受け口(下顎前突)を治すチンキャップ
受け口・しゃくれを治す装置
チンキャップ
下顎骨の成長を抑える装置で、下顎前突による反対咬合(受け口)の症例に使います。
下顎骨の成長は上顎骨の成長が終わってもまだ続きます。そのためチンキャップの使用期間が4年~5年と長いのが欠点です。
下顎骨が大きく成長する中学生頃の期間にチンキャップの使用をやめるとすぐに後戻りしてしまいます。
受け口でも前歯の噛み合わせが深い場合にはチンキャップは有効ですが、浅い場合にチンキャップを使うと、前歯をオープンバイト(開咬)にさせてしまう傾向があります。
従って、チンキャップの使用には十分な配慮が必要です。
適応年齢
子供
女子では9歳~15歳、男子では9歳~18歳頃
下顎の成長が最も急速に起こるのは11歳半から13歳半にかけての2年間です。チンキャップはこの年齢の子供に使うと、最も効果が期待出来ます。
大人
大人は効果無し
チンキャップの目的は下顎の前方への成長を抑えることなので、大人になって下顎の成長が止まった場合の使用は全く効果がないと言えます。
チンキャップの使用
よくある質問
Q&A
質問
チンキャップを装着したほうが良いですか?
12歳の娘は受け口で4年前に矯正治療を行って一端治ったのですが、ここ1~2年で下顎の成長が著しく後戻りしました。
噛み合わせもさる事ながら、横顔のラインが気になります。 チンキャップを扱っている所にすれば良かったのでは?と少し後悔もしています。
今からでもチンキャップの装着で多少なりとも顔の印象の改善が、みられるのであれば試してみたいと思っているのですが。
回答
最近の考え方として、チンキャップを使う事は顎関節にあまり好ましくないとの事で、使用しなくなりつつあります。
また、チンキャップの欠点として、長期間(出来れば成長が止まるまで、女の子では15歳頃まで)の使用が必要です。
受け口の場合、骨格的に問題がある方は、女性だと小学校高学年から急速に下顎骨の成長が起こり、身長の伸びが止まると同時に下顎骨の成長も止まります。
12才では、まだ成長しているでしょうからチンキャップの使用によりある程度下顎の前方への成長を抑える効果が期待出来ます。成長が止まるまでチンキャップを使用して下顎前突がどの程度残るかがポイントになります。従って、チンキャップを使用しても、満足を得られる結果が出ない事もありえます。その後の治療は外科的に下顎骨を切断し、マルチブラケット装置を使用するなどが必要になることも考えられます。
下顎の成長は個人差が大きく、完全に予測することは不可能です。従って、それぞれのケースで最良の選択肢を歯医者さんとよく相談して決めて下さい。
江戸川区篠崎で受け口(下顎前突)の矯正治療をご検討の方へ
ふかさわ歯科クリニック篠崎では、矯正装置の見た目が気になるという方でも、審美性に配慮した目立たないマウスピース矯正装置をご用意しております。患者さま一人ひとりの口腔内状況を拝見した上でご要望をしっかりと聞き、痛みの少ない無理のない治療計画をご提案いたします。江戸川区篠崎で受け口(下顎前突)の矯正治療をご検討の方は、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。
【動画】アデノイド顔貌
筆者・院長
深沢 一
Hajime FULASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。