赤ちゃんの前歯のすきっ歯の是非

  • 赤ちゃんの前歯に隙間がなく綺麗な歯並びだと、永久歯に交換する時、スペース不足でガタガタの歯並び(乱杭歯)になりやすい。
  • 乳歯は、すきっ歯の方が良く、霊長空隙、発育空隙があることが重要です。

赤ちゃんの歯並びに隙間がある方が良い理由とは?

新米ママにとっては、初めて生まれてきた赤ちゃんの乳歯の歯並びが気になるところです。

赤ちゃんの歯並びが「すきっ歯」で隙間があると、乳歯が抜けて永久歯に交換する時、歯並びに影響は無いのかと心配になりますよね。

ここでは、赤ちゃんの歯並びで最も良い状態はどういうものかを解説します。

前歯に隙間がある良い例

赤ちゃんの前歯がすきっ歯で隙間がある
赤ちゃんの前歯がすきっ歯で少し隙間がある

乳歯の前歯がすきっ歯で隙間がある赤ちゃんの歯列です。

矢印の部分に隙間があります。隙間のある部位には規則性がありません。

もう少し隙間がある方が永久歯の歯並びにはよさそうです。

乳歯AB間、前歯と乳犬歯、乳犬歯と第1乳臼歯間に隙間
乳歯AB間、前歯と乳犬歯、乳犬歯と第1乳臼歯間に隙間

写真には、3箇所の隙間が認められます。この様な赤ちゃんでは、永久歯の歯列が非常に綺麗に並ぶことが予想されます。

赤ちゃんの前歯の乳歯に大きな隙間
赤ちゃんの前歯の乳歯に大きな隙間

上顎・下顎ともに乳歯の前歯がすきっ歯になっている症例です。

ややそれぞれの隙間が大き過ぎるかもしれませんが、今後萌出してくる永久歯の歯の幅が正常であれば永久歯の歯並びには好影響かもしれません。6歳以降の歯の交換時期には定期的に観察します。

上の前歯の乳歯に隙間がある赤ちゃん
上の前歯の乳歯に隙間がある赤ちゃん

それぞれの乳歯はちょうど良いくらいの隙間になっています。永久歯の歯並びにはかなり有利に働きます。

前歯に隙間がない悪い例

赤ちゃんの前歯に全く隙間がない
赤ちゃんの前歯に全く隙間がない

乳歯列に全く隙間がなく、一見すると綺麗に並んだ歯並びの様に見えます。

しかし、こういった赤ちゃんでは将来永久歯の歯並びに大きな不安を抱かずにはいられません。

何故なら、永久歯の方が乳歯よりも横幅が圧倒的に大きいため、十分な萌出スペースが確保出来ないからです。

6歳児の前歯(永久歯)が内側から生える
6歳児の前歯(永久歯)が内側から生える

下顎の前歯の永久歯が歯列の内側から萌出しかけています。この様になるのは、、乳歯の歯並びに全く隙間がなかったからです。

前歯に隙間が無いのは危険信号

赤ちゃんの歯並びが綺麗に並んでいると喜んでいる場合ではありません。乳歯の隙間が無いと永久歯に生え変わった時、スペース不足で永久歯列はガタガタになってしまう危険があるからです。

乳歯列の隙間は各部位によって霊長空隙、発育空隙、リーウェイスペースなどの呼び名が付いています。

赤ちゃんの歯並びが良すぎる場合、或は、めったにありませんが、ガタガタになっている場合などは、顎の成長が不十分なため起こると考えられます。

治療法

顎の成長を促し、永久歯の歯並びを良くする方法に取り外しの装置にプレオルソがあります。また、顎の骨を成長させるトレーニングにMFTがあります。

また、赤ちゃんの乳歯の前歯が出っ歯になっている場合は、指しゃぶりや口呼吸が原因と考えられます。

ふかさわ歯科クリニック篠崎ではお子様の現状の歯並びや咬み合わせだけに限らず、健全な成長を見据えた治療や予防に取り組んでおります。成長過程にあるお子様のご家庭でのセルフケアをはじめ、歯科医院での定期健診も含め当院をご利用いただければと思います。江戸川区篠崎で赤ちゃんの前歯がすきっ歯でご不安の方はぜひ、当院までお気軽にご相談ください。

【動画】指しゃぶりや指吸いを止めさせる方法

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

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メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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