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お子さまの口の中に、いつの間にか生えてきた奥の大きな歯──それが「6歳臼歯(第一大臼歯)」です。
この歯は、乳歯とは違い**一生使い続ける“最初の永久歯”**であり、かみ合わせや歯並び、顎の発育にも大きく影響する非常に重要な歯です。

しかし、6歳臼歯は「気づかれにくい位置に生える」「生えたての歯質が弱い」「溝が深く汚れが溜まりやすい」などの理由から、虫歯リスクが非常に高い歯でもあります。

この記事では、6歳臼歯の基本的な知識から、生え方のトラブル、虫歯予防の方法、早期に失った場合のリスクや対処法まで、保護者の方が知っておくべき情報をわかりやすく解説します。

江戸川区篠崎で小児の歯を守る歯科医院として、将来の健康な歯並びづくりを応援しています。
ぜひこの機会に、お子さまの6歳臼歯をチェックしてみましょう!の歯を守るための“保存版ガイド”**としてご活用ください!

🧒 6歳臼歯の定義と役割

6歳臼歯とは、5歳半〜7歳頃に生える最初の永久歯で、正式には「第一大臼歯」と呼ばれます。乳歯のさらに奥に新たに生えるこの歯は、乳歯とは交換されない初の永久歯として、一生使い続けることが前提の大切な歯です。

上顎の6歳臼歯
上顎の6歳臼歯
下顎の6歳臼歯
下顎の6歳臼歯

その役割は多岐にわたり、

  • 🍴 食べ物をしっかり噛み砕く
  • ⚖️ 噛み合わせの土台になる
  • 🧩 他の永久歯の生え方を導く
    といったように、まさに**口の中の「司令塔」**的存在です。

🔁 乳歯との違いと「歯の王様」と呼ばれる理由

6歳臼歯が「歯の王様」と呼ばれるのは、それだけ重要な役割を果たしているからです。

項目乳歯6歳臼歯(第一大臼歯)
生える時期生後6か月~2歳半頃5歳半~7歳頃
生え方永久歯と入れ替え奥歯のさらに奥から新しく生える
構造エナメル質が薄くて柔らかい厚くて硬く、長期間の使用に耐える
役割発音や咀嚼、顎の成長を助ける噛み合わせ・咀嚼・歯並びを安定させる

また、6歳臼歯は失うと大きなトラブルに直結するため、早期からの予防とケアが非常に大切です。

⏰ 生える時期と個人差(早生・晩生児の傾向)

6歳臼歯が生える時期は平均して「6歳ごろ」ですが、実際には5歳半〜7歳と幅があります。

🧬 個人差が出る主な理由:

  • 遺伝的要因(両親の歯の発育傾向)
  • 顎の成長速度(狭いと遅れやすい)
  • 栄養状態(特にカルシウム・ビタミンDの影響)
  • 早産・低体重出生(成長発達の影響)

もし7歳を過ぎても生えてこない場合や、片側だけ生えてこない場合は、念のため歯科医院でレントゲンチェックを受けるのが安心です。

📍 どこに生える?上下左右の位置と順序

6歳臼歯(第一大臼歯)は、乳歯の奥に上下左右1本ずつ、合計4本が生えてきます。乳歯と入れ替わるのではなく、新たに生える永久歯である点が最大の特徴です。

6歳臼歯の萌出位置
6歳臼歯の萌出位置

🦷 生える順序としては、

  • 一般的に下の奥歯から先に生え、
  • その後、上の奥歯が生えてくることが多いです。

生えてくる位置が奥まっているため、親御さんが気づかないうちに萌出が始まっているケースも少なくありません。

🧭 まっすぐ vs 斜め・埋伏・部分萌出の違い

6歳臼歯は通常まっすぐ生えますが、顎の大きさや歯のスペース不足によって、以下のような生え方の異常が見られることもあります。

生え方の種類特徴とリスク例
正常(まっすぐ)顎のスペースに余裕があり、理想的なかみ合わせに育ちやすい
⚠️ 斜め萌出隣の乳歯に引っかかり傾いて生える/歯列不正や噛み合わせ異常の原因に
⚠️ 埋伏歯顎が小さく、歯が完全に埋まったまま出てこないことも/レントゲンで要確認
⚠️ 部分萌出一部だけ歯ぐきから顔を出して止まる/汚れが溜まりやすく虫歯や歯肉炎のリスクが高い

🩺 トラブル例とチェック方法(レントゲン活用)

🦷 生え方の異常を放置すると…

  • 歯並びの乱れ
  • 将来的な矯正の必要性
  • かみ合わせのズレからくる顎関節症 などの問題につながることがあります。

👀 チェック方法のポイント:

  • 鏡で乳歯の奥を定期的に観察
  • 歯ぐきの膨らみや白い歯の先端が見えてきたら萌出開始
  • 歯科医院でのレントゲン検査で、埋伏や斜め萌出などの異常を早期発見できます

特に気になる症状がない場合でも、年1〜2回の定期健診で問題の兆候を見逃さないことが大切です。

📆 7歳過ぎても生えないときの対応

6歳臼歯は名前の通り6歳前後に生えることが多いですが、7歳を過ぎても生えない場合は要注意です。

🧬 よくある原因:

  • 顎が小さくスペースが足りない
  • 乳歯の根が残っている
  • 早産や全身の発育がゆっくりな子ども
  • 歯胚(歯の元になる細胞)がもともとない

📌 対処法:

  • 歯科でレントゲン撮影し、萌出の有無や方向を確認
  • 乳歯が原因であれば、抜歯が必要になることも
  • 矯正が必要なケースは、早期から治療方針を立てられるのが理想です

6歳臼歯(第一大臼歯)は、永久歯の中でも特に重要なポジションを担っています。単に「よく噛む歯」ではなく、歯列全体の基準となる司令塔のような存在です。

⚖️ かみ合わせの基準をつくる

6歳臼歯は、上下の歯のかみ合わせ(咬合)を決定する基準になる歯です。

🦷 この歯が正しく生えることで、

  • 上下の噛み合わせがバランスよく整う
  • その後に生える永久歯の位置もスムーズに決まる

逆に、6歳臼歯の位置がズレてしまうと、

  • 歯並び全体が傾く
  • 前歯や犬歯の位置も崩れる
  • 将来的に矯正治療が必要になる可能性が高まる
    など、全体の歯列に大きな影響を及ぼします。

🍴 しっかり噛む=消化・脳・健康への影響

6歳臼歯は、咀嚼(そしゃく=噛む動作)の中心となる**「噛む力の主役」**です。

🍽 正しく噛めることで得られるメリットはたくさんあります:

  • 食べ物をしっかり砕ける → 胃腸の負担軽減・消化促進
  • よく噛むことで唾液分泌が増える → 虫歯や口臭予防に
  • 咀嚼による脳の刺激 → 集中力・記憶力の向上にも貢献
  • 満腹中枢の刺激 → 食べ過ぎを防ぎ、肥満予防にもつながる

このように、**6歳臼歯の咀嚼機能は「健康の入口」**ともいえるほど重要です。

🧩 歯並びや顎の成長に与える影響

6歳臼歯は、その**位置と向きが「歯列全体のガイド」**になります。

📏 6歳臼歯が正しい位置に生えれば:

  • 後続の小臼歯や犬歯が正しく並ぶ
  • 顎の骨に適度な刺激が加わり、健やかに発育する

⚠️ 逆に、6歳臼歯が早期に虫歯で失われたり、斜めに生えたりすると…

  • 隣の歯が倒れ込む
  • 永久歯のスペースが足りなくなる
  • 歯並びや噛み合わせが乱れる → 顎関節症や顔の歪みの原因に

このため、6歳臼歯は単なる奥歯ではなく、“歯列の設計図”の起点とも言える存在です。

6歳臼歯(第一大臼歯)は、永久歯の中でも特に虫歯リスクが高い歯です。その理由は、「歯の質・構造・位置」すべてにおいて、虫歯菌にとって“好都合”な条件が揃っているからです。

6歳臼歯に虫歯
6歳臼歯に虫歯

🧪 エナメル質が未成熟で弱い理由

生えたばかりの6歳臼歯は、表面のエナメル質が完全に硬化していない状態です。

🔬 この「未成熟なエナメル質」は…

  • 酸に弱く、脱灰(歯が溶ける)が起こりやすい
  • 再石灰化(修復)する力が乳歯より遅い
  • 虫歯菌が出す酸に長時間さらされると、急速に穴が空く

🔰 対策としては、

  • フッ素を使って歯を強化
  • ダラダラ食べを避けて酸に触れる時間を短くする
  • 甘い物は食後にまとめて摂取する などが有効です

🕳 深い溝と磨き残しのリスク

6歳臼歯のかみ合わせ部分には、深くて複雑な溝(裂溝)が存在します。

🌀 この構造が原因で…

  • 食べかすやプラークが溜まりやすい
  • 通常の歯ブラシでは溝の奥まで届きにくい
  • 汚れが残ったままになり、虫歯が発生しやすい

🛡 有効な予防策:

  • シーラント処置(溝を樹脂で埋める予防法)
  • タフトブラシなどの補助的な清掃器具の活用
  • 親による仕上げ磨きで奥歯の溝を重点的にケア

🧼 気づかれにくい場所に生えるリスク

6歳臼歯は、乳歯のさらに奥に生えてくるため、保護者も子ども自身も気づきにくい歯です。

🙈 この「気づかれにくさ」が招く問題:

  • 生え始めの時期に磨き残しが多発
  • 歯ぐきに一部埋まっていることで歯ブラシが届かない
  • 虫歯や歯肉炎(萌出性歯肉炎)が気づかないうちに進行

📌 対応策としては、

  • 5歳半ごろから奥歯の生え方を観察
  • 歯が見えてきたら夜の仕上げ磨きで必ず奥まで確認
  • 歯科医院での早期チェック・フッ素塗布・シーラントが効果的です

6歳臼歯は、虫歯になりやすい構造・タイミング・場所に生える歯だからこそ、特別な予防ケアが必要です。ここでは、日々の習慣とプロによるサポートで6歳臼歯を守る方法をご紹介します。

🪥 正しい歯磨きとおすすめブラシ・タフト活用

6歳臼歯は奥にあるため、普通の磨き方では届きづらい歯です。

🔍 歯磨きのポイント:

  • ブラシは斜め後方から入れるように当てる
  • 噛み合わせの溝・歯と歯ぐきの境目を重点的に
  • 縦・横・斜めの動きを組み合わせて磨く

👪 保護者による仕上げ磨きが大切:

  • 生えたては磨き残しが多く、必ず親がチェックを
  • 特に寝る前の磨き残しゼロを目指す

🪥 おすすめアイテム:

  • 小さめヘッドの子ども用歯ブラシ(奥まで届きやすい)
  • タフトブラシ(ワンタフトブラシ) → 溝や奥側の細かい部分に有効
  • 電動歯ブラシ → 手磨きが苦手な子どもにもおすすめ
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🌊 フッ素塗布(自宅ケアと歯科医院での高濃度塗布)

6歳臼歯のエナメル質は未成熟なため、フッ素による強化が極めて重要です。

🏠 自宅でのケア:

  • フッ素配合の歯みがき粉(1000〜1450ppm)を使用
  • 歯磨き後のうがいは1回だけ(フッ素を口に残す)
  • 寝る前にフッ素ジェルや洗口液を使用すると効果UP

🏥 歯科医院でのプロケア:

  • **高濃度フッ素(9000ppm前後)**の定期塗布(3~6か月に1回)
  • 自宅ケアと併用で、虫歯リスクを大きく軽減

🧴 シーラント処置のタイミングと効果

6歳臼歯は溝が深く、通常の歯磨きでは汚れを取り切れない構造です。そこでおすすめなのが「シーラント処置」です。

6歳臼歯にシーラント
6歳臼歯にシーラント

🧩 シーラントとは?

  • 歯の噛み合わせ部分の溝を、樹脂で埋めて密封する予防処置
  • 汚れが入らず、虫歯菌の繁殖をブロック

⏰ 処置のタイミング:

  • 生えたて〜完全に生えそろう前のタイミングがベスト
  • 歯ぐきに半分埋まっている段階でも、部分的に可能な場合あり

📌 メリット:

  • 痛みなし/削らずに済む/再処置も可能
  • フッ素配合のシーラントで歯質強化効果

📅 定期健診で早期発見・予防

虫歯やかみ合わせの異常は、見た目ではわかりにくいケースも多く、プロによる定期チェックが不可欠です。

👨‍⚕️ 定期健診のメリット:

  • 生え方や歯の位置をレントゲンで正確に確認
  • シーラント・フッ素など予防処置が受けられる
  • ブラッシング指導で磨き残しを防止

📆 おすすめの頻度:

  • 6歳臼歯が生えてから6〜12ヶ月は短めの間隔(3か月ごと)
  • その後も年2回以上のチェックが理想

6歳臼歯は、生えた直後の石灰化(歯質の硬化)が不十分な状態です。そのため、虫歯にならないように“強い歯”へ育てていくサポートケアが非常に重要です。ここでは、科学的に裏付けられた具体的な方法を紹介します。

🍼 乳歯期からの全身的フッ素応用(レノビーゴ・ミラノール)

生えてからのケアだけでなく、歯が作られる前段階からの対策が効果的です。

🦷 **レノビーゴ(フッ素洗口液)**の活用:

  • 生後6か月ごろから使用可能
  • ごく微量のフッ素が口腔内から吸収され、血流を通じて歯胚に取り込まれる
  • その結果、萌出前から歯のエナメル質を強化できる

🦷 **ミラノール(フッ素洗口剤)**の活用:

  • ブクブクうがいができるようになったら使用スタート
  • 学校や家庭での継続使用で、虫歯リスクが大幅に低下

📌 フッ化物の全身応用は、歯の基礎工事を強くするようなもの。乳歯期からのフッ素導入で、6歳臼歯を虫歯に強い状態で迎えましょう。

🧴 MIペースト・キシリトールでの補助ケア

6歳臼歯の石灰化をピンポイントでサポートできるのが、以下のような補助ケアアイテムです。

🧴 MIペースト(リカルデント配合):

  • カルシウムとリンを補い、歯の再石灰化を促進
  • フッ素と併用すると相乗効果あり
  • 歯磨き後や就寝前に塗布するのが効果的

🍬 キシリトールガム(100%)

  • 虫歯菌が酸を作れない甘味料 → 脱灰を防止
  • 唾液分泌を促進し、自然な再石灰化をサポート
  • 「1日3回・1粒ずつゆっくり噛む」ことで効果UP

📌 どちらも“薬”ではなく、継続的に使うことでじわじわ効くのが特徴です。歯科医院でのアドバイスを受けながら取り入れましょう。

🥦 カルシウム・ビタミンDを意識した栄養サポート

歯の強さを育むには、口の中だけでなく全身の栄養状態も重要です。

🥛 カルシウムの役割

  • 歯や骨の主成分となる必須ミネラル
  • 牛乳・ヨーグルト・小魚・青菜などに多く含まれる

☀️ ビタミンDの役割

  • カルシウムの吸収を助ける栄養素
  • 日光を浴びることで体内で合成される
  • 鮭・卵黄・きのこ類にも豊富

💡 バランスのとれた食事+適度な屋外活動が、内側から歯を強く育てる基本です。

6歳臼歯は生えたばかりの時期にさまざまなトラブルが起こりやすい歯です。ここでは、よくあるケースとその対処法を具体的に解説します。

🦷 生えてこない・傾いて生えた・痛みがある

6歳を過ぎても6歳臼歯が生えてこない場合や、斜めに生えてしまうケースは少なくありません。

📌 よくある異常と原因:

  • 生えてこない:顎が小さくスペースが不足/埋伏している
  • 傾いて生える:隣の乳歯に押される/永久歯の生える向きがズレている
  • 痛みがある:歯ぐきを突き破る際の圧迫痛/周囲の炎症による腫れ

👨‍⚕️ 対処法:

  • 7歳を過ぎても生えない場合は歯科でレントゲン検査を行い、埋伏歯や歯胚欠如の有無を確認
  • 傾きが強い場合は、矯正装置で位置の調整が必要になることも
  • 痛みや違和感が強い場合は一時的に冷やしたり、抗炎症薬の処方で対応可能

🔥 萌出性歯肉炎や知覚過敏の対応策

6歳臼歯は生えかけの時期に歯ぐきの一部がかぶっている状態になりやすく、そこに汚れが溜まると炎症を起こします。

萌出性歯肉炎
萌出性歯肉炎

🦠 萌出性歯肉炎とは?

  • 歯ぐきが腫れて赤くなる
  • 食べ物が詰まりやすく、口臭や出血の原因に
  • 強く触れると痛みが出る

🥶 知覚過敏の症状:

  • 生えたばかりの歯は神経が大きく、冷たいものにしみやすい
  • 噛み合わせの負担でも痛みが出る場合あり

✅ 自宅でできる対応:

  • 柔らかい歯ブラシで優しく磨く(炎症を悪化させない)
  • 冷水・刺激物を避ける
  • 抗炎症作用のある洗口剤を活用

👨‍⚕️ 歯科での対応:

  • クリーニングとフッ素塗布
  • 必要に応じて抗生物質・鎮痛剤の処方
  • 萌出状況を見ながら、炎症が強ければ歯ぐきの処置も検討

🎯 かみ合わせ異常(過蓋咬合・開咬・交叉咬合)への対応

6歳臼歯の位置や噛み合わせの異常が、全体の歯並びや顎の発育に影響を与えることがあります。

過蓋咬合
過蓋咬合
開咬(染め出し液で磨き残しチェック)
開咬(染め出し液で磨き残しチェック)

🦷 よくあるかみ合わせ異常:

異常名特徴とリスク
過蓋咬合(かがいこうごう)噛み込みが深く、下の歯が見えないほど上の歯が覆う/顎関節や臼歯に強い負担
開咬(かいこう)前歯が噛み合わず、奥歯だけで咀嚼/発音や食べ方に支障が出やすい
交叉咬合(クロスバイト)上下の歯が左右にズレて交差/片側に負担が偏り、顔のゆがみの原因に

🔧 対応法:

  • 矯正相談は早めに(6〜8歳が適齢)
  • 舌癖・指しゃぶりなどの悪習癖が原因の場合は**口腔筋機能療法(MFT)**の導入
  • 成長期を利用した咬合誘導装置(マウスピース型・プレート型など)で対応できることが多い

6歳臼歯(第一大臼歯)は、一生使うことを前提に作られた**“永久歯の基準”となる歯です。ところが、虫歯や歯周病、外傷などにより早期に失ってしまうケース**もあります。ここでは、その影響と適切な対処法について解説します。

6歳臼歯の早期喪失で隣の歯が倒れ込む
6歳臼歯の早期喪失で隣の歯が倒れ込む

😱 歯並び・顔の成長・顎の発達への影響

6歳臼歯は、奥歯のかみ合わせ・歯列全体の位置・顎の発育に深く関わっています。そのため、1本でも早く失うと次のようなリスクが生じます。

🦷 歯列・かみ合わせへの影響:

  • 隣の歯が倒れ込む(傾斜・空隙)
  • 反対側の歯が伸びてくる(挺出)
  • 前歯に咬合圧が集中 → 歯並びの乱れや咬耗

😬 顔や顎の発達への影響:

  • 片側だけで噛む癖 → 顔の左右バランスが崩れる
  • 咀嚼力の低下 → 顎の骨が十分に発達しない
  • 頬がこけて老けた印象に見えることも

💡 特に成長期の子どもでは、顎の形・顔貌のバランスに長期的な悪影響を及ぼすため、抜けたまま放置することは避けましょう。

🪙 治療法(ブリッジ・インプラント・入れ歯)の選び方

6歳臼歯を失った際の補綴治療(歯を補う治療)には、いくつかの選択肢があります。それぞれの特徴を理解し、年齢や口の状態に合わせた選択が必要です。

治療法特徴メリットデメリット
ブリッジ両隣の歯を削って橋渡しのように人工歯を固定固定式で違和感が少ない/短期間で完成健康な歯を削る/支えの歯に負担
インプラント顎の骨に人工歯根を埋めて人工歯を装着自然な噛み心地/他の歯に影響がない外科手術が必要/保険適用外が多い
部分入れ歯金具で固定する取り外し式の義歯費用が安く負担が少ない違和感がある/毎日の手入れが必要

🔍 選び方のポイント:

  • 成長期の子どもにはブリッジや入れ歯が中心
  • 成人後はインプラントも選択肢に
  • 噛み合わせや周囲の歯の状態も考慮して、歯科医と相談のうえ決定

💬 放置してはいけない理由と対策

「奥歯だから見えないし1本くらい…」と思って放置してしまうと、取り返しのつかないトラブルにつながることがあります。

🚨 放置のリスク:

  • 噛み合わせのズレ → 顎関節症や咀嚼障害
  • 発音・滑舌の乱れ
  • 他の歯の負担増 → 将来的な複数歯の喪失へ
  • 顔貌の左右差/老け顔

✅ 対策:

  • 抜歯が必要な場合は、事前に補綴方法を歯科医と相談
  • 抜けたらできるだけ早く処置を行う
  • 6歳臼歯の欠損を補うだけでなく、歯列全体のバランス調整も視野に

6歳臼歯(第一大臼歯)は、永久歯の中で最も重要かつ、虫歯になりやすい歯です。だからこそ、早期からの意識と適切なケアが将来の歯の健康を大きく左右します。

✅ 一生使う歯を失わないために今できること

6歳臼歯は、生えたその日から生涯使うことを前提に育てる歯です。
放置すれば虫歯・かみ合わせ異常・歯列の乱れなどを引き起こしますが、正しいケアをすれば80歳でもしっかり機能する歯として保つことが可能です。

🔎 今すぐ始めたい習慣:

  • 親子で仕上げ磨きを徹底
  • 奥歯のチェックを毎日習慣化
  • フッ素・シーラント・定期健診で「見えない予防」も意識

✅ 予防のゴールデンタイムは6〜8歳

6歳臼歯が生えてくる**6〜8歳の時期は、虫歯予防にとっての「勝負どき」**です。

🕰 この時期に適切なケアができれば…

  • 生涯使える強い歯質を育てられる
  • 他の永久歯の生え方や歯並びも良好に導ける
  • 将来的な矯正や補綴のリスクが激減

👶「まだ小さいから」ではなく、この時期だからこそ手をかけることが重要です。

✅ 歯科医院と二人三脚で虫歯ゼロをめざそう!

家庭でのケアだけではどうしても限界があります。歯科医院との連携こそが虫歯ゼロの近道です。

👨‍⚕️ 歯科でできること:

  • 正確なレントゲン診断で生え方の異常を早期発見
  • 高濃度フッ素塗布・シーラント処置で虫歯を未然にブロック
  • プロによる歯みがき指導で家庭ケアをレベルアップ

🦷「予防中心の歯科通院」は、子どもが歯医者嫌いにならずに済むという嬉しいメリットもあります。

江戸川区篠崎で6歳臼歯のケアを考える方へ|大切な永久歯を守りましょう!

6歳臼歯は、お子さまの口腔環境を左右する“未来の土台”です。江戸川区篠崎エリアで小児の予防歯科に力を入れる当院では、6歳臼歯の虫歯予防・噛み合わせチェックを丁寧にサポートしています。

🏥 小児歯科・予防歯科の専門的サポート

当院では、小児歯科と予防歯科に精通した歯科医師・歯科衛生士が在籍し、成長発育に合わせた最適なケアをご提案しています。

👨‍⚕️ 当院の特徴:

  • 成長に応じた定期的なかみ合わせチェック
  • 萌出異常(斜め・埋伏・部分萌出)への早期対応
  • 保護者への仕上げ磨き指導と生活習慣アドバイス

お子さまが「歯医者を怖がらない」ことを大切にしながら、**一生モノの歯を守るための“予防中心の診療”**を行っています。

💬フッ素塗布・シーラント対応可能

「この歯、もう生えてきたの?」「奥歯の磨き方が分からない…」
そんな時は、ぜひ当院に相談ください。

🦷 当院でできる6歳臼歯ケア:

  • 高濃度フッ素塗布(初期虫歯の進行抑制)
  • シーラント処置(深い溝の虫歯予防)
  • 保護者向けの仕上げ磨き指導・予防プランのご提案

📍 江戸川区篠崎で、6歳臼歯の虫歯ゼロを目指すなら
地域密着・予防重視の当院がしっかりサポートいたします!

【動画】初期虫歯COを削らずに自分で治す方法

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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