乳歯が生える時期と順番は個人差が強い

  • 赤ちゃんの乳歯が生える時期は、下顎の乳中切歯が生後6ヶ月~8ヶ月頃生え、そして乳側切歯が続き、第1乳臼歯の方が乳犬歯よりも先に生える特徴があります。
  • 乳歯の生える順番や時期は個人差が大きく標準から外れても心配する必要はありません。

乳歯の生え方に個人差が大きい理由と安心ポイント

初めての赤ちゃんが生まれたお母さんにとって、きちっと乳歯が生えてくるか不安なものです。乳歯の生える時期と順番は大変個人差が大きいのが特徴です。

例えば、乳側切歯が乳中切歯より先に生えたり、乳犬歯が乳側切歯より先に生えたりする赤ちゃんはよくいることです。

ここでは、それぞれの乳歯の生える時期と順番と役割をまとめてみました。

早見表

赤ちゃんの歯の生える順番は前歯から奥歯にかけて順に生えるのではなく、第1乳臼歯の方が乳犬歯(八重歯)よりも早く生えるのが特徴です。

乳歯の名称生える時期生える順番
下顎乳中切歯-A生後6ヶ月~8ヶ月1番目
上顎乳中切歯-A生後10ヶ月2番目
乳側切歯-B12ヶ月前後3番目
乳犬歯-C1歳6ヶ月~1歳7ヶ月5番目
第1乳臼歯-D1歳4ヶ月~1歳5ヶ月4番目
下顎第2乳臼歯-E2歳3ヶ月6番目
上顎第2乳臼歯-E2歳5ヶ月7番目

乳中切歯-Aの生える時期と役割

乳中切歯-A
乳中切歯-A

萌出時期 下顎:6ヶ~8ヶ月、上顎:10ヶ月

赤ちゃんの口の中に初めて生えるのが乳中切歯です。生後6ヶ月~8ヶ月頃にまず、下の乳中切歯が生えてきます。そして、生後10ヶ月頃になると上の乳中切歯が生えてきます。

萌出の時期は子供により2ヶ月ほどのばらつきがあります。しかし、2ヶ月以内に萌出したり、1年経っても生えてこなければ歯医者を受診してください。

役割

それまで無歯顎だった赤ちゃんの口腔内に初めて下あごに可愛らしい乳中切歯が生えてきた時は、驚きと喜びが湧き上がるものです。

それまでおっぱいだけで生活していた赤ちゃんが、食物を噛み切る、噛み潰すといった咀嚼機能を獲得するための準備期間に入ったともいえるでしょう。

徐々に乳歯と舌の動きと連動させる事を覚えるようになってきます。

乳側切歯-Bの生える時期と役割

乳側切歯-B
乳側切歯-B

萌出時期 生後1歳前後

生後1歳前後になると上下の乳側切歯が生えてきます。

前歯が全部で8本になり噛み切る準備が出来上がりました。

役割

乳歯の前歯が生えそろう時期と重なるように哺乳から咀嚼へと移行する様になってきます。

前歯だけで食べるのではなく、臼歯部の歯茎が盛り上がって奥歯の歯茎ですり潰すような行動がみられます。

第1乳臼歯-Dの生える時期と役割

第1乳臼歯-D
第1乳臼歯-D

萌出時期 1歳4ヶ月~1歳5ヶ月

乳犬歯が生える前に第1乳臼歯が生えてきます。従って1本分の空隙が存在した状態です。

役割

第1乳臼歯が生えて噛む力が向上します。そろそろ離乳をしてもよい時期です。第1乳臼歯の噛む面は臼状になっていて、すり潰すのに適した形態です。今まで歯茎では潰せなかった野菜を煮たものなども噛めるようになります。

乳犬歯-Cの生える時期と役割

乳犬歯-C
乳犬歯-C

萌出時期 1歳6ヶ月~1歳7ヶ月

乳側切歯と第1乳臼歯との隙間に乳犬歯が生えてきます。

役割

離乳食もすでに始まっている時期です。乳犬歯は先が尖っているので噛み切る力が一気に向上します。

第2乳臼歯-Eの生える時期と役割

第2乳臼歯-E
第2乳臼歯-E

萌出時期 下顎:2歳3ヶ月、上顎:2歳5ヶ月

下顎の第2乳臼歯が2歳3ヶ月頃に生え、ついで上顎の第二乳臼歯が2歳5ヶ月頃に生えてきます。

第2乳臼歯が生えて、上下で20本の乳歯列が完成します。

役割

第二乳臼歯が生えてくると咀嚼筋群と巧みに協調した咀嚼運動が可能になり、成人と同じような咀嚼力になります。

第二乳臼歯が上下噛み合うようになると噛み合わせが安定します。この段階で乳歯列が適正かどうか判断出来るようになります。

乳歯の生える順番や時期は個人差大

歯の始まりは、お母さんのおなかの中からです。妊娠2~3カ月で総ての乳歯の芽(歯胚)ができ、4~6カ月で石灰化し始めます。これが生まれて5~10カ月すると、乳歯として生えてくるのです。

生える順番や時期は上表のとおりです。全部で20本ですが、それぞれの乳歯の萌出時期や順番には個人個人でかなりのばらつきがあります。お子さんの成長ペースが順調なら、早い遅いと心配することはありません。

同じ月ごろの歯の生えた子を見て、「うちの子はまだなのに」と不安になるお母さんがいます。赤ちゃんの歯は、6カ月から生え始め、ほぼ2歳ごろまでに生えそろいます。個人差がありますのであまり不安がらず、ゆったり構えて様子を観察しましょう。

ふかさわ歯科クリニック篠崎の小児歯科では、虫歯治療に伴う痛みや精神的負担に配慮し、お子様とのコミュニケーションを大切にしながら、お子様が歯医者嫌いにならないよう信頼関係を築くとこらから始めます。また、マタニティ歯科にも対応し、虫歯菌をお子様に移さないマイナス1歳から始める虫歯予防の指導や妊婦の方が安心して出産できるようサポートも行っています。江戸川区篠崎で小児歯科をお探しの方はぜひ、当院までお気軽にご相談いただければと思います。

【動画】乳歯が抜ける順番と時期

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

Follow me!