- 1. 子どもにインプラントはできる?
- 1.1. 顎の骨はまだ成長している
- 1.2. 成長に対応できないことが最大のリスク
- 1.3. 矯正治療や顎の発育に影響することも
- 2. インプラントを検討できる年齢の目安
- 2.1. 顎の成長がほぼ終わってから
- 2.2. 年齢だけでは判断できない
- 2.3. CT検査やレントゲン検査で慎重に判断
- 3. 子どもが歯を失った場合の治療法
- 3.1. 小児用義歯(入れ歯)
- 3.2. ブリッジ治療
- 3.3. 矯正治療を組み合わせることも
- 3.4. 将来を見据えた治療計画が大切です
- 4. 将来のためには毎日の予防も重要です
- 5. お子さまの歯を失ったら、まずは歯科医院へご相談ください
- 5.1. 関連記事
- 6. まずはお子さまのお口の状態を確認してみませんか?
- 7. 【動画】奥歯を抜歯したまま放置すると?
- 8. 筆者・院長
- 8.1. 深沢 一
- 8.1.1. メッセージ

「子どもの歯が抜けてしまったけれど、インプラントはできるの?」
事故や先天的な歯の欠如などで永久歯を失うと、このような疑問を抱く保護者の方は少なくありません。
インプラントは天然歯に近い見た目や噛み心地が期待できる治療法ですが、成長期のお子さまでは、基本的にすぐに行う治療ではありません。
その理由は、お子さまの顎の骨はまだ成長を続けており、大人と同じようにインプラントを埋め込むと、将来的に歯並びや噛み合わせへ影響を及ぼす可能性があるためです。
この記事では、子どもにインプラント治療が勧められない理由や、治療を検討できる年齢の目安、歯を失った場合の代替治療について、歯科医師がわかりやすく解説します。
子どもにインプラントはできる?
結論からいうと、成長期のお子さまへのインプラント治療は、一般的には推奨されません。
インプラントは顎の骨としっかり結合するため、一度埋め込むと天然歯のように移動することはありません。そのため、成長途中の顎ではさまざまな問題が起こる可能性があります。

顎の骨はまだ成長している
子どもの顎は、身長が伸びるのと同じように発育を続けています。
永久歯が生えそろっていても、顎の骨は成長を続けており、歯並びや噛み合わせも少しずつ変化します。
この時期にインプラントを埋入すると、周囲の天然歯は成長に合わせて位置が変化する一方で、インプラントだけがその場に固定されたままになります。
その結果、将来的に歯の位置や高さにズレが生じることがあります。
成長に対応できないことが最大のリスク
インプラントは「人工歯根」として骨と結合するため、矯正治療や自然な成長によって動くことはありません。
そのため成長期に治療を行うと、
- 歯並びのバランスが崩れる
- 噛み合わせにズレが生じる
- 周囲の歯との高さが合わなくなる
- 見た目に違和感が出る
といった問題につながる可能性があります。
せっかく治療しても、将来的に再治療が必要になることもあるため、慎重な判断が求められます。
矯正治療や顎の発育に影響することも
成長期は歯並びや顎の発育が大きく変化する時期です。
この時期にインプラントを入れると、隣の歯の自然な移動を妨げたり、矯正治療の計画に影響したりする場合があります。
そのため、小児歯科・矯正歯科・インプラント治療を総合的に考えた治療計画を立てることが大切です。
インプラントを検討できる年齢の目安

顎の成長がほぼ終わってから
インプラント治療は、顎の骨の成長がほぼ終了した後に検討するのが基本です。
一般的な目安は次のとおりです。
- 女性:16~18歳頃
- 男性:18~20歳頃
ただし、これはあくまでも目安です。
年齢だけでは判断できない
同じ17歳や18歳でも、骨の成長には個人差があります。
そのため、「〇歳だからインプラントができる」と年齢だけで判断することはできません。
成長が完全に終わっていない状態で治療を行うと、将来的なトラブルにつながる可能性があります。
CT検査やレントゲン検査で慎重に判断
インプラント治療が可能かどうかは、検査によって顎の成長状態を詳しく確認します。
主な検査には、
- CT検査
- レントゲン検査
- セファログラム(頭部X線規格写真)
などがあります。
これらの検査により、骨の厚みや高さ、成長の程度を総合的に評価し、安全な治療時期を判断します。
子どもが歯を失った場合の治療法
インプラントが難しい場合でも、お子さまの成長に合わせた治療法があります。

小児用義歯(入れ歯)
成長期のお子さまで最も多く選択されるのが小児用義歯です。
取り外しができるため、
- 成長に合わせて調整しやすい
- 見た目を補いやすい
- 食事や発音をサポートできる
というメリットがあります。
将来的にインプラントを行うまでの治療として選択されることも少なくありません。
ブリッジ治療
症例によってはブリッジが選択されることもあります。
ただし、
- 健康な歯を削る必要がある
- 支えとなる歯へ負担がかかる
というデメリットがあるため、お子さまでは慎重に適応を判断します。
矯正治療を組み合わせることも
歯並びや噛み合わせの状態によっては、矯正治療を行いながら将来のインプラント治療に備えるケースもあります。
矯正治療では、
- 歯並びを整える
- 欠損部分のスペースを適切に確保する
- 噛み合わせを安定させる
ことを目的に治療を進めます。
将来を見据えた治療計画が大切です
子どもの歯の治療では、「今すぐ歯を入れること」だけが最優先ではありません。
大切なのは、お子さまの成長を妨げず、将来も長く健康なお口を維持できる治療計画を立てることです。
成長期は、
- 小児用義歯
- 矯正治療
- 定期的な経過観察
などを行いながら、顎の成長が落ち着いたタイミングでインプラントを検討するケースが一般的です。
将来のためには毎日の予防も重要です
将来インプラント治療を選択する可能性がある場合でも、まずは残っている歯を健康に保つことが大切です。

毎日のセルフケアとして、
- 正しい歯磨き
- フッ素を活用した虫歯予防
- バランスの良い食生活
- 定期的な歯科検診
を続けることで、将来の治療の選択肢を広げることにつながります。
お子さまの歯を失ったら、まずは歯科医院へご相談ください
お子さまが永久歯を失うと、「すぐにインプラントを入れたほうが良いのでは」と不安になる保護者の方も多いでしょう。
しかし、成長期のお子さまでは、顎の発育を考慮した長期的な治療計画が重要です。
当院では、お子さまの年齢や顎の成長状態、噛み合わせを丁寧に診査したうえで、小児歯科・矯正歯科・インプラント治療の選択肢を総合的に検討し、一人ひとりに適した治療計画をご提案しています。
お子さまの歯について気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
関連記事
まずはお子さまのお口の状態を確認してみませんか?

顎の成長や歯並び、お口の状態を詳しく確認し、お子さまに適した治療方法をご提案します。将来の選択肢を広げるためにも、まずはお気軽にご相談ください。
【動画】奥歯を抜歯したまま放置すると?
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。





