目次

「入れ歯は目立つから抵抗がある…」そんなお悩みをお持ちではありませんか?本記事では、保険適用で作れる目立たない部分入れ歯の特徴やメリット、選び方のポイントについて詳しく解説します。自然な見た目の入れ歯をお考えの方はぜひ参考にしてください!

保険適用の部分入れ歯
自費ノンクラスプデンチャー 部分入れ歯

1.部分入れ歯の基本情報

部分入れ歯とは?その種類と特徴

部分入れ歯とは、歯を失った際に、その機能と見た目を補うための補綴装置です。

  • 保険適用の部分入れ歯:金属製のバネが使用されており、比較的低価格で提供されておりますが、見た目が問題となります。
  • 自費診療の部分入れ歯:ノンクラスプデンチャーなど、バネのない見た目のデザインが特徴で、自然な見た目と快適さが魅力です。

特徴として、部分入れ歯は取り外しが可能で、周囲の歯を削らない設計になっています。


保険適用の部分入れ歯と自費診療の違い

保険適用の部分入れ歯と自費診療の部分入れ歯には以下の違いがあります。

  • 素材
    • 保険適用:主にレジン(プラスチック)と金属製バネを使用。強度はやや不十分で、見た目が目立つ場合があります。
    • 自費診療:高品質の素材を使用し、ノンクラスプデンチャーやシリコン製など、見た目や装着感が向上。
  • 費用
    • 保険適用:負担額が抑えられる(数千円~1万円程度)。
    • 自費診療:費用は高額になりやすい(10万円~20万円以上)。
  • デザインと快適性
    • 保険適用:素材のレジンが弱いため厚く作る必要があり、口腔内に違和感を感じる場合もある。
    • 自費診療:カスタマイズ性が高く、装着時の快適性が向上。

保険適用できる部分入れ歯のデザイン例

保険適用で利用できる部分入れ歯のデザイン例は以下の通りです。

  • 金属バネタイプ
    • 保険で最も一般的なデザイン。周囲の歯に金属のバネを引っ掛けて固定します。
  • レジン製のシンプルデザイン
    • 経済的で基本的な部分入れ歯の形状。厚くて強度に難があるプラスチック素材を使用。
  • 特定の条件下のノンクラスプ風デザイン(稀)
    • 保険適用の範囲内で、目立たない工夫がなされているもの。

これらの選択肢は保険のルールに基づいて提供され、経済的かつ実用的です。

デザイン例1:50代 保険適用の部分入れ歯

保険適用のレジン床部分入れ歯
保険適用のレジン床部分入れ歯

装着した1床9歯の部分入れ歯

3ヶ所に金属のバネ(クラスプ)と1ヶ所にレストを付けた保険適用のレジン床部分入れ歯のデザイン例です。

床の材質であるレジン(プラスチック)は強度が低いので、破折防止用に馬蹄形に補強線が入っています。

保険適用の部分入れ歯を装着すると

保険適用の部分入れ歯の咬合面観
咬合面観

1床9歯の部分入れ歯なので左右に跨って作られています。

口蓋部に舌が触れると違和感が起こるので可能な限り床を狭く作っています。

保険適用の部分入れ歯の正面観
正面観(前から見たところ)

向かって右の犬歯にかけられた金属のバネ(クラスプ)が目立ちます。犬歯のクラスプを取ってしまうと入れ歯が落ちやすくなるリスクがあります。

デザイン例2:40代 保険適用の部分入れ歯

装着前の正面観(前から見たところ)

上顎右6番7番、左5番6番7番の5歯欠損です。下顎2番~2番、左5番6番7番の7歯欠損です。

部分入れ歯装着後の正面観(前から見たところ)

上下顎に保険適用の部分入れ歯(レジン床義歯)が装着された正面観です。

第一小臼歯の金属冠に金属のバネが掛けられいるため少し話したくらいではあまり目立ちません。ただし、大きな口を開けて笑ったりして話すと金属のバネが目立ってしまします。

部分入れ歯装着後の右側面観
部分入れ歯装着後の右側面観

右上顎4番5番(第一小臼歯・第二小臼歯)に双歯鈎(金属のバネの一種)、右下顎4番5番(第一小臼歯・第二小臼歯)に双歯鈎が掛けられています。頬を引っ張って撮影しているので金属のバネがはっきりわかりますが、日常会話ではわずかに見える程度です。

部分入れ歯装着後の左側面観
部分入れ歯装着後の左側面観

左上下顎4番(第一小臼歯)に金属のバネが掛けられています。

部分入れ歯装着後の上顎咬合面観
部分入れ歯装着後の上顎咬合面観

左右の入れ歯を連結するためにパラタルバー(金属の棒)があります。舌に触れて強い異物感を訴える患者が一定数います。口を大きく開けると目立ちます。

部分入れ歯装着後の下顎咬合面観
部分入れ歯装着後の下顎咬合面観

左右の入れ歯を連結するためにレジン製(プラスチック)のリンガルプレートがあります。

リンガルプレートは真ん中で割れやすいため、厚みを取る必要があります。そのため舌に触れて強い異物感を訴える患者が一定数います。レジンは歯茎と同じ色の素材のためあまり目立ちません。

デザイン例3:40代 保険適用の部分入れ歯

上顎、下顎ともに保険の部分入れ歯が入っている症例です。

右側面観
右側面観

上下の犬歯にクラスプがかけられています。かなり目立ちます。

左側面観
左側面観

上顎は犬歯と小臼歯に、下顎は犬歯にクラスプがかけられています。かなり目立ちます。

デザイン例4:50代 犬歯に金属バネがあり目立つ

保険適用の部分入れ歯
保険適用のレジン床部分入れ歯

保険適用の前歯の部分入れ歯

前歯4本の保険適用の部分入れ歯です。 かなりコンパクトに作られているため舌感などの違和感はほとんど起こりませんが、クラスプが犬歯や第一小臼歯に設置されているため目立ちます。

保険適用の前歯の部分入れ歯を装着した正面観
保険適用の部分入れ歯を装着

保険適用の前歯の部分入れ歯を装着した正面観

上写真の部分入れ歯を装着した状態です。上顎前歯4本に部分入れ歯を固定するためのクラスプが犬歯や第一小臼歯にかけられています。

正面から見るとはっきりとクラスプが分かるので見た目としてはいかがなものでしょうか?

ちなみに下顎も両側が入れ歯になっているため左右の犬歯にクラスプがかけられています。

※ 上下共に保険適用の入れ歯です。

保険適用の部分入れ歯はなぜ目立つ?

保険適用の部分入れ歯の金属のバネ(クラスプ)
保険適用の部分入れ歯のクラスプ
前歯や犬歯にクラスプ(金属のバネ)が付くと目立つ

保険適用の部分入れ歯では、入れ歯が外れないようにするために、クラスプという固定装置が必要です。クラスプは金属製のバネの様なものです。

このイラストの様に4本の前歯の部分入れ歯を固定するために、両方の犬歯にクラスプがかかるので目立ちます。

クラスプを目立たないようにするには?

保険適用の部分入れ歯でクラスプを目立たないようにするには、クラスプをかける歯を犬歯ではなく奥歯に設定することも症例によっては出来ます。

しかし、より大きな部分入れ歯となり異物感が増してしまい、しゃべりにくくなったり使用感が悪くなります。

入れ歯は出来るだけ小さく、薄く作ると違和感が出にくくなります。

犬歯にクラスプが付いた部分入れ歯
犬歯にクラスプが付いた部分入れ歯

犬歯に金属のバネ(クラスプ)が付いた保険の部分入れ歯

犬歯にクラスプが付けられた保険適用の部分入れ歯です。この症例では犬歯より奥に天然歯がないので、 致し方なく犬歯にクラスプが掛けられています。

クラスプを付ける位置が犬歯だと、話したり、笑ったりすると確実に金属が見えてしまい、入れ歯が入っていることが他人にバレてしまうので審美性に問題になります。

奥歯の保険の部分入れ歯は目立たない!

下顎左右奥歯がない保険適用の部分入れ歯
下顎左右奥歯がない保険適用の部分入れ歯

クラスプを付ける位置に注目

クラスプをかける歯が第2小臼歯より奥歯であれば、余り目立ちません。写真のケースでは下顎第1小臼歯にクラスプがかかっているのでやや目立つかもしれません。

一般的に下顎よりも上顎の方が審美的問題が起こることが多いです。例えば、上顎第1小臼歯にクラスプがかけられた場合、個人差はありますが、かなり目立つ場合が多いです。

2.目立たない部分入れ歯とは

ノンクラスプデンチャーの特徴とメリット

ノンクラスプデンチャーは、金属のバネを使わずに、見た目が自然で快適な部分入れ歯です。
主な特徴とメリットは以下の通りです。

  • 見た目の自然さ
    • 金属バネがないため、装着しても他人に見破られない。
    • 歯茎と同じ色の素材を使用し、歯ぐきに馴染む色合いで区別が付きにくい。
  • 快適な装着感
    • 軽量かつ柔軟な素材で作られており、口腔内に違和感が少ない。
  • 適応症例の広さ
    • 多くの歯を失った場合でも対応可能で、見た目を気にすることなく咀嚼機能を補える。

ただし、自費診療のため費用が高くなる傾向があり、保険診療では利用できない点に注意が必要です。

当院ではノンクラスプデンチャーの中でも最も優れているスマイルデンチャーを採用しています。


金属バネを使わないデザインが選ばれる理由

金属バネを使わないデザインが選ばれる背景には、以下の理由があります。

  • 審美性への配慮
    • 特に会話や笑顔が多いシーンで、金属が目立たないことが求められる。
  • 年齢やライフスタイルに応じた選択
    • 若い患者や仕事で対人コミュニケーションが多い方に人気。
  • 快適性と耐久性
    • ノンクラスプデンチャーには、薄くて軽いフレキシブル樹脂が使用され耐久性をが高い特徴がある。
    • 特に、見た目を重視する場合に優れた選択肢になります。

保険診療で作る美しくない入れ歯の限界とカスタマイズ方法

保険診療で提供される部分入れ歯にも、目立たない工夫は可能ですが、限界があります。

  • 保険診療の限界
    • 使用できる素材が限定されており、金属バネを完全に排除することは難しいです。
    • デザインの自由度が低く、審美性よりも機能性が優先される。
  • カスタマイズ方法
    • 保険適用範囲内で目立たない色や形状を選ぶことが可能です。
    • 金属バネの位置を目立たない奥歯に設置することで、見た目を改善することも可能です。ただし、入れ歯が大きくなる傾向が強く違和感が増すリスクがあります。

患者様のご要望に応じて、保険と自費診療の利点・欠点をご提案をすることで、より満足度の高い入れ歯をご提供できます。

3.保険適用のメリットとデメリット

保険適用の基準と対象

保険診療で入れ歯を作る際の基準と対象について説明します。

  • 保険適用の基準
    • 対象患者:歯が無い部分を補う必要がある患者。全身疾患がない場合、ほとんどの方が対象になります。
    • 材料の制限:主にレジン(プラスチック)や金属バネが使用されており、低コストである反面、耐久性に問題があります。
  • そうなると
    • 美観を重視したデザインや特別な素材を使用する場合は、自費診療の対象となります。
    • ノンクラスプデンチャーなどの目立たないタイプは、保険適用外です。

保険診療で目立たない入れ歯を作る際の注意点

保険診療で目立たない入れ歯を作成する際のポイントや注意点を解説します。

  • 審美性の限界
    • 金属バネの露出を気にする工夫はできますが、完全に目立たなくすることは難しい場合があります。
    • 特に前歯部分では、金属の露出が問題になることがあります。
  • デザインの選択肢が制限される
    • 保険内で選べるデザインや素材は決まっているため、ご希望に完全に応えることが難しい場合があります。
  • 使用時の違和感
    • 経済的なメリットはあるもの、装着時の不快感や長期的な耐久性について理解する必要があります。

自費診療と保険診療のどちらを選ぶべきか?

保険診療と自費診療の選択を考える方のために、判断基準を提案します。

  • 保険診療を選ぶ場合
    • 経済的な負担を抑えたい:治療費を抑えながら機能的な入れ歯を作りたい方に適しています。
    • 治療の緊急性が高い:早期に歯を入れることが必要とする場合。
  • 自費診療を選ぶ場合
    • 見た目を重視したい:金属バネがないノンクラスプデンチャーやセラミックの選択が可能です。
    • 快適さを求めたい:軽量で自然な装着感を求める方におすすめ。
  • 選択時のポイント
    • 自分自身の優先事項(審美性、費用、快適性)を明確にした上で、当院の歯科医と相談してください。

4.部分入れ歯を長持ちさせるためのケア

入れ歯のお手入れ方法

部分入れ歯を清潔で快適に過ごすためには、日々の正しいなお手入れが重要です。

  • 毎日の洗浄
    • 食後に入れ歯を外し、流水でやさしく汚れを洗い流します。
    • 専用の入れ歯用ブラシを使用し、歯ぐきに接する部分や細かい溝も丁寧に掃除します。
  • 洗浄剤の使用
    • 市販の入れ歯洗浄剤を使用し、細菌や臭いを防ぎます。
    • 熱湯で洗浄すると変形の原因になるため、ぬるま湯を使用することが大切です。
  • 就寝時の保管
    • 就寝時には入れ歯を外し、水または専用の保管液に浸けて乾燥を防ぎます。就寝時に入れ歯を入れて寝てもよい場合は下記を参照してください。

定期検診で入れ歯の調整を行う重要性

定期検診で入れ歯の調整を行う重要性

入れ歯を長く快適に使用するためには、定期検診で調整を行うことが重要です。

  • 調整の必要性
    • 入れ歯を何気なく使用すると、歯ぐきや顎の骨が変化し、入れ歯が合わなくなる場合があります。
    • 合わない入れ歯は、口内炎や痛みの原因になるため、早めの調整が必要です。
  • 検診の頻度
    • 一般的には6ヶ月に1回のペースで定期検診を受けることが推奨されます。
  • 検査で行われる主な内容
    • 入れ歯のフィット感の確認
    • 装着部分の歯茎の健康状態チェック
    • 入れ歯のクリーニング
    • 正しいかみ合わせが確保できているかのチェック

入れ歯の修理や交換時期の目安

部分入れ歯は定期的な修理や交換が必要になる場合があります。以下を目安に考えましょう。

  • 修理依頼
    • ひび割れや破損がある場合
    • 咀嚼時に違和感や痛みが生じる場合
    • 入れ歯がゆるくなり、噛みにくい場合
  • 交換時期の目安
    • 一般的に部分入れ歯の寿命は5年程度と言われていますが、使用状況やメンテナンスによって異なります。
  • 修理や交換を先延ばしにしない理由
    • 問題を放置すると、顎や歯ぐきに負担がかかり、その後の健康被害を伴う可能性があります。

5.結論

保険適用の部分入れ歯でも目立たない選択肢がある

部分入れ歯は保険適用でもある程度目立たない選択肢が可能です。以下のポイントを抑えることで、満足度の高い治療を受けられます。

  • 保険適用の工夫
    • 金属バネの位置を工夫することで、正面から見えにくいデザインにすることが可能です。
    • 保険の範囲内でも素材や形状を工夫することで、審美性を向上させることができます。
  • 限界を理解する
    • 保険適用では素材やデザインの選択肢が制限されるため、完全に目立たなくするのは難しいこともあります。
    • 審美性を重視する場合は、自費診療を検討する価値があります。

自分に合った入れ歯を選ぶためのポイント

最適な入れ歯を選ぶには、以下のポイントを考慮することが大切です。

  1. 審美性
    • 見た目を重視する場合は、ノンクラスプデンチャーなど自費診療の選択肢を検討しましょう。
  2. 費用
    • 経済的な負担を抑えたい場合は、保険適用の入れ歯が​​適しています。
  3. 使用感
    • 装着感や耐久性を重視する場合、軽量で柔軟性のある自費診療の入れ歯が​​お薦めです。
  4. ライフスタイル
    • 若い世代や対人コミュニケーションが多い方には、目立たないデザインが適しています。
  5. 歯科医との相談
    • 生活スタイルに合った入れ歯を選ぶためには、歯科医との十分な相談が重要です。

1.リンガルバーとパラタルバーの特徴:舌に触れると異物感が起こる?

保険適用の部分入れ歯に使われるリンガルバーやパラタルバーは左右の人工歯部を連結するための金属製の連結装置です。下顎ならリンガルバー、上顎ならパラタルバーと呼びます。

片側だけで部分入れ歯を作っても安定しないため、反対側の歯にパラタルバーやリンガルバーを渡して残存歯にクラスプをかけます。そのため、舌に触れることで違和感や異物感、あるいは話しづらいといった問題が起こりやすいです。

パラタルバー
パラタルバー

この写真は上顎の部分入れ歯ですが、左右の入れ歯部分をパラタルバーで結んでいます。

このようにしないと入れ歯がガタガタして食事ができません。

太い金属製のものが入るので舌に触れて異物感や違和感、場合によってはうまく発音ができないという問題が起きやすいです。

ただし、覗き込まないと見えないので、審美的問題はほぼありません。

リンガルバー
リンガルバー

この写真は下顎の部分入れ歯ですが、左右の入れ歯部分を太い金属の針金・リンガルバーで連結したものです。

パラタルバーと同様に舌の先端が触れて異物感や違和感が起こりやすいです。

また、症例によっては入れ歯が沈下した時にパラタルバーが歯茎に当たって痛みが起こりやすいのも欠点と言えます。

下顎歯列の内側を通すので外から見ても見えません。ほぼ審美的な問題は起こらないと言っても良いでしょう。

2.味覚低下

厚くて広いレジン床

保険適用の入れ歯は、歯茎色の部分をレジンという樹脂で作ります。この部分をレジン床と言います。

レジンという材質は削ったり継ぎ足したりすることができるメリットがある一方、強度が不十分であるため、レジン床を厚くしたり広くする必要が出てきます。そのため入れ歯が大きくなりがちで、味覚が低下したり、異物感や違和感が起こりやすいというデメリットがあります。

装着前
装着前

右側(向かって左側)は、第二小臼歯までが残存し、第一大臼歯と第二大臼歯が欠損しています。

左側(向かって右側)は、犬歯まであり、第一小臼歯以降の臼歯が欠損しています。

装着後 咬合面観
装着後 咬合面観

口蓋全体を覆うように作られた上顎のレジン床義歯です。

総入れ歯に近い大きさの入れ歯になっています。

レジン床の部分が大きくなればなるほど舌触りが悪くなり発音もしづらくなります。

また、レジン床が厚くなると、熱いものや冷たいものの識別が難しくなり、味覚が低下する傾向を示します。

3.耐久性に難があるため壊れやすい

レジン床義歯は強度が低い

下顎にレジン床義歯
下顎のレジン床義歯

下顎の前歯4本と左側(向かって右側)の第二小臼歯と大臼歯のレジン床による保険適用の部分入れ歯です。

2個のクラスプはそれぞれ第一小臼歯以降に掛けられているのであまり目立ちませんが、 左右を連結しているレジン床は破折しないように厚めに作られています。 人によっては舌が触れてかなりの違和感が出るものと思われます。

修理を繰り返す下顎レジン床義歯
修理を繰り返す下顎レジン床義歯

矢印の部分で何度も修理を繰り返している保険適用のレジン床義歯です。

犬歯にクラスプがかけられているため同部のレジン床の幅が狭くなっています。そこに応力が集中するため破折してしまうのです。

保険適用の部分入れ歯の費用

保険適用時の部分入れ歯の費用例

保険適用です。

種類金額 ※単位:円
奥歯の部分入れ歯1本~2本 約2,500点、約7,500円、6本 約5,000点 約15,000円
前歯の部分入れ歯1本~2本 約2,400点、約7,200円

保険適用で作成できる部分入れ歯は、費用が抑えられる点が魅力です。

  • 一般的な費用範囲
    • 片側の部分入れ歯:5,000円~15,000円程度(自己負担3割の場合)。
    • 両側の部分入れ歯:10,000円~30,000円程度。

※一部負担金が3割のケースです。来院回数が数日かかる部分入れ歯の作製行程の一連の治療費を合算したものです。あくまでも一例を挙げたもので、個人個人で開きがあるので、おおよその費用と考えて下さい。また、部分入れ歯の本数が2歯,3歯,4歯…と多くなると費用も増えると考えて下さい。

保険診療ではこの他に必要に応じてレントゲン撮影、歯周病の検査、歯周病の治療、虫歯の治療、初診料、再診療、各種指導料などが加算される場合があります。

部分入れ歯の費用


自費診療の部分入れ歯との費用比較

自費診療で作成する部分入れ歯は、保険適用のものと比較して費用が高くなりますが、料金も多いです。

  • 費用の目安
    • ノンクラスプデンチャー:10万円~20万円程度。
    • 金属床デンチャー:20万円~40万円以上。
  • 保険適用との主な違い
    • 素材:透明感と柔軟性の高い素材を使用し、見た目と快適性が向上。
    • デザイン:金属バネを使わない自然な見た目。
    • 耐久性:とりあえず使える高品質な仕上がり。
  • どちらを選ぶべきか
    • 短期的な費用を抑えたい場合は保険診療を、見た目や快適性を重視する場合は自費診療を選ぶ傾向があります。

長期的なコストを考えた入れ歯選び

部分入れ歯を選ぶ際には、短期的な費用だけでなく長期的な費用も考慮することが重要です。

  • 保険診療のメリットと治療
    • 値段が安くて手軽に使える一方で、耐久性が低く、頻繁な修理や交換が必要になる場合があります。
  • 自費診療のメリット
    • 初期費用は高価ですが、耐久性が高いため、長期的にはコストパフォーマンスに優れています。
  • ライフサイクルコストの比較
    • 例えば、5~10年のスパンで考えると、自費診療の入れ歯は修理や交換の頻度が少ないため、結果的にトータルコストが安くなる場合もあります。
  • 歯科医との相談
    • 長期的な健康と満足感を大切にし、歯科医と相談して最適な選択をすることが重要です。

部分入れ歯の目立ちにくさは、使用するデザインや素材によって異なります。

保険適用の入れ歯

一般的に金属のバネを使用するため、笑ったり話したりすると目立ってしまう場合があります。

バネの位置を調整することで、ある程度の見た目の改善は可能です。

自費診療の入れ歯(ノンクラスプデンチャーなど)

金属バネを使わずに、歯茎と同じ色合いの素材で作られるため、非常に目立ちにくいです。

保険適用外の入れ歯を選ぶ適切なタイミングとしては、以下のポイントが考えられます。

保険診療の入れ歯に比べ、自費診療の入れ歯は耐久性が高く、長期的なコストパフォーマンスに優れています。

審美性を重視したい場合

金属バネが気になる場合や、笑顔で話し方を自然に見せたい場合におすすめです。

快適な装着感を求める場合

軽量で柔軟性のある素材を使用した入れ歯は、口腔内での違和感を軽減します。

部分入れ歯は、若い方でも適切に設計すれば快適かつ目立たずに使用できます。

若年層では口腔内の成長や変化があるため、定期的な調整や作り変えが必要です。

若年層での使用ケース

突発的な事故や疾患で歯を失った場合、目立たない部分入れ歯が選択されることがあります。

選ばれる理由

学業や仕事で対人コミュニケーションが多い若年層にとって、自然な見た目は大きなメリットです。

ノンクラスプデンチャーなど、審美性を重視したデザインが特に好まれます。

江戸川区篠崎で保険適用の部分入れ歯で笑顔を手に入れましょう

「入れ歯は目立つから嫌だ…」そんなお悩みはありませんか?では、保険適用で可能な部分入れ歯でも、できる限り目立たないデザインを提案しています。

保険適用で経済的!

保険診療内でも、機能性を忘れず自然な見た目を目指した部分入れ歯を作成可能です。金属バネが見えにくいデザインを工夫した入れ歯で、会話や笑顔に自信が持てます。

見た目と快適さを両立

審美性をさらに高めたい方には、保険外のオプションもございますので、金属バネを使わない「ノンクラスプデンチャー」のような選択肢もご案内可能です。

患者様に合った最適なプランをご提案します

患者様のお口の状態やご予算に合わせ、最適な入れ歯をご提案します。 見た目の美しさだけでなく、快適な噛み心地や耐久性も重視した設計を心がけています。

部分入れ歯は、機能性と審美性のバランスが大切です。「自然な笑顔を手に入れたい」「周囲に気づかれない入れ歯を作りたい」という方は、ぜひじっくりご相談ください。あなたに合った正しい選択をご提案します!

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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