- 1. 「気づくと歯をくいしばっている…」その癖、お口のトラブルの原因かもしれません
- 2. 安静空隙とは?上下の歯が触れていない「正常な状態」
- 2.1. 安静空隙とは
- 2.2. 歯が触れている時間は意外と短い
- 3. 歯が触れ続けると何が起こる?
- 3.1. 起こりやすい症状
- 4. 睡眠中のくいしばりは自分では気づきにくい
- 5. 今日からできる!安静空隙を保つポイント
- 5.1. 「歯を離す」を意識する
- 5.2. 日常生活で見直したい習慣
- 6. 歯科医院でできる対策
- 6.1. ナイトガード(マウスピース)で歯を守る
- 6.2. 定期検診で早めに気づくことが大切
- 6.3. 関連記事
- 7. くいしばりや歯ぎしりが気になったら、お気軽にご相談ください
- 8. 筆者・院長
- 8.1. 深沢 一
- 8.1.1. メッセージ
「気づくと歯をくいしばっている…」その癖、お口のトラブルの原因かもしれません
「仕事中やスマートフォンを見ているとき、上下の歯が触れている気がする…」
「朝起きると顎が疲れている」
「肩こりや頭痛が続いている」
このような症状はありませんか?
実は、本来の歯は食事・会話・飲み込みのとき以外、上下が触れていない状態が正常です。
ところが、無意識に歯を接触させる癖(歯列接触癖:TCH)や、くいしばりが続くと、歯や顎に少しずつ負担が蓄積し、さまざまな症状につながることがあります。
この記事では、「安静空隙(あんせいくうげき)」とは何か、歯が触れ続けるリスク、今日からできる予防法を、歯科医師の視点からわかりやすく解説します。
安静空隙とは?上下の歯が触れていない「正常な状態」

安静空隙とは
安静空隙(あんせいくうげき)とは、リラックスしているときに上下の歯の間に自然にできるすき間のことです。
何もしていないときは、唇は軽く閉じていても、上下の歯は触れていません。奥歯のあたりには約2〜3mm程度のすき間があるのが正常とされています。
このわずかな空間があることで、
- 顎の筋肉が休める
- 顎関節への負担が減る
- 歯に余計な力がかからない
という状態が保たれています。
つまり、安静空隙は**歯や顎を守るための大切な「休憩時間」**なのです。
歯が触れている時間は意外と短い
「上下の歯は普段から軽く触れているもの」と思っている方も少なくありません。
しかし実際には、歯が接触するのは
- 食事
- 会話
- 飲み込み
などの限られた時間だけで、1日の合計は約20分程度といわれています。
それ以上長く歯が触れている場合は、**歯列接触癖(TCH)**やくいしばりが起きている可能性があります。
歯が触れ続けると何が起こる?
上下の歯が長時間接触している状態では、顎や歯に絶えず力が加わり続けます。
「少し触れているだけ」と思っていても、その負担が毎日積み重なることで、お口のトラブルにつながることがあります。

起こりやすい症状
歯が常に触れている状態が続くと、次のような症状がみられることがあります。
- 顎関節症
- 歯のすり減り
- 歯のヒビや欠け
- 詰め物・被せ物が外れやすい
- 知覚過敏
- 顎の疲れや痛み
- 首や肩のこり
- 頭痛
- 耳鳴り
原因がはっきりしない不調でも、くいしばりや歯列接触癖が関係しているケースがあります。
睡眠中のくいしばりは自分では気づきにくい
日中だけでなく、睡眠中にも強い力で歯をくいしばっている方は少なくありません。
寝ている間は自分で力をコントロールできないため、起きているとき以上の強い力が歯や顎に加わることがあります。

その結果、
- 歯にヒビが入る
- 詰め物や被せ物が壊れる
- 顎関節に負担がかかる
- 朝起きると顎がだるい
- 睡眠の質が低下する
などの症状につながることがあります。
ご家族から「歯ぎしりをしている」と指摘されたことがある方や、朝の顎の疲れが気になる方は、一度歯科医院で相談することをおすすめします。
今日からできる!安静空隙を保つポイント

「歯を離す」を意識する
歯列接触癖は無意識に行っていることがほとんどです。
まずは、
「今、上下の歯が触れていないかな?」
と意識する習慣をつけてみましょう。
気づいたら、
- 唇は軽く閉じる
- 上下の歯は離す
- 顎の力を抜く
この3つを意識するだけでも、顎への負担を減らすことにつながります。
日常生活で見直したい習慣
くいしばりは、生活習慣とも深く関係しています。
次のようなことを意識してみましょう。
- 長時間のスマートフォン操作を控える
- 猫背を改善する
- 頬杖をつかない
- ガムを長時間噛み続けない
- ストレスをため込みすぎない
特に姿勢が悪くなると、首や顎の筋肉が緊張しやすくなり、くいしばりを助長することがあります。
歯科医院でできる対策
ナイトガード(マウスピース)で歯を守る

睡眠中のくいしばりや歯ぎしりが強い場合には、患者さんのお口に合わせたオーダーメイドのナイトガードを作製することがあります。
ナイトガードは、
- 歯のすり減りを防ぐ
- 歯のヒビや破折のリスクを軽減する
- 詰め物・被せ物を保護する
- 顎関節への負担を和らげる
ことを目的とした治療です。
症状やお口の状態によって適応が異なるため、歯科医師が診査・診断したうえでご提案します。
定期検診で早めに気づくことが大切
くいしばりや歯ぎしりは、自覚症状がないまま進行することも珍しくありません。
歯科医院では、
- 歯のすり減り
- 歯のヒビ
- 知覚過敏
- 頬の内側の噛み跡
- 舌の圧痕
- 顎関節の状態
などを確認し、早い段階で異常に気づける場合があります。
「歯が欠けやすい」「朝起きると顎が疲れる」「肩こりや頭痛が続く」といった症状がある方は、一度お口の状態を確認してみることをおすすめします。
関連記事
くいしばりや歯ぎしりが気になったら、お気軽にご相談ください

気づかないうちのくいしばりや歯ぎしりは、歯や顎に負担をかけていることがあります。お口の状態を確認し、一人ひとりに合わせた対策をご提案いたします。
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。





