
インプラント治療は、しっかり噛める快適な生活を取り戻すための優れた方法ですが、
神経や上顎洞といった重要な組織の近くにインプラントを埋め込むため、慎重な計画と高い精度が求められます。
そこで活躍するのが「サージカルステント」という補助装置です。
事前にX線撮影を行うことで、骨の高さや神経までの距離を把握し、より安全な治療計画を立てることができます。
この記事では、サージカルステントの役割や利点、限界、さらに手術時に使用されるサージカルガイドとの違いについて、わかりやすく解説します。
🛠 インプラント手術を安全にする「サージカルステント」とは?
🔍 サージカルステントの役割

- インプラント手術に使用される簡易的な装置
手術の計画段階で、安全性を高めるために活用されます。 - 写真:直径5mmの鉄球が2つ付いた下顎用ステント
鉄球の大きさが基準となり、X線画像の補正に利用されます。 - 装着したままパノラマX線を撮影
下顎神経(下歯槽神経)や上顎洞との距離を把握することで、
インプラントの適切な長さや本数を決定する参考になります。
📏 サージカルステントの使い方と目的
🧠 神経・上顎洞までの距離を把握
- 下歯槽神経や上顎洞との安全な距離を確認
誤って神経や上顎洞を傷つけるリスクを減らします。 - インプラントの長さ・本数を決める参考に
骨の状態を把握し、最適な治療計画を立てるために役立ちます。
⚠️ インプラント手術のリスクを減らすために
📸 パノラマX線との連携

- パノラマX線は縦方向に約1.2倍伸びて写る特性あり
そのままでは正確な距離測定ができません。 - 直径5mmの鉄球が補正の指標に
サージカルステントに取り付けられた鉄球のサイズが基準となり、
画像のゆがみを補正して、より正確な診断が可能になります。
✅ サージカルステントの利点と限界
👍 メリット
- 骨の高さを簡易的に把握できる
インプラント埋入位置の大まかな判断に役立ちます。 - X線画像の補正に有効
鉄球を基準にすることで、パノラマX線のゆがみを調整できます。
👎 デメリット
- 骨の幅(厚み)は分からない
高さの確認はできても、幅の情報は得られないため、
本格的な手術計画にはCT画像との併用が必須です。
🧩 実際の手術には「サージカルガイド」を使用
💻 高精度な手術計画
- CTスキャナーとインプラントシミュレーションソフト(LANDmarker®)を活用
CTで得た立体的な骨の情報をもとに、ソフト上でインプラントの最適な位置・角度・深さをシミュレーションします。 - サージカルガイドを作成して安全・確実な埋入へ
シミュレーション結果をもとに作製した専用ガイドを用いることで、
手術時のズレやリスクを最小限に抑えます。
🏥 江戸川区篠崎でインプラントをご検討の方へ

安全な治療のために「サージカルステント」を活用しています
インプラント治療において最も重要なのは、安全性と正確性です。
江戸川区篠崎の当院では、事前の診断精度を高めるために「サージカルステント」を使用し、下顎の神経や上顎洞との距離を的確に把握しています。
さらに、CT撮影とインプラント専用ソフト(LANDmarker®)を併用し、患者さま一人ひとりに合わせたサージカルガイドを作成。インプラントの位置・角度・深さまで綿密にシミュレーションを行ったうえで治療を進めます。
「安心して任せられるインプラント治療を受けたい」
そんな方は、ぜひ江戸川区篠崎の当院にご相談ください。専門的な診断と丁寧なカウンセリングで、納得のいく治療をご提案いたします。
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筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。