差し歯の土台メタルコア

メタルコア

メタルコア
メタルコア

メタルコアとは

イラストは神経を抜いた歯の土台としてメタルコアを装着し、その上からメタルボンドを被せるイメージです。

差し歯の土台を金属を使って作る方法です。金属には金合金や白金加金などの貴金属と銀合金などの非金属がありますが、通常の保険治療では、銀合金が使われます。

金属は強度がありますが、柔軟性に乏しく歯根破折の原因となります。また、銀合金は、強度が弱くメタルコア自体が折れてしまう事もありますし、銀イオンが溶出して歯肉を黒くしてしまうメタルタトゥーのリスクもあります。

メタルコアとメタルボンドの症例

上顎1番に白金加金のメタルコアを装着
上顎1番に白金加金のメタルコアを装着

白金加金の土台が歯根に装着された状態です。この状態で歯型を採り、クラウン(メタルボンドやジルコニア)などが装着されます。

メタルボンドを装着
メタルボンドを装着

白金加金のメタルコアの上にメタルボンドをセットした写真です。

貴金属のメタルコアのメリット

利点

 強度がある

上下の噛み合わせが緊密である場合、前後的に薄く作る必要があり、ファイバーコアでは前後的強度が取れないため、変形や破折のリスクがありますが、一方、メタルコアで前後的に薄く作ったとしてもメタルコア自体が破折する危険性は極めて低いです。

貴金属のメタルコアのデメリット

欠点

 歯根破折

自費の白金加金の金属を使ってメタルコアを作っても、歯根の先端近くに応力が集中することで歯根破折のリスクがあります。

非金属のメタルコア(保険適用)のデメリット

メタルタトゥー
メタルタトゥー

メタルタトゥー

矢印部分の歯茎が黒ずんでメタルタトゥーが出来ています。非金属のメタルコア(保険適用)を使ったことが原因です。

また、保険適用の前装冠(内側が金属)が被せられているため、ブラックマージン(差し歯の縁に沿って黒いライン)が出来ています。

歯根破折
歯根破折

歯根破折

銀合金のメタルコアでは銀イオンが溶出し、歯根を弱くする傾向があります。そして、食事中に噛む力が歯に加わると、その力は土台の先端部に集中する傾向があります。

金属で作られたメタルコアは、伸縮性が乏しく、歯根に楔を打ったような力が働くため、歯根破折の危険性が高いと言えます。

メタルコアが折れる

銀合金の強度が低いためメタルコア自体が折れてしまうリスクがあります。

金属アレルギー
金属アレルギー

金属アレルギー

金属アレルギーは、今まで大丈夫だったのに、ある時期から突然発症することがあります。 長い間触れてきたために、体がそのメタルに感作されたと考えられます。 一旦感作されると、その状態は長期に続きます。

口腔内にはニッケルやコバルトなど、金属アレルギーを発症しやすい金属が多く使われています。金属の表面に薄い皮膜「不動態」を作る金属、例えばチタンは、金属アレルギーを起こしにくいとされています。 しかし、全くゼロではりません。

近年になって増える金属アレルギーであるため、口腔内はできる限り金属の無い状況が好ましいと言えます。

非金属のメタルコア(保険適用)のメリット

利点

 安い

保険適用であるため安いこと以外にメリットはありません。

メタルコアの除去の難しさ

メタルコアは根管治療を行った後で装着するのが普通ですが、歯根嚢胞ができるなど再根管治療が必要になることがあります。 この場合にはメタルコアを除去する必要がありますが、 金属は硬いので外すのが極めて困難な症例があります。

ふかさわ歯科クリニック篠崎では、金属アレルギーの原因ともなる金属の使用を極力抑えたメタルフリー審美治療に努めております。見た目はもちろんですが、機能性や適合性にも留意した審美修復治療を実施しております。天然歯を出来るだけ削らない低侵襲処置(ミニマルインターベーション)を基本とし、長期維持を追求したつめ物・かぶせ物治療に努めております。江戸川区篠崎で、以前治療したつめ物・かぶせ物の劣化による変色、銀歯、歯茎の色が気になる等の方はぜひ、精度の高い審美歯科治療をご提案いたしますので、当院までお気軽にご相談下さい。

【動画】歯茎の出来物、フィステル、口内炎、口腔癌の見分け方

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

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メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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