歯周病と糖尿病の関係とは

  • メタボリックシンドローム(糖尿病、高血圧、動脈硬化)は歯周病と密接に関連性があります。
  • 歯周病による歯原性菌血症はアテローム性動脈硬化を引き起こし、高血圧から糖尿病・脳梗塞・心筋梗塞・腎障害などの合併症の発症リスクが上がります。

歯周病と糖尿病の関係性を徹底解説

歯周病と糖尿病の関連性について解説します。歯周病になっている患者さんの多くが、糖尿病や高脂血症などの創傷治癒を妨げる全身的代謝疾患を伴っています。そのことは、歯科で行う歯周病の治療行為に対して歯周組織がなかなか反応せず、治りにくいことを意味します。歯周組織の治癒には微小血管の新正造成が不可欠だからです。

現代人を悩ませる糖尿病に代表されるメタボリックシンドローム。飽食の時代に生きる我々人間に突きつけられた大きな課題です。メタボリックシンドロームを克服する近道は、その科学的なメカニズムを詳しく知ることです。

糖尿病が歯周組織を破壊するメカニズム

高血糖によるグルコーススパイク

高血糖によるグルコーススパイクが起こります。歯肉内の細い血管がグルコーススパイクにより炎症を引き起こします。

STEP
1

AGEs()が蓄積

高血糖状態が続くとブドウ糖が体内のタンパク質と結合(糖化)して、AGEs(糖化タンパク質)が蓄積します。AGEsが代謝されずに体内にどんどん溜まることを「高血糖の記憶」と呼びます。
AGEsは機能を失った糖化タンパク質で、糖毒性の中心的な役割を果たすもので、タンパク質の老化ということが出来ます。

STEP
2

マクロファージが活性化

AGEsがマクロファージのレセプター(RAGE)に結合して、マクロファージが活性化します。
活性化したマクロファージは炎症を起こす物質(TNF-α、IL-1β等のサイトカイン)を作り出します。

STEP
3

TNF-α、IL-1β等のサイトカインが破骨細胞を活性化

TNF-α、IL-1β等のサイトカインが破骨細胞を活性化し、歯周組織の骨を破壊します。

STEP
4

体の組織は酸化され

高血糖状態が長く続くと体の組織は酸化され、修復力が弱まってきます。

STEP
5

糖尿病だと歯周病が治りにくい理由

  • 糖尿病が原因で血行障害が起きる。(微小血管障害)
  • 高血糖により体を守る白血球(好中球)の機能が低下する。
  • コラーゲンの合成がうまくいかない。
  • 唾液腺が損傷され唾液の分泌が低下するドライマウスが発生。

糖尿病の患者さんは免疫力の低下や唾液の自浄作用の低下などで歯周病を発症しやすくなります。そして炎症が進み歯周組織が破壊されていきます。

歯周病で悩む人には糖尿病の人が多くいますし、歯の治療で歯科医の診断を受けて、糖尿病が見つかるという人もいます。また、糖尿病とメタボリックシンドロームとも密接に関係しています。 糖尿病の人は、口腔内を清潔にして、よく歯磨きをすることが大切です。

歯のしくみと働きをよく理解し、歯をできるだけ長持ちさせて、おいしく食事をし、生き生きと毎日をおくりたいですね。

アタッチメントロス

糖尿病患者と健常者のアタッチメントロスの差

図は、糖尿病患者と健常者の歯周組織の破壊(アタッチメントロス)の程度を表したグラフです。

45歳から54歳の糖尿病患者ではアタッチメントロス(歯周組織の破壊=歯周ポケットの深さ)が5mmほどになっているのが分ります。

アタッチメントロスとは

歯根を支える歯槽骨が溶けて無くなることをアタッチメントロスと言います。歯周ポケットの深さやレントゲン検査で分ります。

歯周病は糖尿病を悪化させる

歯周病が重度になればなるほど糖尿病が重症化するリスクが高まります。一方で、歯周病の治療を進めて歯周病菌の数を減らし、歯周組織が安定すれば糖尿病の一つの指標であるヘモグロビンA1cの値が減少する症例が沢山出ています。

歯周病は血管にダメージを与える

歯原性菌血症がアテローム性動脈硬化を引き起こす過程

歯周病菌などの口腔内細菌の血管内への侵入
STEP
1
細菌の血管内皮細胞への定着
STEP
2
血管内壁の炎症
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3
悪玉コレステロールの発生
STEP
4
悪玉コレステロールの酸化による毒性化
STEP
5
マクロファージの凝集
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6
アテローム性動脈硬化
STEP
7
高血圧
STEP
8
脳梗塞・心筋梗塞・腎障害・糖尿病
STEP
9

口腔内の環境改善が血管を修復

口腔内の環境改善が血管を修復

アテローム性動脈硬化の進むと、血管が詰まったり、あるいは剥離して血栓(塞栓)を作り、それが血流に運ばれてどこかの血管を詰まらせてしまいます。それが心臓や脳で起こると心筋梗塞や脳梗塞になるのです。

しかし、歯周病が改善されて血管への細菌の進入が止まれば、アテローム性プラークは免疫細胞によって修復されて行きます。

女性は女性ホルモンによって男性に比べ血管が守られています。しかし、閉経後は女性ホルモンの貯蓄は数年で無くなり、メタボリックシンドロームのリスクが高まって行きます。

歯周病も含め生活習慣病は、年齢と共に増大する傾向にあり、日常生活の改善が不可欠なものとなります。言うまでもありませんが喫煙は論外です。 糖尿病や高脂血症は体重増加という形で目に見えてはっきりとしてきます。

肥満になってきたと感じたら糖尿病・高脂血症・高血圧を疑う必要があります。と同時に歯茎からの出血や腫脹が起こっている場合、速やかに歯科治療及び生活習慣病の改善に取り組まなければなりません。

糖尿病の合併症を防ぐために知っておくべきこと

糖尿病とは

糖尿病は、1型とⅡ型に分類されます。生活習慣病と関連しているのはⅡ型です。1型糖尿病は、自己免疫性疾患が原因と考えられる、膵臓のβ細胞から分泌されるインシュリンが欠乏する病型です。

ここでは歯周病と関連するⅡ型糖尿病について解説していきます。歯周病と糖尿病が合併している場合には、それぞれが悪影響を与え両疾患の病状を進行させるリスクが高まります。

糖尿病は、単に血糖値が高いという病気ではなく、合併症が怖いのが特徴です。自覚症状はほとんど起こらないまま症状が進行していきます。血糖値の変動は一日において極めて大きいので、糖尿病の診断にはヘモグロビン A1cの値が用いられます。この数値は、1ヶ月〜2ヶ月の平均的な血糖値を示しています。

ヘモグロビン A1c の値が6.2%を超えると糖尿病と診断され、治療が必要となります。治療においては食事療法と運動療法の併用が行われるのが一般的ですが、血糖値が正常化しない場合には、薬の投与が行われます。

グルコーススパイク

血糖値の急激な上昇

血糖値が急激に上昇すると血管を痛めつけるグルコーススパイクという現象が起こります。グルコーススパイクが起こると酸化ストレスが増し、動脈硬化を促進します。これは糖尿病の合併症である心臓疾患や脳梗塞などの危険が増すことを意味します。又、グルコーススパイクを起こす糖質中心の食生活が長く続くと痴呆症を引き起こす危険性が高まることも分かっています。

ヘモグロビン A1cの値が正常にコントロールされている糖尿病患者であっても、血糖値の変動幅が大きいことがあります。この様な場合には、合併症を起こす危険性があるため、血糖値を急上昇させる糖質を制限する必要が出てきます。

脳卒中や心筋梗塞を防ぐためには、いかに血糖値の振幅を抑えるかが重要です。振幅を抑える薬剤療法として、食後の血糖上昇を抑えるαーグルコシターゼ阻害薬、速攻型インシュリン分泌促進薬、 SGLT2阻害薬などの使用も検討されます。

糖尿病でない人でも血糖値の変動幅は少ないに越した事はありません。正常な方でも糖質を摂ると血糖値の急上昇が起こることをグルコースミニスパイクと呼んでいます。従って、炭水化物の過剰摂取という生活習慣を若いうちから見直して行く事は健康寿命を延ばす最大の方法といってもよいでしょう。

グルコース・ミニスパイクの模式図の中に「GI値」という聞き慣れない言葉が出てきますが、下記に解説があります。

糖尿病の改善方法

治療は食事療法と運動療法

糖尿病は、1型とⅡ型に分類されます。生活習慣病と関連しているのはⅡ型です。1型糖尿病は、自己免疫性疾患が原因と考えられる、膵臓のβ細胞から分泌されるインシュリンが欠乏する病型です。

ここでは歯周病と関連するⅡ型糖尿病について解説していきます。歯周病と糖尿病が合併している場合には、それぞれが悪影響を与え両疾患の病状を進行させるリスクが高まります。

糖尿病は、単に血糖値が高いという病気ではなく、合併症が怖いのが特徴です。自覚症状はほとんど起こらないまま症状が進行していきます。血糖値の変動は一日において極めて大きいので、糖尿病の診断にはヘモグロビン A1cの値が用いられます。この数値は、1ヶ月〜2ヶ月の平均的な血糖値を示しています。ヘモグロビン A1c の値が6.2%を超えると糖尿病と診断され、治療が必要となります。治療においては食事療法と運動療法の併用が行われるのが一般的ですが、血糖値が正常化しない場合には、薬の投与が行われます。

食事療法

現在、日本糖尿病学会ではカロリー制限を主体とした食事療法が推奨されていますが、患者にとってカロリー制限では、実際にどのくらいのカロリーを摂取したのかはっきりせず、きっちりとカロリー計算をするためには食事を作る際、各種食品の分量やカロリー量などの複雑な計算をする必要があり、一日に2時間から3時間食事を作るのに掛かってしまいます。そのため、約6割の患者が挫折しているというのが実態です。

そこでカロリー制限に代わって、糖質制限という考え方がアメリカで推奨されるようになり、現在は、アメリカ糖尿病学会のガイドラインでも公式に認められています。日本においては異端視されることも少なくありませんが、北里大学北里研究所病院糖尿病センターや高雄病院などにおいて、この糖質制限が治療の手段として用いられるようになり、大きな成果を上げるようになってきています。

三大栄養素

三大栄養素

我々人間は炭水化物(糖質と食物繊維)、タンパク質、脂質の三大栄養素と呼ばれている食物からカロリーを摂取しています。この中にはビタミンやミネラルといった栄養素も含まれているため、同時に摂取していることになります。

三大栄養素の理想的な摂取比率

健康な方であればカロリーの摂取は炭水化物50〜60%、タンパク質20〜25%、脂質20〜25%の比率で摂るのが良いとされています。糖質制限をしている場合には、炭水化物の摂取比率がこれより下がり、タンパク質・脂質の摂取比率が増えることになります。

糖質

血糖値を上昇させる
糖質

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パン

パン

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白米

白米

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うどん

うどん

三大栄養素の中で血糖値を上昇させるのは糖質のみです。タンパク質や脂質は血糖値の上昇を起こしません。炭水化物を摂取すると腸で吸収された糖質はブドウ糖になり、血糖値が上昇していきます。

膵臓のβ細胞で作られるインシュリンは、平常時でも常に少量の分泌が行われていますが、糖質の過剰摂取が起こるとインシュリンの追加分泌が行われます。過剰摂取された糖質は、体外に排出されることは無く、インシュリンの作用により脂肪分として脂肪細胞に蓄えられて行きます。

インシュリンのもう一つの作用として、蓄えられた脂肪細胞を分解するのを抑制します。従って、メタボリック体型の方が運動をして脂肪燃焼しようとしても、炭水化物の過剰摂取があると脂肪の燃焼が起こりにくく痩せにくいという訳です。つまり肥満とインシュリンとの関係は、極めて強くリンクしているということが言えます。

又、歯周病や虫歯といった口腔内の疾患が増大してくると、硬いものが噛めなくなり、炭水化物の様な柔らかいものにシフトしてくる傾向が高まります。口腔内の健康は全身の健康と極めて密接に結びついていると言うことが出来ます。

糖質制限

そのやり方はこうです。一日の糖質摂取量を130グラム以内に抑えるというものです。これはアメリカのリチャード・バーンスタイン先生による定義です。一食に換算すると糖質量は約43g以内ということになります。これはかなり緩い糖質制限で、少しなら主食も食べられます。
ご飯一杯の糖質量は約55gです。食品の中には多かれ少なかれ糖質は含まれますから、ご飯半膳なら食べても良い量ということが出来ます。
糖質制限はカロリー制限をする分けではないので、制限をした糖質のカロリーに代わってタンパク質や脂質に置き換える必要があります。そのため、空腹感はほとんど起こらず、長く続けられるのが最大のメリットと言えます。

それではどこまで糖質制限を行っても大丈夫なのでしょうか?北里研究所病院糖尿病センター長の山田悟先生は、一食の糖質量を20g以上にするとしています。糖質量を厳しく制限するとケトン体が増えることが知られています。重症化した糖尿病患者では、ケトン体が異常に増えるケトアシドーシスという状態を引き起こすことがあります。そのため糖尿病の専門家の間では、このことを理由に糖質制限を認めない人もいます。しかし、一食20g以上の糖質量であればケトン体の増加は起こらないと考えてよいのです。

【重要】糖質制限を行えば何でも食べていいわけではありません。糖質制限によりヘモグロビン A1cの値が下がり、体重が減少したとしても「豚カツ」のような揚げ物を毎日食べれば、アテローム性プラーク(動脈硬化)の形成が進み、心筋梗塞や脳梗塞の発症を起こす症例も報告されています。これは悪い油(動物性脂肪やリノール酸及びトランス脂肪酸)の過剰摂取が原因と考えられます。詳しくは下記の脂肪酸についての記述を参照してください。

糖質制限ダイエット

糖質制限ダイエット

糖質制限ダイエットで肥満を解消

体重減少も求められる糖尿病の治療法として確立したエビデンスのある糖質制限によるダイエットは極めて有効です。いろんなダイエット法を試されて失敗した方はぜひこの方法を試してみてください。

糖質制限はカロリー制限を求めていませんから、空腹感が起こりにくく長く続けられます。それまでの生活習慣において炭水化物主体の食生活をしていた方は、制限された糖質の代わりにタンパク質や脂質でカロリーを補う必要があります。

とは言っても、肉を沢山食べる習慣がなかった方がいきなり肉を食べろと言われてもなかなかそうはいきません。結果的に総カロリー数が減少していくのです。

果物について言及しておきます。果物の甘みは果糖です。果糖は直接的に血糖値を上昇させるものではありません。しかし果糖は、内臓脂肪に変わりやすいのです。内臓脂肪が増えるとインシュリン抵抗性が増してきます。

インシュリン抵抗性が増すということは、糖質を摂取した時により多くのインシュリン分泌が必要になるということです。インシュリンの分泌が更に必要となれば摂取した糖質は容易に脂肪細胞に蓄えられてしまうため、更に太ってしまうことになります。

つまりこの悪循環に陥るのです。果物を沢山食べたい方は、主食(炭水化物)を抜くといった工夫が必要です。

そしてもう一つ重要なことは下記に示したGI値の低い食品を選択することです。糖質制限ダイエットはカロリー制限を行う必要が無いとはいえ、無制限にタンパク質や脂質を取っていいという訳ではありません。

糖質制限のポイントとしては以上ですが、運動することの重要性は言うに及びません。

GI値

GI値

炭水化物中でGI値の低い食品を選ぼう

食品の血糖値の上昇しやすさを数値化したものがGI値です。
炭水化物中でも血糖値の急激な上昇もたらすものと、穏やかな上昇にとどまるものとがあります。GI値の値55以下が低GI値の食品、66〜69が中GI値の食品、70以上が高GI値の食品に分類されます。

例えば、小麦粉の白い部分で作られたフランスパンのGI値は93です。一方で、小麦粉全粒粉(小麦粉の皮の部分と白い部分の両方)で作られたパンのGI値は50です。同様に白米よりも玄米、うどんよりも蕎麦の方がGI値の低い食品です。

GI値はエネルギーとは異なるので、摂取カロリーが低くてもGI値が高い食品があります。GI値の高い食品は血糖値の変動幅を高め、血管に対してグルコーススパイクを起こします。一方、GI値の低い食品は分解・消化吸収が緩やかで、血糖値の上昇もインシュリンの追加分泌も抑えられます。糖尿病の方はもちろん、健康の方でもGI値60以下の食品を選択することが望ましいのは言うまでもありません。

GI値=試験食の血糖上昇クラブの面積(B)/基準食(ブドウ糖)の血糖上昇グラフの面積(A)×100

脂肪を食べると太るという思い込み

脂質を摂ると太りやすいと言うのは大きな間違いです。確かに、運動もせず糖質過剰な食生活の中で、更に脂質(飽和脂肪酸・動物性脂肪)を大量に摂取すると太る事は火を見るより明らかです。

しかし、脂肪を適切に選んで摂取すれば肥満を解消する効果を期待する事が出来るのです。脂質には絶対に摂らなければならないものがあります。それは体内で作る事が出来ない上に、摂取量の極めて少なくなりがちなオメガ3系脂肪酸です。

オメガ3系脂肪酸は、ダイエットだけでなく血管が引き起こす様々な病気に対して極めて予防的に働きます。悪玉コレステロールや中性脂肪を下げ、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを下げるばかりか、痴呆症の予防にもつながることが分かっています。その他にも骨の健康維持、がん予防などの効果があるとされています。

オメガ3系脂肪酸

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青魚

不飽和脂肪酸のオメガ3系脂肪酸を多く含む食品は、オメガ3系脂肪酸の一種であるDHAやEPEを多く含む青魚です。

その中でも最も多く含まれるのがサバです。刺身で食べるのが最も効率が良いのですが、鯖の塩焼きの場合、大切なオメガ3脂肪酸が流れ出してしまいますから、野菜などに吸収させるような料理が有効です。

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えごま(しそ)油

えごま(しそ)油

青魚を毎日摂取するのは大変なので、えごま(しそ)油がそれを補ってくれます。

えごま(しそ)油の中には良質なオメガ3系脂肪酸(不飽和脂肪酸のα-リノレン酸)が沢山含まれています。

しかしこの油は火に弱いので、サラダにかけるなど料理された後にかけて食べることが重要です。又、酸化しやすいので開封後は、冷蔵庫保管で早めに使い切る事が重要です。スギヤマ薬品から販売されているえごま(しそ)油が大変美味しく頂けます。

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くるみ

くるみ

ナッツ類には良質な栄養素が多く含まれますが、その中でも王様がくるみです。オメガ3系脂肪酸が沢山含まれています。

炒め物など加熱料理に使える油

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オリーブオイル

オリーブオイル

火を使う料理にはオメガ9系のオーガニックエキストラバージンオリーブオイルを使用することを推奨します。

オリーブオイルにはオレイン酸(悪玉コレステロールを減らす)が多く含まれ、リノール酸(酸化されやすく、摂り過ぎるとガンを誘発)な少ないのが特徴です。

エキストラバージンならば悪玉コレステロールを増加させるトランス脂肪酸の含有量が0.1%以下です。

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ごま油

ごま油

ごま油はオメガ6系の脂肪酸で、酸化を防ぐセサミノールが含まれています。

極めて安定性が高く、熱にも強いので火を使う料理に向いています。トランス脂肪酸含有量は0.1%以下の製品がほとんどです。

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グレープシード油

グレープシード油

グレープシード油はオメガ6系の脂肪酸で、抗酸化物質のポリフェノールやビタミンEが多いのが特徴です。

しかし、リノール酸が多いのが欠点です。

重要】「エキストラバージン」の表示規制がない日本に於いて、偽装されたものが多く出回っている様です。国際エクストラバージンオリーブオイル品評会(OLIVE JAPAN International Extra Virgin Olive Oil Competition)の受賞作をお買い求めくだされば、間違いありません。

トランス脂肪酸

トランス脂肪酸の少ない油を選ぼう

脂肪には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類され、更に不飽和脂肪酸は、オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸・オメガ9脂肪酸に細分されます。

飽和脂肪酸は動物性脂肪で、不飽和脂肪酸は植物性脂肪といっても良く、1:2の比率で摂取するのが理想です。

それ以上に注意が必要なのがトランス脂肪酸です。悪玉コレステロールを増加させ、善玉コレステロールを減少させる働きがあるからです。

又、トランス脂肪酸にはアレルギー疾患、肥満の誘発、母乳から胎児の体に入り低体重児、流産などのリスクが高まることが報告されています。

アメリカでは「食べるプラスチック」とも言われるほど問題視されています。注意して欲しいのは、ファーストフードのみならず市販のケーキやパン、スナック菓子、カップ麺などにもショートニング(トランス脂肪酸)が使われていることです。

トランス脂肪酸

食事の食べる順番とスピード

まず、食物繊維の豊富な野菜、豆類、海藻、キノコ類から約15分間掛けてゆっくりと食べます。次にタンパク質、最後に炭水化物を食べます。食物繊維には、糖質の吸収を穏やかにする役割があるからです。

糖質が体内へ入ってから血糖値が上昇するまでに約20分かかります。早食いをすると、血糖値の上昇を脳が感知するまでに食べ過ぎてしまいます。肥満を招くと同時に、インシュリンの抵抗性が上がり、悪循環に陥ります。

アルコール

アルコール

アルコールはGI値の低い飲み物です。ウイスキー・ブランデー・バーボン・焼酎などの蒸留酒のGI値は30と低く、且つ糖質が含まれませんので、血糖値の上昇は起こりません。

一方、日本酒、ビール、紹興酒・ワインなどの醸造酒には糖質が含まれています。GI値の値が35前後で低いとはいえ、血糖値の上昇が起こります。ワインは、醸造酒の一つですが、糖質が少ないので2、3杯なら大丈夫です。蒸留酒といえどもビールの様にぐいぐいと飲んでしまうのは決して好ましい事ではありません。

アルコールを大量に飲むと摂取カロリーが増えることも忘れてはなりません。適量のお酒を飲むことが望まれます。適量というのは肝臓や尿酸値に影響しないレベルのことです。

体重によって肝臓で分解されるアルコールの量は異なりますので、体重50キロの人を基準に考えます。例えば、体重70kgの人は下記の表の値に70÷50で計算が出来ます。つまり1.4倍のお酒が飲めることになります。一方、体重が40kg の人は40÷50ですから0.8倍しか飲めないことになります。

腸内フローラ

デブ菌と痩せ菌の比率を4:6へ

腸内には多種多様な細菌が存在し、その人特有の生態系を作っています。このことを「腸内フローラ」、日本語では「腸内細菌叢」と呼んでいます。最新の遺伝子解析技術によって腸内フローラが病気や健康を司る大きな役割を果たしていることが分かって来ました。腸内細菌の出す物質によって糖尿病、高脂血症、高血圧などメタボリックシンドロームやガン、お肌のしわ、うつ病などまでにも関わっていると言うのです。

以前から「腸は第2の脳」と呼ばれるように、非常に重要な器官で、腸内フローラの性状によって、少ししか食べていないのに太る人がいたり、沢山食べても太らない人がいます。最近、通称「デブ菌」と呼ばれる細菌が存在している事はわかって来ました。

「太ったラットの腸内細菌を正常なラットに移植すると、正常なラットはしばらくすると太ってきます。一方、正常なラットから腸内細菌を取り、太ったラットに移植すると痩せてくる。」という実験が行われました。人間においてもこの様な試みが一部の研究機関で行われ、実際に成果が上がっている様です。

食物繊維で腸内フローラを改善

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ヨーグルト

ヨーグルト

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納豆

納豆

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野菜

野菜

食事によって腸内フローラを改善することが出来る様です。納豆菌やヨーグルトの乳酸菌のパワー、食物繊維を多く含む野菜などを食べると、デブ菌の量が減り、痩せ菌の量が増えるようです。

ヨーグルトに適量の蜂蜜またはオリゴ糖を加え、少量の水を更に加えます。かき混ぜてレンジでチンすれば出来上がりです。カルシウムなどの吸収促進効果やお腹を冷やさないことで腸にやさしいヨーグルトになります。ホットヨーグルトは簡単に作れて便秘の方にもお薦めです。

ふかさわ歯科クリニック篠崎では、患者様の大切な歯を1本でも延命するため、軽度歯周病から重度歯周病に至るまで様々な対策を行い、歯周病予防をはじめ、早期発見・早期治療で症状の改善・維持を行い、抜歯回避に努めております。

歯周病と糖尿病には深い関係があります。共に防がなければなりません。江戸川区篠崎で歯周病予防・歯周病治療をご希望の方は、ぜひ一度当院までお気軽にご相談下さい。

【動画】歯周病の手遅れの症状

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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