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お子さんの奥歯に、いつの間にか新しい歯が生えていたことはありませんか?

それは「6歳臼歯」と呼ばれる、最初に生えてくる大切な永久歯かもしれません。

6歳臼歯は、乳歯の奥に生えてくるため、保護者の方が気づきにくい歯です。しかし、噛み合わせや歯並びの基準となる非常に重要な歯であり、一生使い続ける永久歯です。

一方で、生え始めの6歳臼歯は虫歯になりやすく、気づいた時には大きな虫歯になっていることもあります。

この記事では、6歳臼歯の役割、生える時期、虫歯になりやすい理由、家庭でのケア、歯科医院でできる予防法について詳しく解説します。

上顎の6歳臼歯
上顎の6歳臼歯
下顎の6歳臼歯
下顎の6歳臼歯

6歳臼歯とは、5歳半から7歳頃に生えてくる永久歯で、正式には「第一大臼歯」と呼ばれます。

乳歯が抜けたあとに生える歯ではなく、乳歯のさらに奥から新しく生えてくる永久歯です。上下左右に1本ずつ、合計4本生えてきます。

6歳臼歯は、奥歯の中でも噛む力が強く、食べ物をすりつぶす中心的な役割を持っています。また、上下の噛み合わせの基準となり、その後に生えてくる永久歯の位置にも大きく関わります。

そのため、6歳臼歯は「永久歯の王様」とも呼ばれるほど大切な歯です。

6歳臼歯が大切な理由

6歳臼歯は、単に「奥で噛む歯」ではありません。

主な役割は、次の通りです。

  • 食べ物をしっかり噛み砕く
  • 上下の噛み合わせの基準になる
  • 永久歯の歯並びを導く
  • 顎の成長を助ける
  • 一生の咀嚼機能を支える

6歳臼歯が正しい位置に生え、虫歯にならずに残ることで、将来的な歯並びや噛み合わせが安定しやすくなります。

反対に、早い時期に虫歯で大きく削ったり、失ってしまったりすると、隣の歯が倒れ込む、噛み合わせがずれる、歯並びが乱れるといった問題につながることがあります。

6歳臼歯はいつ生える?

6歳臼歯は、名前の通り6歳前後に生えることが多い歯です。

ただし、生える時期には個人差があります。早いお子さんでは5歳半頃から、遅いお子さんでは7歳頃に生えてくることもあります。

一般的には、下の6歳臼歯が先に生え、その後に上の6歳臼歯が生えてくることが多いです。

ただし、片側だけ先に生えることもあり、必ず左右同時に生えるわけではありません。

7歳を過ぎてもまったく生えてこない場合や、左右で大きな差がある場合は、レントゲンで歯の位置や生える方向を確認すると安心です。

6歳臼歯は気づかれにくい歯です

6歳臼歯は、乳歯の奥に生えてきます。

乳歯が抜けてから生えるわけではないため、保護者の方が「新しい永久歯が生えてきた」と気づきにくいのが特徴です。

特に生え始めは、歯の一部だけが歯ぐきから見えている状態です。この時期は歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすくなります。

お子さん自身では奥まで十分に磨けないことが多いため、保護者の仕上げ磨きがとても大切です。

6歳臼歯は、永久歯の中でも虫歯になりやすい歯です。

理由は主に5つあります。

6歳臼歯に虫歯
6歳臼歯に虫歯
6歳臼歯の虫歯|生えたばかりの奥歯に要注意
6歳臼歯の虫歯|生えたばかりの奥歯に要注意

1. 奥にあるため磨きにくい

6歳臼歯は、乳歯のさらに奥に生えます。

歯ブラシが届きにくく、子ども自身では磨き残しが多くなりやすい場所です。

2. 生え始めは歯ぐきに半分隠れている

生え始めの6歳臼歯は、歯ぐきが一部かぶっていることがあります。

その隙間に汚れがたまると、歯ぐきが腫れたり、虫歯が進みやすくなったりします。

3. 噛む面の溝が深い

6歳臼歯の噛む面には、細かく深い溝があります。

この溝に食べかすやプラークが入り込むと、普通の歯ブラシでは落としきれず、虫歯の原因になります。

4. 生えたばかりの永久歯はまだ弱い

生えたばかりの永久歯は、表面のエナメル質がまだ未成熟です。

そのため酸に弱く、虫歯が進みやすい状態です。生えてから数年かけて、唾液やフッ素の力で少しずつ強くなっていきます。

5. 乳歯だと思われてしまう

6歳頃はまだ乳歯が多く残っている時期です。

そのため、6歳臼歯も乳歯だと思われ、虫歯になっても「いずれ抜ける歯」と誤解されることがあります。

しかし、6歳臼歯は一生使う永久歯です。虫歯にしないことが非常に重要です。

次のような症状がある場合は、6歳臼歯にトラブルが起きている可能性があります。

  • 奥歯が少しだけ見えてきた
  • 奥の歯ぐきが腫れている
  • 食べる時に痛がる
  • 冷たいものがしみる
  • 歯磨きを嫌がる
  • 奥歯の溝が茶色い
  • 食べ物が奥歯に詰まりやすい
  • 片側だけ生えてこない
  • 7歳を過ぎても見えてこない

気になる症状がある場合は、早めに歯科医院で確認しましょう。

6歳臼歯は、家庭でのケアと歯科医院での予防処置を組み合わせることで、虫歯のリスクを大きく減らすことができます。

1. 仕上げ磨きを続ける

6歳頃になると、自分で歯磨きができるお子さんも増えてきます。

しかし、6歳臼歯は奥にあるため、お子さんだけで完全に磨くのは難しい歯です。

特に夜寝る前は、保護者の方が仕上げ磨きを行いましょう。

歯ブラシは横から入れるだけでなく、少し斜め後ろから入れるようにすると、6歳臼歯の噛む面に届きやすくなります。

2. タフトブラシを使う

タフトブラシとは、毛束が小さい部分磨き用の歯ブラシです。

6歳臼歯のように奥にあり、歯ぐきに半分隠れている歯には、通常の歯ブラシよりもタフトブラシが有効です。

噛む面の溝や、歯と歯ぐきの境目をピンポイントで磨くことができます。

3. フッ素入り歯みがき粉を使う

フッ素には、歯の質を強くし、虫歯菌が出す酸に負けにくくする働きがあります。

6歳臼歯は生えたばかりで歯質が未成熟なため、フッ素によるケアがとても重要です。

歯みがき後のうがいは少量の水で1回程度にし、フッ素を口の中に残すようにすると効果的です。

4. シーラントで溝を守る

シーラントとは、6歳臼歯の深い溝を専用の樹脂で埋める予防処置です。

歯を削る治療ではなく、虫歯になりやすい溝に汚れが入り込まないようにする方法です。

特に6歳臼歯が生えたばかりの時期は、シーラントによる予防が効果的です。

5. 定期検診を受ける

6歳臼歯は、見た目では虫歯や生え方の異常に気づきにくいことがあります。

定期検診では、虫歯の有無だけでなく、生える方向、噛み合わせ、磨き残し、シーラントの状態などを確認できます。

生え始めからしばらくの間は、3か月ごとのチェックがおすすめです。

6歳臼歯にシーラント

シーラントは、奥歯の溝を樹脂でコーティングし、虫歯を予防する処置です。

6歳臼歯の噛む面には細かい溝があり、歯ブラシの毛先が届きにくい構造をしています。シーラントで溝をふさぐことで、食べかすやプラークが入り込みにくくなります。

シーラントは、歯を削らずに行える予防処置です。処置中の痛みもほとんどありません。

ただし、シーラントは永久に取れないものではありません。噛む力や食事の影響で一部が欠けたり、外れたりすることがあります。

そのため、定期検診で状態を確認し、必要に応じて再処置を行うことが大切です。

6歳臼歯は通常、まっすぐ生えてきます。

しかし、顎の大きさや歯の位置によっては、注意が必要な生え方をすることがあります。

斜めに生えている

6歳臼歯が斜めに生えると、手前の乳歯に引っかかることがあります。

そのまま放置すると、乳歯の根が吸収されたり、歯並びに影響が出たりすることがあります。

一部だけ生えて止まっている

歯の一部だけが見えて、なかなか完全に生えてこない場合があります。

この状態では歯ぐきとの隙間に汚れがたまりやすく、虫歯や歯肉炎のリスクが高くなります。

7歳を過ぎても生えてこない

7歳を過ぎても6歳臼歯が生えてこない場合は、歯が骨の中にあるのか、生える方向に問題がないかを確認する必要があります。

レントゲンを撮影することで、歯の位置や状態を確認できます。

かみ合わせ異常(過蓋咬合・開咬・交叉咬合)

6歳臼歯の位置や噛み合わせの異常が、全体の歯並びや顎の発育に影響を与えることがあります。

過蓋咬合
過蓋咬合
開咬(染め出し液で磨き残しチェック)
開咬(染め出し液で磨き残しチェック)

6歳臼歯が生える時期に、奥歯の痛みを訴えるお子さんもいます。

考えられる原因には、次のようなものがあります。

萌出性歯肉炎
萌出性歯肉炎
  • 歯が生える時の圧迫感
  • 歯ぐきの炎症
  • 食べ物の詰まり
  • 虫歯
  • 噛み合わせの負担
  • 歯みがき不足による歯肉炎

軽い違和感であれば、歯が生える過程で一時的に起こることもあります。

ただし、痛みが続く、腫れている、噛むと痛い、夜眠れないほど痛がる場合は、虫歯や炎症の可能性もあるため、早めの受診をおすすめします。

6歳臼歯が虫歯になった場合、虫歯の大きさによって治療方法が変わります。

初期の虫歯であれば、フッ素塗布やブラッシング改善で経過をみることがあります。

小さな穴がある場合は、虫歯を取り除いて白い樹脂で詰める治療を行います。

虫歯が深く神経に近い場合は、神経を守る処置や、場合によっては神経の治療が必要になることもあります。

6歳臼歯は一生使う大切な永久歯です。虫歯が大きくなる前に見つけることが重要です。

6歳臼歯の早期喪失で隣の歯が倒れ込む
6歳臼歯の早期喪失で隣の歯が倒れ込む

6歳臼歯は、できるだけ抜かずに守ることが大切です。

もし重度の虫歯などで早い時期に失ってしまうと、隣の歯が倒れ込んだり、反対側の歯が伸びてきたりすることがあります。

その結果、歯並びや噛み合わせが乱れ、将来的に矯正治療や補綴治療が必要になることもあります。

6歳臼歯は「奥歯だから見えない」と軽く考えず、早期発見・早期治療を心がけましょう。

Q. 6歳臼歯は乳歯ですか?

いいえ。6歳臼歯は永久歯です。

乳歯の奥に新しく生えてくるため、乳歯と間違われることがありますが、一生使う大切な歯です。

Q. 片方だけ生えてきました。大丈夫ですか?

左右で生える時期に差が出ることはあります。

ただし、片方だけ生えてから長期間もう片方が出てこない場合は、歯科医院で確認すると安心です。

Q. 6歳臼歯が少しだけ見えています。磨いた方がいいですか?

はい。少しでも見えてきたら磨く必要があります。

生え始めは特に虫歯になりやすいため、仕上げ磨きでしっかり確認しましょう。

Q. シーラントは必ず必要ですか?

すべてのお子さんに必ず必要というわけではありません。

ただし、6歳臼歯の溝が深い、磨き残しが多い、虫歯リスクが高い場合には、シーラントが有効です。

Q. 仕上げ磨きは何歳まで必要ですか?

少なくとも小学校低学年の間は必要です。

特に6歳臼歯が完全に生えそろうまでは、お子さんだけで磨くのが難しいため、保護者の仕上げ磨きを続けましょう。

Q. フッ素は毎日使っても大丈夫ですか?

適切な量を守れば、毎日のフッ素入り歯みがき粉の使用は虫歯予防に有効です。

年齢に応じた使用量がありますので、心配な場合は歯科医院で確認しましょう。

6歳臼歯は、最初に生えてくる永久歯であり、一生使う大切な奥歯です。

噛み合わせや歯並びの基準となる重要な歯ですが、奥に生えるため気づかれにくく、生え始めは虫歯になりやすいという特徴があります。

6歳臼歯を守るためには、家庭での仕上げ磨き、フッ素入り歯みがき粉、タフトブラシの活用に加えて、歯科医院でのフッ素塗布やシーラント、定期検診が効果的です。

生え始めの数年間のケアが、その後の歯の健康を大きく左右します。

お子さんの奥歯に白い歯が見えてきたら、ぜひ一度歯科医院でチェックを受けましょう。

当院で行う6歳臼歯の予防ケア

当院では、6歳臼歯を虫歯から守るために、お子さんのお口の状態に合わせた予防ケアを行っています。

主な内容は次の通りです。

  • 6歳臼歯の生え方チェック
  • 虫歯の早期発見
  • フッ素塗布
  • シーラント処置
  • 磨き残しの確認
  • タフトブラシの使い方指導
  • 保護者への仕上げ磨き指導
  • 噛み合わせや歯並びの確認

6歳臼歯は、生え始めからの管理がとても重要です。

「奥歯が生えてきたか確認したい」「虫歯になっていないか心配」「シーラントをした方がいいか相談したい」という方は、お気軽にご相談ください。、6歳臼歯の虫歯ゼロを目指すなら
地域密着・予防重視の当院がしっかりサポートいたします!

【動画】初期虫歯COを削らずに自分で治す方法

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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