「歯医者さんで**『Eの歯に虫歯があります』**と言われたけれど、どこの歯のこと?」
「母子手帳や歯科健診の記録に書かれているアルファベットが分からない…」

そんな疑問を持ったことはありませんか?

乳歯には一つひとつ正式な名前があり、歯科医院ではA〜Eのアルファベットを使って管理しています。この表記を知っておくと、健診結果や治療内容を理解しやすくなり、お子さんのお口の健康管理にも役立ちます。

この記事では、**乳歯の名前・A〜Eの略号・歯式(歯の記録方法)**について、保護者の方にもわかりやすく解説します。

乳歯列:正面観
乳歯列:正面観
乳歯列:咬合面観
乳歯列:下顎咬合面観

乳歯は全部で20本

乳歯は上下それぞれ10本、合計20本あります。

歯科医院では、毎回長い正式名称を書く代わりに、A〜Eのアルファベットで表記するのが一般的です。

乳歯の並び順

前歯から奥歯に向かって、次の順番になります。

  • A:乳中切歯(前歯)
  • B:乳側切歯
  • C:乳犬歯
  • D:第一乳臼歯
  • E:第二乳臼歯(一番奥の乳歯)

たとえば、

  • 「右上A」=右上の一番前の乳歯
  • 「左下E」=左下の一番奥の乳歯

という意味になります。

乳歯と永久歯の関係

略号乳歯の名称生え変わる永久歯
A乳中切歯中切歯
B乳側切歯側切歯
C乳犬歯犬歯
D第一乳臼歯第一小臼歯
E第二乳臼歯第二小臼歯

乳歯の奥歯(D・E)は永久歯の奥歯になるわけではなく、小臼歯へ生え変わることを知らない方も少なくありません。

乳歯は一般的に生後6か月頃から生え始め、2歳半〜3歳頃までに20本そろいます。

生える時期には個人差がありますが、多くの場合は前歯から順番に生えてきます。

生える時期が多少前後しても心配ないことがほとんどですが、

  • なかなか歯が生えてこない
  • 左右で大きく差がある
  • 生え方が気になる

といった場合は、小児歯科で相談すると安心です。

歯科健診やカルテには、「歯式(ししき)」という歯の位置を示す記録方法が使われます。

初めて見ると少し戸惑いますが、ルールはとてもシンプルです。

歯式の基本ルール

  • 上段が上あご
  • 下段が下あご
  • 用紙の左側が患者さんの右側
  • 用紙の右側が患者さんの左側

これは、歯科医師が患者さんと向かい合って診察するため、患者さんから見た左右で記録する決まりになっています。

永久歯でも同じルールが使われています。

歯科医院では、歯の状態を次のような記号で記録します。

カルテでよく使われる略号一覧

むし歯(う蝕)

略号意味
CO要観察歯(初期の脱灰・経過観察)
C1エナメル質のむし歯
C2象牙質まで進行したむし歯
C3神経(歯髄)まで達したむし歯
C4歯冠が崩壊し、歯根だけ残ったむし歯

歯周病

略号意味
P1軽度歯周病
P2中等度歯周病
P3重度歯周病
G歯肉炎

炎症・感染

略号意味
Pul歯髄炎
Per根尖性歯周炎

詰め物・被せ物(補綴物)

略号意味
CRコンポジットレジン(白い樹脂の詰め物)
Inインレー(詰め物)
Onアンレー(範囲の広い詰め物)
FCK金属冠(全部金属の被せ物)
FMC全部鋳造冠(金属の被せ物)
HR硬質レジン前装冠
Brブリッジ
AFアマルガム充填(現在はほとんど使用されない)
HJK硬質レジンジャケット冠

その他

記号意味
健全歯・治療完了歯
×抜歯済み・欠損歯(学校健診では抜歯対象乳歯を示すこともあります)

患者さんがよく目にする略号

歯科医院のカルテや健診結果で特によく見かけるのは、次の略号です。

  • CO:初期むし歯(要観察)
  • C1〜C4:むし歯の進行度
  • P1〜P3:歯周病の進行度
  • CR:白い樹脂の詰め物
  • Br:ブリッジ
  • :健全歯・治療済み
  • ×:抜歯済み・欠損歯

これらを知っておくと、歯科健診の結果や歯科医院での説明がより理解しやすくなります。状などで広く使用されています。

乳歯の正式名称をすべて覚える必要はありません。

しかし、

  • A〜Eがどの歯を表しているか
  • 乳歯は全部で20本あること
  • 歯科医院ではアルファベットで管理されていること

この3つを知っているだけでも、健診結果や治療内容を理解しやすくなります。

定期健診では、お子さんのお口の状態について説明を受ける機会があります。分からない記号や専門用語があれば、その場で遠慮なく質問し、お子さんのお口の健康管理に役立てましょう。

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歯科医院では、カルテや歯式をもとに、むし歯や歯周病、治療歴などを記録・管理しています。気になる症状がなくても、定期的にお口の状態を確認することで、早期発見・早期治療につながります。健診結果やカルテの内容についても、お気軽にご相談ください。

【動画】乳歯が抜ける順番と時期

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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