- 1. 【動画 43秒】銀歯の影響で歯茎が黒くなる?メタルタトゥーの原因と対策を知ろう
- 2. メタルタトゥーとは?
- 2.1. メタルタトゥーの定義
- 2.1.1. 金属イオンの溶出による歯茎の黒ずみ
- 2.1.2. メタルタトゥーとブラックマージンは同時に現れやすい
- 2.2. メタルタトゥーが発生するメカニズム
- 2.2.1. 銀合金のメタルコアの影響
- 2.3. メタルタトゥーの主な原因
- 2.4. 銀歯・差し歯による金属の影響
- 2.5. 詰め物・被せ物の種類とリスク
- 2.6. ブラックマージンとの違いと見分け方
- 2.7. 加齢や歯周病との関連性
- 3. メタルタトゥーの見分け方と診断
- 3.1. 歯茎の変色がメタルタトゥーかどうかを判断する方法
- 3.2. 他の歯茎の色素沈着との違い
- 3.2.1. メラニン色素沈着との違い
- 3.2.2. 薬剤性の歯茎の黒ずみとの比較
- 3.2.3. 歯周病による黒ずみとの関連
- 3.3. まとめ
- 4. メタルタトゥーの治療方法
- 4.1. レーザー治療での改善
- 4.2. 外科的な歯肉移植術
- 4.3. セラミックへの交換による対策
- 4.3.1. メタルフリー治療とは?
- 4.3.2. メタルコアを外す時のリスク
- 4.3.3. セラミック治療のメリットと費用相場
- 4.3.4. 当院の費用
- 4.3.4.1. 自費治療
- 4.3.5. 自由診療と保険診療の違い
- 4.4. まとめ
- 5. メタルタトゥーの治療費用と保険適用の有無
- 5.1. 治療法ごとの費用相場
- 5.2. 健康保険が適用されるケース
- 5.3. 自由診療と保険診療の違い
- 5.4. まとめ
- 6. メタルタトゥーの予防方法
- 6.1. 金属を使わない治療を選ぶ
- 6.2. 歯科金属アレルギー検査の重要性
- 6.3. 日常生活での口腔ケアのポイント
- 6.4. まとめ
- 7. メタルタトゥーを放置するリスク
- 7.1. 見た目の問題とコンプレックス
- 7.2. 金属アレルギーとの関係
- 7.3. 歯周病リスクの増加
- 7.4. まとめ
- 8. よくある質問(Q&A)
- 8.1. Q1. メタルタトゥーは自然に治るのか?
- 8.2. Q2. メタルタトゥーが悪化することはあるのか?
- 8.3. Q3.メタルタトゥーの除去後、再発のリスクは?
- 8.4. まとめ
- 9. 江戸川区篠崎で「メタルタトゥー」の治療なら当院へ!
- 10. 歯周ポケットを掃除し改善するセルフケア法
- 11. 筆者・院長
【動画 43秒】銀歯の影響で歯茎が黒くなる?メタルタトゥーの原因と対策を知ろう
メタルタトゥーとは?
メタルタトゥーの定義
金属イオンの溶出による歯茎の黒ずみ

メタルタトゥーとブラックマージンの違い
メタルタトゥーとよく似た症状として「ブラックマージン」があります。
- メタルタトゥー:金属イオンが歯茎に沈着して変色する現象(内部からの黒ずみ)。
- ブラックマージン:金属製の被せ物の境界部分が黒く見える状態(外側から見える黒ずみ)。
ブラックマージンは、特に差し歯(クラウン)の金属部分が露出した場合に発生しやすく、メタルタトゥーとは原因や治療法が異なります。
メタルタトゥーとブラックマージンは同時に現れやすい
メタルタトゥーは銀歯や差し歯の金属イオンが歯茎に沈着し黒ずむ現象、ブラックマージンは被せ物の金属フレームが露出し、歯と歯茎の境目が黒く見える状態です。金属の劣化や歯茎の退縮が進むと、メタルタトゥーとブラックマージンが同時に発生しやすくなります。



メタルタトゥーが発生するメカニズム
差し歯や被せ物の根元の歯茎に黒ずみ
差し歯の根元の歯茎にメタルタトゥー(赤矢印)が襟巻のように現れています。
歯茎が刺青を入れたように薄黒い状態に変色しています。会話なので、歯茎が見えた時にはかなり目立つのではないでしょうか。
歯根露出が茶褐色に見える理由
歯茎が下がり、茶褐色に変色した歯根が露出しています。
これも審美的には望ましい状態ではありません。右隣の天然歯の歯根の色と比べるとかなり茶褐色に変色しているのが分かります。
本来、歯根の色は歯の色に近い白っぽい色をしています。写真の右隣の歯は天然歯で、少し歯根が露出していますが、余り違和感を感じません。
差し歯の歯根が茶褐色に変色する理由も、銀合金のメタルコアによるところが大きいのです。
しかし、歯根の変色は、メタルコアを外しても元には戻りません。
銀合金のメタルコアの影響
差し歯の根元の歯茎にメタルタトゥーが現れる原因は、保険適用の金属(主に銀合金)のメタルコアが使われているケースがほとんどです。
銀合金に含まれる金属粒子溶け出し、歯根の中の象牙細管を伝わって歯茎にまで到達します。
歯茎に金属粒子が沈着した結果、黒色~黒紫色の刺青が入ったように見えるのがメタルタトゥーです。
金属イオンの溶出と歯肉沈着
口腔内は常に唾液や酸性の飲食物の影響を受けるため、金属製の詰め物や被せ物から微量の金属イオンが溶け出すことがあります。これらのイオンは、歯茎の組織内に取り込まれ、黒ずみを引き起こす原因となります。特に、歯茎に炎症があると、金属イオンの沈着が進みやすくなります。
銀歯や差し歯の影響
銀歯(メタルクラウン)やパラジウム合金を含む金属製の詰め物は、メタルタトゥーの主な原因です。特に、保険診療の銀合金のメタルコア(支台)による影響は甚大です。また、歯茎と金属の境目に隙間が生じたり、金属が削れたりした場合、イオンが流出しやすくなります。その結果、長期間にわたって歯茎が黒ずんでしまうことがあります。
保険診療の金属と自由診療のセラミックの違い
- 保険診療の金属(銀歯・金属冠)
- パラジウム合金や銀合金・ニッケル・クロム合金が使用される
- 長期間の使用で金属イオンが溶け出しやすい
- コストは安価だが、メタルタトゥーのリスクが高い
- 自由診療のセラミック治療(メタルフリー治療)
- オールセラミックやジルコニアなどの非金属素材を使用
- 金属イオンが溶出しないためメタルタトゥーのリスクがない
- 見た目が自然で、審美性が高い
このように、金属製の治療を受けた場合はメタルタトゥーのリスクがあるため、治療法の選択が重要です。
メタルタトゥーの主な原因
銀歯・差し歯による金属の影響
メタルタトゥーの最も一般的な原因は、銀歯(メタルクラウン)や金属製の差し歯によるものです。特に、以下のようなケースでは金属イオンの溶出が進みやすくなります。
- 金属の詰め物や被せ物が長期間使用される
- 保険診療で使用されるパラジウム合金や銀合金は、時間とともに劣化し、金属イオンが歯茎に沈着しやすくなります。
- 歯と銀歯の境目に隙間がある
- 被せ物が古くなったり、歯茎が下がったりすると、金属が露出しやすくなり、イオンの溶出が加速します。
- 口腔内のpHが酸性に傾いている
- 炭酸飲料や酸性の食べ物の摂取が多いと、金属の溶け出しが進みやすくなります。
詰め物・被せ物の種類とリスク
メタルタトゥーのリスクは、使用する補綴物の種類によって異なります。以下に代表的な素材とリスクを比較します。
補綴物の種類 | 使用素材 | メタルタトゥーのリスク |
---|---|---|
銀歯(メタルクラウン) | パラジウム合金、銀合金 | 高い(イオン溶出しやすい) |
メタルボンド | 金属フレーム+セラミック | 中程度(露出した部分のみリスク) |
ジルコニアクラウン | 金属なし(オールセラミック) | なし(メタルフリー) |
レジン前装冠 | 金属フレーム+プラスチック | 高い(パラジウム使用) |
インプラントのアバットメント | チタン・ジルコニア | 低い(チタンは影響少ない) |
特に保険診療で使われる銀歯やレジン前装冠はメタルタトゥーの原因になりやすいため、審美性を重視する場合はセラミックやジルコニアの選択が推奨されます。
ブラックマージンとの違いと見分け方
メタルタトゥーとブラックマージンは、どちらも歯茎の黒ずみの原因ですが、それぞれ発生する原因と見え方が異なります。
症状 | 原因 | 特徴 | 改善方法 |
---|---|---|---|
メタルタトゥー | 金属イオンの沈着 | 歯茎全体が青黒く変色 | 外科的な除去、セラミック治療 |
ブラックマージン | 差し歯の金属フレームが露出 | 歯と歯茎の境界だけ黒くなる | セラミックの被せ物へ交換 |
見分けるポイント
- 歯茎全体が変色している場合はメタルタトゥーの可能性が高い。
- クラウン(被せ物)の境目だけ黒くなっている場合はブラックマージンである可能性が高い。
- 歯茎の黒ずみが徐々に広がっていく場合はメタルタトゥーを疑うべき。
ブラックマージンの場合、被せ物をメタルフリーのオールセラミックに交換することで改善できますが、メタルタトゥーの場合は外科的な歯肉剥離術やレーザー治療が必要になります。ただし、原因となる金属を外せば、次第に消えてくることもあります。
加齢や歯周病との関連性
メタルタトゥーは加齢や歯周病の進行によって悪化することがあります。
- 加齢による影響
- 加齢に伴い歯茎が退縮すると、埋もれていた金属の影響が表面化し、黒ずみが目立ちやすくなる。
- 長年の使用で詰め物や被せ物が劣化し、金属の溶出が進みやすくなる。
- 歯周病との関係
- 歯周病によって歯茎の炎症が起こると、金属イオンの沈着が加速し、メタルタトゥーが悪化する。
- 歯周ポケットが深くなると、金属成分がさらに歯茎の内部に浸透しやすくなる。
メタルタトゥーのリスクを低減するには、日常的な歯周病予防(正しいブラッシング・定期的な歯科検診)と、金属を使わない歯科治療の選択が重要です。
メタルタトゥーの見分け方と診断
歯茎の変色がメタルタトゥーかどうかを判断する方法
メタルタトゥーは金属イオンの沈着による歯茎の黒ずみですが、他の原因による黒ずみと区別する必要があります。以下のポイントをチェックすることで、メタルタトゥーかどうかを判断できます。
チェックポイント
- 過去に金属の詰め物や差し歯を入れたことがあるか
→ 銀歯・金属の詰め物を使っている場合、メタルタトゥーの可能性が高い。 - 歯茎の黒ずみの範囲が局所的か、広がっているか
→ 特定の歯の周りだけ黒ずんでいる場合、メタルタトゥーの可能性が高い。 - 黒ずみが時間とともに濃くなっているか
→ 徐々に濃くなっている場合、金属の沈着が進行している証拠。 - 歯と歯茎の境目が黒くなっているか
→ ブラックマージン(被せ物の金属露出)の可能性もあるため、両者の違いを確認する。
歯科医院での診断方法
- 口腔内検査(視診):歯と歯茎の状態をチェック
- X線検査:金属イオンの沈着や骨の状態を確認
- 色素沈着の検査:メラニン色素や薬剤性の影響との区別
他の歯茎の色素沈着との違い
メタルタトゥーと似た症状を引き起こす他の歯茎の黒ずみと比較して、正確な診断を行うことが重要です。

メラニン色素沈着との違い
- 原因:遺伝的要因、喫煙、刺激によるメラニン色素の増加
- 見た目の特徴:
- 全体的に茶色や黒っぽい色素沈着(特に上顎前歯周辺)
- 左右対称に広がることが多い
- 対処法:
- フェノールアルコール法(ガムピーリング)やレーザー治療で除去可能
メタルタトゥーとの違い
項目 | メタルタトゥー | メラニン色素沈着 |
---|---|---|
原因 | 金属イオンの沈着 | メラニン色素の増加 |
色の特徴 | 青黒い・灰色っぽい | 茶色〜黒色 |
広がり方 | 特定の歯の周りに局所的 | 広範囲・左右対称 |
薬剤性の歯茎の黒ずみとの比較
- 原因:長期間の薬剤使用(抗マラリア薬、ミノサイクリンなど)
- 見た目の特徴:
- 不均一な黒ずみ
- 歯茎だけでなく口の粘膜にも色素沈着が見られることがある
- 対処法:
- 薬の変更を医師と相談
- フェノールアルコール法(ガムピーリング)やレーザー治療で改善可能
メタルタトゥーとの違い
項目 | メタルタトゥー | 薬剤性の黒ずみ |
---|---|---|
原因 | 金属イオンの沈着 | 長期間の薬剤使用 |
色の特徴 | 青黒い・灰色 | 黒色〜青黒い |
広がり方 | 局所的(特定の歯の周囲) | 広範囲(口腔粘膜にも及ぶことがある) |
歯周病による黒ずみとの関連
- 原因:歯周病の進行による歯茎の壊死や血流の悪化
- 見た目の特徴:
- 歯茎が赤黒くなり、腫れを伴うことが多い
- 出血しやすく、口臭が発生する場合が多い
- 対処法:
- 歯周病治療(スケーリング・ルートプレーニング)
- 口腔衛生の改善
メタルタトゥーとの違い
項目 | メタルタトゥー | 歯周病による黒ずみ |
---|---|---|
原因 | 金属イオンの沈着 | 歯周病による血流障害 |
色の特徴 | 青黒い・灰色 | 赤黒い・紫がかった色 |
症状の有無 | 変色以外の症状なし | 腫れ・出血・痛みがある |
まとめ
メタルタトゥーと他の歯茎の黒ずみを見分けるには、変色の範囲・色の違い・症状の有無を確認することが重要です。特に、歯科治療歴がある場合はメタルタトゥーの可能性が高いため、歯科医院での診断を受けることをおすすめします。
メタルタトゥーの治療方法
メタルタトゥーの治療には、外科的な除去・レーザー治療・歯肉移植・補綴物の交換など、さまざまな方法があります。黒ずみの範囲や原因に応じて最適な治療法を選択することが重要です。
レーザー治療での改善
レーザー治療(ガムピーリング)は、歯茎の表面に沈着した金属イオンを除去する方法です。
- 手順
- 局所麻酔を行う(痛みが少ない場合は不要)
- メタルタトゥーが沈着した部分にレーザーを照射
- 数日後に歯茎の表面が新しく再生し、黒ずみが軽減
- メリット
- 外科手術不要で、傷の治りが早い
- 出血がほぼなく、痛みも少ない
- 短時間(30分程度)の施術で済む
- デメリット
- 黒ずみが深い場合は完全に除去できないことがある
- 数回の施術が必要な場合もある
レーザー治療は比較的手軽な方法ですが、メタルタトゥーの沈着が深い場合は、外科的な除去が必要になることもあります。
外科的な歯肉移植術
歯肉移植術(結合組織移植術)は、黒ずんだ歯茎の部分を健康な歯茎に置き換える治療法です。
- 手順
- 上あごの内側などから健康な歯肉組織を採取
- メタルタトゥーが沈着した部分の歯茎を切除
- 採取した健康な歯肉を移植し、縫合
- メリット
- 確実に黒ずみを除去できる
- 歯茎のボリュームを回復できるため、審美的に優れる
- デメリット
- 手術後の腫れや痛みが出る可能性がある
- 採取部位(口蓋)にも傷ができるため、2週間ほど違和感が続く
歯茎の黒ずみが広範囲に及んでいる場合や、他の方法で改善できない場合に適した治療法です。
セラミックへの交換による対策
メタルタトゥーの根本的な原因が銀歯や金属の詰め物である場合、金属を取り除き、メタルフリーの素材に交換することが最も確実な対策です。
メタルフリー治療とは?
メタルフリー治療とは、金属を一切使用しない補綴治療のことです。メタルタトゥーのリスクを完全になくし、審美性も向上します。
① 差し歯や被せ物やメタルコアを外す
メタルタトゥーが出来ている差し歯とメタルコアを外します。
② ファイバーコア
土台をファイバーコアに替え、レジン製の仮歯の状態でしばらく様子を見ます。症例によっては数週間~数ヶ月の期間メタルタトゥーが消えるのを観察します。
メタルコアを外す時のリスク
太くて長いメタルコアを外す時には歯根を傷つけるリスクがあります。また、条件によっては徐々に金属を削り出さなければ外れない場合もあります。その際、歯根の一部を削ることあるので歯根は薄くなり強度が弱くなります。
治療法 | 素材 | 特徴 |
---|---|---|
オールセラミック | 100%セラミック | 自然な見た目、変色しにくい |
ジルコニアクラウン | 高強度のセラミック | 耐久性が高く、割れにくい |
e.max(イーマックス) | ガラス系セラミック | 透明感があり審美性に優れる |
セラミック治療のメリットと費用相場
- メリット
- 金属アレルギーのリスクなし
- メタルタトゥーの再発防止
- 審美的に優れ、天然歯に近い見た目
- 費用相場
- オールセラミッククラウン:80,000円〜150,000円
- ジルコニアクラウン:70,000円〜130,000円
- e.maxクラウン:60,000円〜120,000円
当院の費用
自費治療
保険適用外です。
治療内容 | 内訳 | 値段 |
---|---|---|
オールセラミック | 前歯、奥歯共通(すべてをセラミック作るクラウン) | ¥132,000 (税抜き ¥120,000) |
メタルボンド | 前歯、奥歯共通(内側は金属で外側がセラミックで作るクラウン) | ¥115,500 (税抜き ¥105,000) |
ジルコニアセラミック | ジルコニアフレームにセラミックを焼き付けるクラウン | ¥110,000 (税抜き ¥100,000) |
フルジルコニア | すべてジルコニアで作るクラウン | ¥92,400 (税抜き ¥84,000) |
ファイバーコア | 前歯・奥歯共通 グラスファイバーの土台 | ¥20,900 (税抜き ¥19,000) |
ややテカリが強く、審美性に劣ります。
自由診療と保険診療の違い
メタルタトゥーを防ぐために、セラミック治療を選択する場合、保険適用の有無を理解しておくことが重要です。
治療法 | 保険適用 | 費用(目安) | メタルタトゥーのリスク |
---|---|---|---|
銀歯(パラジウム合金) | 〇(保険適用) | 約5,000円〜10,000円 | 高い |
CAD/CAM冠(ハイブリッドレジン) | 〇(条件付きで適用) | 約10,000円〜20,000円 | 低い |
オールセラミック | ✕(自由診療) | 約80,000円〜150,000円 | なし |
ジルコニアクラウン | ✕(自由診療) | 約70,000円〜130,000円 | なし |
保険診療では基本的に金属が使われるため、メタルタトゥーのリスクが高いですが、自由診療でセラミックを選択すれば、根本的な予防が可能です。
まとめ
- メタルタトゥーの治療には、レーザー治療・歯肉剥離術・歯肉移植術・セラミックへの交換など複数の方法がある。
- 軽度の黒ずみにはレーザー治療、広範囲なら外科的処置が有効。
- 根本的な予防には、メタルフリー治療(セラミックやジルコニア)への交換が最も効果的。
- 自由診療と保険診療の違いを理解し、適切な治療法を選択することが重要。
治療方法を正しく理解し、最適な選択をすることで、美しく健康な歯茎を取り戻すことができます。
メタルタトゥーの治療費用と保険適用の有無
メタルタトゥーの治療には複数の方法があり、それぞれ費用や保険適用の有無が異なります。特に、審美目的の治療は自由診療となるケースが多いため、事前に費用を確認することが重要です。
治療法ごとの費用相場
治療方法ごとの大まかな費用相場を以下にまとめます。
治療法 | 費用相場(目安) | 保険適用 | 治療の特徴 |
---|---|---|---|
レーザー治療 | 5,000円~30,000円 | ✕(自由診療) | 歯茎表面の黒ずみを除去。痛みが少なく、ダウンタイムが短い |
歯肉移植術 | 50,000円~150,000円 | ✕(自由診療) | 健康な歯茎を移植し、メタルタトゥーを完全に除去 |
セラミックへの交換 | 50,000円~150,000円/1本 | ✕(自由診療) | 被せ物をメタルフリーにすることで再発を防止 |
注意点
- 費用は歯科医院によって異なるため、事前にカウンセリングを受けるのが望ましい。
- レーザー治療は比較的安価だが、沈着が深い場合は効果が限定的。
- 外科的な治療(歯肉移植)は確実性が高いが、ダウンタイムがある。
- セラミック治療は1本ごとの費用になるため、複数本の銀歯を交換する場合は総額が高くなる。
健康保険が適用されるケース
基本的にメタルタトゥーの治療は審美目的とみなされるため、保険適用外(自由診療)となることがほとんどです。しかし、以下のケースでは部分的に保険適用となる可能性があります。
✅ 保険適用の可能性があるケース
- 金属アレルギーが診断された場合
- 皮膚科や歯科医院で金属アレルギーと診断され、保険適用のメタルフリー治療(CAD/CAM冠など)に変更する場合。
- ただし、すべてのケースで適用されるわけではなく、医師の診断書が必要。
- 歯周病治療の一環として外科処置を行う場合
- 歯周病が進行し、歯茎の外科処置が必要になった際、同時にメタルタトゥーの除去ができる場合がある。
- ただし、メタルタトゥーのみを理由に手術を行う場合は保険適用外。
❌ 保険が適用されないケース
- 審美目的でのレーザー治療や歯肉移植術
- 銀歯をセラミックに交換する場合(保険適用外の材料を使用するため)
- メタルタトゥーが原因のみによる外科手術
自由診療と保険診療の違い
メタルタトゥー治療を検討する際、保険診療と自由診療の違いを理解することが重要です。
診療区分 | 治療法 | 費用 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
保険診療 | 金属の詰め物(銀歯)、一部のCAD/CAM冠 | 5,000円~20,000円 | 低コストで治療が受けられる | 金属使用によるメタルタトゥーのリスクがある |
自由診療 | レーザー治療、外科手術、セラミック治療 | 50,000円~150,000円 | メタルタトゥーの根本的な解決が可能 | 費用が高い、保険適用外 |
自由診療を選ぶべきケース
- メタルタトゥーを確実に除去したい
- 銀歯をメタルフリーのセラミックに交換したい
- 審美性を重視し、自然な歯茎の色を取り戻したい
保険診療で可能な範囲
- 歯周病治療の一環として歯茎の処置を行う場合
- 金属アレルギー診断を受け、CAD/CAM冠に変更する場合(適用条件あり)
まとめ
- レーザー治療は比較的安価(5,000円~30,000円)が、黒ずみが深い場合は効果が限定的。
- 外科的な治療(歯肉移植)は30,000円~150,000円の費用がかかるが、根本的な改善が可能。
- 銀歯をセラミックに交換する場合、1本あたり50,000円~150,000円の費用がかかる。
- 保険適用されるケースは限られ、基本的には自由診療となる。
- 自由診療ではメタルフリーの治療が可能になり、メタルタトゥーの再発リスクを完全に防ぐことができる。
治療の選択肢と費用を理解し、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
メタルタトゥーの予防方法
メタルタトゥーは、歯科治療に使用する金属の種類や日常の口腔ケアによって予防可能です。特に、金属を使わない治療を選択し、適切なケアを行うことが、歯茎の黒ずみを防ぐための最も効果的な方法となります。
金属を使わない治療を選ぶ
メタルタトゥーの最も確実な予防策は、金属を含まない補綴物(メタルフリー治療)を選択することです。
✅ メタルフリー治療の選択肢
治療法 | 使用素材 | 特徴 | メタルタトゥーのリスク |
---|---|---|---|
オールセラミッククラウン | 100%セラミック | 天然歯のような審美性 | なし |
ジルコニアクラウン | 高強度セラミック | 強度が高く、奥歯にも使用可能 | なし |
e.max(イーマックス) | ガラス系セラミック | 透明感があり、前歯向き | なし |
CAD/CAM冠(保険適用条件あり) | ハイブリッドレジン | 保険適用可能なケースあり | 低い(ただし金属を併用する場合も) |
💡 ポイント
- セラミックやジルコニアなどのメタルフリー素材を選択すれば、メタルタトゥーを完全に防ぐことが可能。
- 特に銀歯(パラジウム合金)や金属フレームを使用する治療は避ける。
- CAD/CAM冠は一部のケースで保険適用となるが、適用条件があるため事前に確認が必要。
歯科金属アレルギー検査の重要性
メタルタトゥーの予防だけでなく、金属アレルギーのリスクを把握することも重要です。歯科治療で使用されるパラジウムやニッケル、クロムなどは、金属アレルギーを引き起こす可能性があるため、以下のような検査を受けることで、自分に適した治療法を選択できます。
✅ 歯科金属アレルギー検査の方法
検査方法 | 特徴 |
---|---|
パッチテスト | 皮膚に金属を塗布し、アレルギー反応を確認 |
リンパ球刺激試験(MELISAテスト) | 血液検査で金属アレルギーを調べる |
💡 ポイント
- 過去に金属アレルギーの症状が出たことがある人は、歯科治療の前に検査を受けるのがおすすめ。
- 検査でアレルギーが判明した場合、保険適用でメタルフリーの治療を受けられる可能性がある。
- メタルタトゥーが発生しやすい体質を知ることで、適切な治療を選択できる。
日常生活での口腔ケアのポイント
メタルタトゥーの予防には、日々の口腔ケアが重要です。特に、歯茎の健康を保つことで、金属イオンの沈着を防ぐことができます。
✅ メタルタトゥー予防に効果的なケア方法
- 歯茎にやさしい歯磨きを行う
- 硬すぎる歯ブラシを避け、やわらかめのブラシを使用する。
- 強く磨きすぎると歯茎が傷つき、金属イオンが沈着しやすくなる。
- フッ素や抗酸化成分を含む歯磨き粉を使用
- フッ素配合の歯磨き粉で歯を強化。
- ポリフェノールやビタミンCを含む歯磨き粉で、歯茎の健康を保つ。
- 酸性の飲食物を控えめにする
- コーヒー、炭酸飲料、酢の多い食品(ピクルスなど)は、金属の溶出を促進するため、摂取を控えめにする。
- 食後は水で口をすすぎ、酸性の影響を軽減。
- 定期的な歯科検診を受ける
- 3〜6ヶ月ごとの歯科検診で、歯茎の異常を早期発見。
- 古い銀歯や被せ物をチェックし、必要に応じてセラミックに交換。
まとめ
- メタルタトゥーを確実に防ぐためには、金属を使わないメタルフリー治療を選択することが重要。
- 金属アレルギーの検査を受けることで、自分に適した補綴物を選べる。
- 日常の口腔ケアを適切に行い、歯茎の健康を保つことで、金属イオンの沈着を防ぐ。
- 定期的な歯科検診で、早期にリスクを発見し、適切な対応を行う。
日々のケアと適切な治療選択をすることで、メタルタトゥーを防ぎ、美しい歯茎を維持できます。
メタルタトゥーを放置するリスク
メタルタトゥーは見た目の問題だけでなく、金属アレルギーの発症や歯周病リスクの増加など、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。放置すると悪化することもあるため、早めの対策が重要です。
見た目の問題とコンプレックス
メタルタトゥーの最大のデメリットの一つが、審美性の低下です。
✅ 見た目に影響するポイント
- 歯茎が黒ずみ、老けた印象を与える
- 健康的なピンク色の歯茎と比べ、黒ずんだ歯茎は不健康に見え、老けた印象を与えることがあります。
- 笑ったときに目立ちやすい
- メタルタトゥーは特に前歯付近に発生した場合、笑顔の印象を大きく左右するため、気になる人が多い。
- 対人関係や仕事の場面で気になりやすい
- 接客業や営業職の人は、自分の歯茎の黒ずみが気になって自信を持って話せなくなることも。
💡 放置するとどうなる?
- 時間が経つにつれて金属イオンの沈着が進み、黒ずみがさらに広がる可能性がある。
- 歯茎の状態によっては、レーザー治療では除去しきれず、外科手術が必要になることもある。
- 美容や審美歯科の治療を検討する場合、治療費が高額になる可能性がある。
金属アレルギーとの関係
メタルタトゥーは、金属イオンが溶け出すことで起こる現象ですが、この金属イオンが体内に吸収されることで、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。
✅ 金属アレルギーのリスク
- 銀歯や詰め物に含まれるパラジウムやニッケルは、アレルギーを引き起こしやすい。
- メタルタトゥーがある=金属が溶け出している状態なので、アレルギー反応が起こる可能性が高い。
- 症状は口の中だけでなく、全身に影響を及ぼすことがある。
✅ 金属アレルギーの主な症状
症状 | 影響の範囲 |
---|---|
口内炎・口腔粘膜のただれ | 口の中に炎症や潰瘍ができやすくなる |
皮膚炎(湿疹・かぶれ) | 手や首、顔などに湿疹が出ることがある |
頭痛・倦怠感 | 慢性的な体調不良を引き起こすことがある |
💡 放置するとどうなる?
- 金属アレルギーが発症すると、全身に症状が出る可能性がある。
- すでにアレルギーの兆候がある場合、さらに悪化することがある。
- セラミック治療などに変更しない限り、根本的な改善は難しい。
👉 金属アレルギーのリスクが気になる場合は、歯科金属アレルギー検査を受け、必要に応じてメタルフリー治療を検討しましょう。
歯周病リスクの増加
メタルタトゥーは見た目の問題だけでなく、歯茎の健康にも悪影響を及ぼします。
✅ メタルタトゥーと歯周病の関係
- 金属イオンが沈着すると、歯茎に慢性的な炎症が起こりやすくなる。
- 炎症が続くことで、歯茎が腫れたり、出血しやすくなったりする。
- 歯周病が進行すると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶け、最悪の場合、歯が抜けてしまう。
✅ 歯周病の症状チェック
- 歯茎が赤く腫れている
- 歯磨きの際に出血しやすい
- 口臭が強くなった
- 歯がグラつく感じがする
💡 放置するとどうなる?
- メタルタトゥーの部分の歯茎が炎症を起こしやすくなり、歯周病が進行する可能性が高い。
- 歯周病が悪化すると、メタルタトゥー除去だけでなく、歯周病治療も必要になり、治療期間や費用がかかる。
- 歯を失うリスクが高まるため、早めの対応が重要。
👉 メタルタトゥーがある人は、定期的な歯科検診を受け、歯周病の予防・治療を徹底しましょう。
まとめ
- メタルタトゥーを放置すると、歯茎の黒ずみが悪化し、見た目に影響を及ぼす。
- 金属イオンの溶出が続くことで、金属アレルギーのリスクが高まる。
- 歯茎の炎症が慢性化し、歯周病が進行する可能性がある。
- 適切な治療を受けずに放置すると、最終的には歯の喪失につながることもある。
早めの治療と適切なケアを行うことで、メタルタトゥーによる健康リスクを回避できます。
よくある質問(Q&A)
メタルタトゥーに関する疑問や不安を持つ方のために、よくある質問とその回答をまとめました。
Q1. メタルタトゥーは自然に治るのか?
❌ 自然には治りません。
メタルタトゥーは金属イオンが歯茎の組織に沈着することで発生するため、放置しても元の状態には戻りません。また、時間が経つにつれて黒ずみが広がることもあります。
✅ 改善する方法
- レーザー治療:表面の軽度な黒ずみなら、レーザーで薄くすることが可能。
- 歯肉剥離術(フラップ手術):沈着が深い場合は、歯茎を切開し、金属が沈着した部分を取り除く方法が効果的。
- 歯肉移植術:広範囲に黒ずみがある場合、健康な歯茎を移植して見た目を改善できる。
- メタルフリー治療(セラミック交換):銀歯や金属の詰め物をセラミックに交換すると、今後のリスクを防げる。
📝 結論:自然治癒は期待できないため、治療を検討することが必要です。
Q2. メタルタトゥーが悪化することはあるのか?
✅ はい、悪化する可能性があります。
メタルタトゥーは、時間が経つほど金属イオンの沈着が進み、黒ずみが広がることがあります。特に、以下のような場合には悪化しやすくなります。
❌ メタルタトゥーが悪化しやすい状況
- 銀歯や金属の詰め物を長年使用している
- 酸性の飲食物(炭酸飲料、酢など)を頻繁に摂取している(金属の溶出を促進)
- 歯茎が下がってきた(加齢や歯周病による影響)
- 歯周病が進行している(炎症があると金属イオンの沈着が進む)
✅ 悪化を防ぐための対策
- 銀歯や金属の被せ物をセラミックに交換する(メタルフリー治療)
- 定期的な歯科検診を受け、歯茎の状態をチェックする
- 歯周病を予防し、歯茎の健康を維持する
📝 結論:放置すると悪化する可能性があるため、早めの対応が重要です。
Q3.メタルタトゥーの除去後、再発のリスクは?
✅ 治療後に金属を使用しなければ、基本的に再発しません。
メタルタトゥーは金属イオンが原因のため、除去後に銀歯や金属製の詰め物を使わなければ再発することはありません。
しかし、治療後も金属を使用している場合は、再発のリスクが残ります。
✅ 再発を防ぐためのポイント
- 銀歯や金属の詰め物をメタルフリー(セラミック・ジルコニア)に交換する
- メタルフリーのブリッジやインプラントを選択する
- 金属アレルギー検査を受け、自分に合った素材を選ぶ
📝 結論:適切な治療とメタルフリーの選択をすれば、再発のリスクはゼロにできる。
まとめ
- メタルタトゥーは自然には治らないため、治療が必要。
- 時間が経つと黒ずみが広がる可能性があるため、早めの対応が望ましい。
- 治療後に金属を使用しなければ、基本的に再発することはない。
メタルタトゥーを確実に改善し、再発を防ぐには、メタルフリー治療(セラミック・ジルコニア)を選択するのが最善の方法です。
江戸川区篠崎で「メタルタトゥー」の治療なら当院へ!

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歯周ポケットを掃除し改善するセルフケア法
筆者・院長

深沢 一
Hajime FULASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。