歯の寿命を延ばす出来るだけ歯を削らない治療

低侵襲治療(ミニマルインターベンション

低侵襲治療(ミニマルインターベンション)
低侵襲治療(ミニマルインターベンション)

一生自分の歯で食事が楽しめるよう、当院では「低侵襲治療(ミニマルインターベンション)」に力を入れています。この治療法は、健康な歯質を可能な限り残す、必要最小限の切削で行う方法です。

歯は一度削ると元には戻らず、詰め物や被せ物で補っても天然歯の寿命には及びません。そのため、健康な歯質を少しでも多く残すことが歯の寿命を延ばす鍵となります。

虫歯治療においては、虫歯部分のみを取り除き、健康な歯質を守ります。これにより、患者さんの痛みや不安を軽減し、歯の弱体化を防ぐことができます。

天然歯を健康な状態で長期間維持していただくため、当院が実施するなるべく削らないための保存治療をご紹介致します。

【3分12秒】低侵襲治療(ミニマルインターベンション)

歯を削らない虫歯治療の実際の流れ

歯を削らない虫歯治療は、主に初期虫歯や浅い虫歯に適しています。虫歯が歯の表面に留まっている場合や、深部にまで進行していない場合に最も効果を発揮します。歯を削らない治療が適応できない場合として、深い虫歯や神経にまで達している虫歯が挙げられます。このようなケースでは、歯を削って虫歯部分をしっかり除去し、必要に応じて神経の処置を行うことが必要です。

虫歯菌が作る酸によって溶け軟化した歯を削らずに虫歯部分を治すことが理想ですが、現在の医学水準ではそこまで至っていません。しかし極力削る範囲を狭くする治療は可能です。そのために現在当院が実施している「歯を削らないためのメソッド」をご紹介します。

カウンセリング

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術前カウンセリング

歯を削らない治療を行う前には、カウンセリングを行います。カウンセリングでは、口腔内の状態を詳しく確認し、治療方法やその効果、リスクについて説明します。また、患者が持つ不安や疑問に丁寧に応えることで、治療に納得し、安心して治療に臨むことができるようサポートします。

カウンセリング
カウンセリング

治療前の診査

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ダイアグノデントペン

治療を行う前には、口腔内の詳細な診断が必要です。レントゲン撮影やダイアグノデントと呼ばれる機器を使って、虫歯の進行具合や位置を正確に把握します。これにより、削らない治療が可能かどうかを判断し、最適な治療計画を立てることができます。

ダイアグノデントペンは低出力の半導体レーザーを初期虫歯に照射して蛍光反射を測定し、虫歯の進行度を数値化する光学式う蝕検出装置で、保険診療の対象となっています。

ダイアグノデントペン
ダイアグノデントペン

治療

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う蝕検知液

う蝕知覚液(むしばけんちえき)は、虫歯(う蝕)の進行状況を正確に把握するために使われる液体です。歯科治療の際に、削るべき部分(虫歯の部分)と健康な歯質を明確に見極める目的で使用します。

虫歯の切削時、う蝕検知液を用いながら健康な歯質を可能な限り削ることなく虫歯部分のみを削ります。

そのために、エナメル質の硬い部分も簡単に削れるタービンに 付けて使用するダイヤモンドバーの使用は極力限定的にし、 エンジンに付けるスチールバーで虫歯部分を除去していきます。保険診療です。

う蝕検知液
う蝕検知液

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スプーンエキスカベーター

概ねスチールバーで虫歯部分を除去した後、  スプーン エキスカベーターで残った虫歯を丁寧に除去していきます。

このような処置により歯髄に刺激を与えことなく虫歯の取り残しがないようにすることができます。

スプーンエキスカベーター
スプーンエキスカベーター

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コンポジットレジン充填

流動性がある コンポジットレジンを充填します。コンポジットレジンはどの様な形態の虫歯に対しても適応できるのが利点です。

しかし、奥歯で歯の間に虫歯がある場合にはコンポジットレジン充填が困難なことがあります。

このような時は歯型取りを行ってインレーを作ることもあります。

コンポジットレジン充填は保険適用です。

コンポジットレジン充填
コンポジットレジン充填

なるべく神経を取らない治療

MTA セメント
MTA セメント

MTAセメント

神経近くまで虫歯が進行した場合、虫歯を削っていくと歯髄が露出してしまう 天井露髄という状態になってし しまうことがあります。

その場合、 以前はダイカルと言って水酸化カルシウム製剤を用いていましたが 成功率が低かったため神経を抜く処置に移行してしまう確率が高かったのが問題でした。 

MTAセメントは、封鎖性と殺菌効果に優れた歯の治療剤で、むし歯の感染部分を除去し、 MTAセメントで神経を保護することで神経を残す成功率が格段に上がりました。

したがって、必要最低限の切削で治療を終えることが可能となります。自費診療です。

なるべく削らない審美治療

ホワイトスポット
ホワイトスポット

ホワイトスポット治療

歯の表面に白濁した部分をホワイトスポットと言います。 先天的なエナメル質形成不全や 後天的な虫歯によるものなどがあります。

 ホワイトスポットの治療はアイコンという流動性レジンを使い歯を削らずに治療することが可能です。自費診療です。

なるべく削らないブリッジ治療

ヒューマンブリッジ
ヒューマンブリッジ

接着ブリッジ

接着ブリッジは歯のない部分を修復する方法の一つです。 通常のブリッジは欠損部の両隣の歯を沢山 削らなければできなかったですが、 接着ブリッジは歯の一部分だけを削って治療が可能です。

保険適用の場合は、かなり条件が厳しく設定されています。 また脱離しやすいのが欠点です。

 自費の接着ブリッジであるヒューマンブリッジは脱離しやすい接着ブリッジの欠点を補ったものです。

痛みを恐れる患者への安心感

歯科治療に対する痛みや恐怖を持つ患者は少なくありませんが、削らない治療はそのような患者にとって大きな安心感を与えます。痛みがほとんどなく、麻酔の必要も少ないため、治療に対する不安が軽減されます。また、心理的な負担を減らすことが、治療の成功と患者満足度の向上につながります。

小児歯科における歯を削らない治療の役割

小児歯科において、削らない治療は特に有効です。子どもは歯科治療に対して恐怖心を抱きやすく、痛みへの抵抗も強い傾向にあります。削らない治療を選択することで、痛みを最小限に抑え、子どもの不安を軽減することができます。また、歯を削らずに治療することで、子どもの歯の成長を妨げることなく、健康な歯を維持することが可能です。

治療後のケア

削らない治療を受けた後は、治療した部分を再度虫歯にしないようにするためのケアが重要です。歯磨きの習慣を見直し、フッ素入りの歯磨き粉を使用すること、適切なブラッシング方法を習得することが推奨されます。また、甘い飲食物を控え、食生活にも気を付けることで、虫歯の再発を防ぐことができます。

定期健診と予防方法

削らない治療を受けた後も、定期的な歯科検診が重要です。定期健診を受けることで、早期に問題を発見し、必要に応じて予防処置を行うことができます。また、歯科衛生士からホームケアのアドバイスを受けることで、日々の予防を徹底し、歯の健康を維持することができます。フッ素塗布やシーラントなどの予防処置も有効です。

定期健診と予防方法

保険適用されるケースは?

削らない治療の一部は、保険が適用される場合があります。保険適用の有無は、治療内容や患者の状態によって異なるため、事前に歯科医師に確認することが重要です。

江戸川区篠崎でなるべく削らない低侵襲治療をご希望の方へ

当院では、このように患者様の大事な歯を一生維持していただけるよう、なるべく天然歯を削らない治療(低侵襲治療)を心掛け様々な対策や工夫を実施しております。

江戸川区篠崎にて健康な歯質の保存治療にこだわった低侵襲治療をご希望の方は、当院までお気軽にご相談ください。スタッフ一同お待ちしております。

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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