的な選択肢です。

コーヌステレスコープ義歯は、一人ひとりの口腔状態に合わせてオーダーメイドで製作されます。完成までには複数のステップと、歯科医師・歯科技工士による緻密な連携が必要です。ここでは、来院から完成までの流れを4段階に分けてご紹介します。

🗣 初回カウンセリングと診断

まずは、患者さまのお悩みやご希望をしっかりと伺います。

  • 👂「どのような見た目を求めているか?」
  • 🍽「食事の不便さは?」「噛む力に不満は?」
  • 💰「予算の範囲は?」なども含めてカウンセリング

その後、以下の診断を行います。

  • 🔍 お口の中の検査(残存歯・歯茎の状態など)
  • 🖼 レントゲンやCT撮影
  • 🧭 必要に応じて3Dスキャンを実施

患者の状況と要望に合わせて治療計画・設計・費用の提案を行い、ご納得いただけたら製作へと進みます。

🦷 精密な型取りとメタルコア/ファイバーコア装着

義歯の精度を左右する最初の重要な工程です。

  • 📏 シリコン印象材を用いたミクロン単位の型取り
  • 🧱 支台歯にはメタルコア(白金加金)またはファイバーコアを装着
    • 強度重視 → メタルコア
    • 審美性重視 → ファイバーコア

内冠・外冠の密着度を高めるため、数回にわたって型取りを行う場合もあります。

⚙️ 内冠・外冠の製作(職人技術の結集)

型取りのデータをもとに、歯科技工士が極めて高精度な金属加工を行います。

  • 🔩 白金加金など高価な貴金属を使用(耐摩耗性と精度に優れる)
  • 🪛 内冠と外冠の摩擦力が最適になるよう調整と研磨を反復
  • 🧠 技工士の経験と技術が、快適性と耐久性を大きく左右します

この工程がコーヌス義歯の命ともいえる、技術の集大成です。

🧩 試適・調整・完成まで(1〜2カ月)

完成前には、患者さまのお口に合わせた最終調整のステップが行われます。

  • 👄 実際に装着してフィット感・かみ合わせの確認
  • 🧰 不快感やズレがあれば微調整を複数回実施
  • 🧼 最終仕上げ後、装着・使用方法・ケア方法の説明

ここまでの所要期間は、1〜2カ月程度が目安です。
通院回数は症例によりますが、4〜6回前後になることが多いです。

⚙️製作プロセス

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メタルコア装着

コーヌステレスコープ義歯の土台となる歯に白金加金のメタルコアをセットします。ファイバーコアでも良いケースです。

精密な型取り

内冠と外冠が密着するため、ミクロン単位の精度が求められます。シリコン印象材などを使用して正確な型を取得します。必要に応じて複数回型取りを行い、最高精度のデータを確保します。

メタルコア装着
メタルコア装着

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内冠の装着

技工士が型取りデータをもとに、白金加金の金属製の内冠を製作します。高精度な金属加工技術が必要であり、経験豊富な技工士が担当します。研磨や調整を繰り返して、摩擦力の最適化を図ります。

金属が白金加金である理由は、コーヌステレスコープ義歯には高い精度が要求されると共に、内冠と外冠の金属同士の摩擦によるすり減りを限りなく少なくするためです。

内冠の装着
内冠の装着

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コーヌステレスコープ義歯装着

コーヌステレスコープ義歯が装着された正面観です。

内冠にすっぽりと外冠が被さるような構造になっています。もちろん内冠と外冠はセメントで接着されているわけではなく、金属同士の嵌合力で入れ歯が外れないようになっています。

コーヌステレスコープ義歯が装着
コーヌステレスコープ義歯装着

step

コーヌステレスコープ義歯咬合面観

コーヌステレスコープ義歯が装着された咬合面観です。

この症例では口蓋を覆う部分を金属床で作っています。 金属床とコーヌステレスコープの外冠は一体として作られています。

奥歯はあまり目立たないため2箇所にクラスプがつけられています。

コーヌステレスコープ義歯咬合面観
コーヌステレスコープ義歯咬合面観

🔚 まとめ:技術×設計×患者との対話
コーヌステレスコープは、ただの「入れ歯」ではなく、精密機械のように設計された補綴装置です。
完成までに時間がかかる分、満足度・快適性・耐久性は他の入れ歯と一線を画します。

コーヌステレスコープ義歯は**自費診療(自由診療)**に該当し、保険の入れ歯とは費用も性能も大きく異なります。ここでは、保険との違い・費用の内訳・長期的な価値を分かりやすくご紹介します。

🏥 保険診療との違い(素材・機能・見た目)

項目保険の入れ歯コーヌス義歯(自費診療)
素材レジン(樹脂)+金属バネ貴金属(白金加金、コバルト等)
安定性バネで固定、ズレやすい摩擦力で固定、高い安定感
見た目金属バネが目立つバネなし、自然な見た目
噛む力硬い物は避ける推奨ナッツ・フランスパンもしっかり噛める
寿命5〜7年程度10年以上も可能

保険の入れ歯は最低限の機能を満たす設計ですが、審美性や耐久性、快適性を重視するなら自費診療のコーヌス義歯が圧倒的に優れています。

📊 具体的な費用例と内訳(内冠・外冠・金属床など)

コーヌステレスコープ義歯は、部品ごとに費用が設定される積み上げ式です。

【費用内訳の一例(税別)】

コーヌステレスコープ4ヶ所
コーヌステレスコープ4ヶ所
  • 🦷 内冠(1本あたり):64,000円
  • 🔩 外冠(1本あたり):90,000円
  • 🔧 金属床(コバルトクロム)+義歯仕上げ:181,000円
  • 総額例(内冠+外冠 ×4本の場合)
    内冠256,000円+外冠360,000円+金属床181,000円
    合計:797,000円(税別)/876,700円(税込)

※選択する素材や設計内容により、100万円を超える場合もあります。

📌 医療費控除の対象になることもあるため、事前に見積もりを出して確認することが大切です。

📆 なぜ「高くても安い」と言われるのか?(長寿命・満足度)

初期費用こそ高額ですが、長期的に見ると非常にコストパフォーマンスに優れています。

🔍 コーヌス義歯が「安い」と言われる理由:

  • 10年以上使える高耐久構造(保険義歯は5〜7年が限度)
  • 🔁 修理や再製作の頻度が少なく、買い替えコストが低い
  • 💡 見た目・機能性・快適性が高く、再治療のリスクも低減

💬 患者さんの声でも
「最初は高いと思ったけど、10年経っても快適」
「何度も作り直す保険の入れ歯より結果的に得だった」
という評価が多く見られます。

コーヌステレスコープ義歯は、精密な構造と高価な素材で作られているため、正しいメンテナンスを行うことで10年以上の使用も可能になります。この章では、長く快適に使うためのポイントを3つに分けて解説します。

長持ちの秘訣|メンテナンスとお手入れ
長持ちの秘訣|メンテナンスとお手入れ

🧽 自宅でのケア(専用ブラシ&洗浄剤)

コーヌス義歯は取り外し式のため、自宅でのケアも可能です。毎日のケアで、清潔で快適な状態を保ちましょう。

🛁 ケアの基本ステップ

  • 取り外して毎日清掃
  • 入れ歯用の専用ブラシで内外冠の接合部も丁寧に磨く
  • 義歯専用洗浄剤を使用して、細菌・ニオイ・汚れを除去

📝 一般の歯ブラシや台所用洗剤は、摩耗や変色の原因になるため使用を避けてください。

🧴 洗浄剤の使用頻度

  • 毎日:流水とブラシで基本清掃
  • 週1〜2回:洗浄剤に10〜15分程度浸け置き

🦷 半年〜年1回の定期調整で快適に

どんなに丁寧に使っていても、お口の中は年々変化します。フィット感や咬み合わせを保つためには定期的な調整が不可欠です。

🗓 推奨される定期検診の頻度

  • 最低でも年に1回、できれば半年に1回のペースで来院

🔧 主な調整内容

  • 内冠・外冠の摩擦力の再調整
  • 歯茎や顎骨の変化に合わせたフィット感の微調整
  • 義歯や支台歯の破損や変色チェック

☝️早期に対応することで、破損やトラブルを未然に防ぐことができます。

🚫 高温NG・放置NGなどの注意点

精密な義歯構造を守るために、日常生活での取り扱いにも注意が必要です。

❌ 避けたいこと

  • 熱湯消毒:変形や接合部の緩みの原因になります
  • 乾燥放置:金属の酸化や変形を招く恐れがあります
  • 落下・衝撃:外冠の破損や変形に直結します

✅ 正しい保管方法

  • 使用しない時は、水または義歯保存液に浸して保管
  • 高温多湿や直射日光の当たる場所は避けましょう

🛡 コーヌス義歯は精密機器と同じと考え、丁寧に取り扱うことが長寿命の鍵です。

コーヌステレスコープ義歯を検討中の方からよくいただくご質問にお答えします。
治療前の不安や疑問の解消にお役立てください。

❓神経が残っている歯でも使えますか?

基本的に神経が残っている歯には適応しません
内冠を装着するためには歯を多く削る必要があり、神経のある歯では痛みや炎症を引き起こすリスクが高いためです。

📌 一般的には、すでに神経を取っている**失活歯(しっかつし)**を支台歯として使用します。
どうしても神経のある歯を使いたい場合は、事前に根管治療を行う必要があります。

❓目立たずに入れ歯をつけたいのですが対応可能ですか?

はい、コーヌステレスコープ義歯はバネ(クラスプ)を使わずに固定するため、外から見える金属がありません。

  • 👄 自然な見た目を重視したい方
  • 📸 人前で話す・笑う機会の多い方

このような方にとって、コーヌス義歯は非常に審美性の高い選択肢です。前歯部に使用しても、**「入れ歯とは気づかれにくい」**仕上がりになります。

❓将来的にインプラントとの併用は?

症例によってはコーヌス義歯とインプラントの併用も可能です。

  • 🦷 支台歯として天然歯+インプラントを混在させるケースもあります
  • 🏗 噛み合わせや顎骨の状態により設計は複雑になりますが、対応実績のある歯科医院であれば安全に行えます

📌 詳しくは精密検査と診断が必要です。将来的にインプラントを検討している方も、早めにその意向を伝えておくとスムーズです。

❓クラスプ義歯から切り替えるメリットは?

クラスプ義歯(バネ付き入れ歯)からコーヌス義歯に変えることで、以下のようなメリットがあります:

  • 見た目が自然(バネがない)
  • 噛む力が強くなる
  • 残っている歯への負担が軽減
  • 装着感が安定し、ズレにくい

✨ 見た目と機能の両面でグレードアップできるため、「バネが気になる」「食事に不自由を感じている」という方には大きな改善が期待できます。

❓治療期間と通院頻度は?

通常の製作期間は1〜2カ月程度です。
必要な通院回数は症例によりますが、以下のような流れが一般的です:

ステップ通院内容
初回〜2回目カウンセリング・診断・型取り
3〜4回目内冠・外冠の試適・咬合調整
5回目以降装着・微調整・最終チェック

🔁 装着後も半年〜1年ごとの定期メンテナンスが推奨されます。

📌 お急ぎの場合は、一部の工程を短縮できるクリニックもあるため、事前相談でスケジュールの確認をおすすめします。

📍 江戸川区篠崎でコーヌス義歯をご検討の方へ

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そんな方は、ぜひ江戸川区篠崎駅前の当院へご相談ください。

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当院では、審美性と快適性に優れた**AGC(電鋳ゴールド)や、耐久性・精度に優れる白金加金(ゴールド+プラチナ)**にも対応しています。
患者さまのご要望やご予算に合わせて、最適な素材・設計をご提案いたします。

✅ 診断から設計、製作まで一貫対応

  • 🦷 初回カウンセリング〜診断
  • 🛠 精密な型取り・内冠・外冠の設計
  • 🔧 信頼できる歯科技工士との連携

全工程を院内で一貫して管理するため、高精度・高品質なコーヌス義歯をご提供可能です。
咬み合わせや審美面の微調整も、歯科医師が責任を持って対応します。

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「まずは話だけ聞いてみたい」という方も歓迎です。
当院では、相談・カウンセリングを実施中。
お口の状態やご希望を伺いながら、費用や治療期間の目安を丁寧にご案内します。


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筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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