- 1. 【動画 46秒】子どものすきっ歯は自然に治る?成長に合わせた治療の考え方
- 2. こどもの歯並びはすきっ歯の方が良い理由とは?
- 2.1. すきっ歯とは?
- 2.1.1. すきっ歯(空隙歯列弓)とは?
- 2.1.2. すきっ歯の種類と分類
- 2.1.3. 子供の前歯に隙間がある良い例
- 2.1.4. 子供の前歯に隙間がない悪い例
- 2.1.5. 子供の前歯に隙間が無いのは危険信号
- 2.2. 子供の前歯に隙間が場合の治療法
- 3. 子どものすきっ歯の特徴と治療法
- 3.1. みにくいアヒルの子時代
- 3.1.1. 1.子どもの歯列矯正の重要性
- 3.1.2. 2.親が知っておくべき注意点
- 3.1.3. 3.子どものすきっ歯の適切な治療開始時期
- 3.1.3.1. 乳歯期(3歳〜6歳)
- 3.1.3.2. 混合歯列期(6歳〜12歳)
- 3.1.3.3. 永久歯列期(12歳以降)
- 4. すきっ歯の原因
- 4.1. 生まれつきの骨格や歯のサイズ
- 4.2. 過剰歯が原因のすきっ歯
- 4.2.1. 過剰歯とは?
- 4.2.2. 過剰歯の影響
- 4.2.2.1. 過剰歯が原因のすきっ歯
- 4.2.3. 治療方法
- 4.3. 上唇小帯付着異常とすきっ歯
- 4.3.1. 上唇小帯付着異常とは?
- 4.3.2. 上唇小帯付着異常の影響
- 4.3.3. 治療方法
- 4.4. 舌癖や口呼吸の影響
- 4.5. 指しゃぶり・おしゃぶりの影響
- 4.6. 歯周病による歯の移動
- 4.7. 加齢による歯並びの変化
- 4.8. まとめ
- 5. すきっ歯を放置するリスク
- 5.1. 見た目のコンプレックス
- 5.2. 発音への影響
- 5.3. 虫歯や歯周病のリスク
- 5.4. かみ合わせの悪化
- 5.5. まとめ
- 6. すきっ歯の治療方法
- 6.1. マウスピース矯正(インビザラインなど)
- 6.2. 部分矯正(ワイヤー矯正)
- 6.3. ラミネートベニア
- 6.4. ダイレクトボンディング
- 6.5. セラミック治療(クラウンやブリッジ)
- 6.6. 外科手術(上唇小帯切除)
- 6.7. 保険適用のポイント
- 6.8. まとめ
- 7. すきっ歯を自力で治せるのか?
- 7.1. 自力矯正の方法(リスクと注意点)
- 7.1.1. 1. すきっ歯用の矯正アイテム
- 7.1.2. 2. 舌のトレーニングの効果
- 7.1.3. 3. 口周りの筋肉トレーニング
- 7.1.4. 自力矯正の注意点
- 7.2. 自力治療が適さないケース
- 7.2.1. 1. すきっ歯の原因が骨格的なものの場合
- 7.2.2. 2. 自己流治療のリスク
- 7.3. まとめ
- 8. すきっ歯の予防方法
- 8.1. 舌の正しい使い方
- 8.1.1. 舌の位置を正しくするトレーニング
- 8.1.1.1. MFT(口腔筋機能療法)を活用したトレーニング
- 8.2. 口呼吸を防ぐ方法
- 8.2.1. 鼻呼吸を促すトレーニング
- 8.3. 歯並びに影響を与える癖を直す
- 8.3.1. 1. 指しゃぶりをやめる方法
- 8.3.2. 2. 舌癖(舌で歯を押す癖)を直す
- 8.3.3. 3. 唇を噛む癖を改善する
- 8.4. 早めの歯科検診でリスクを減らす
- 8.4.1. 小児期からの予防的矯正の重要性
- 8.5. まとめ
- 9. すきっ歯治療の費用と期間
- 9.1. 矯正治療の費用相場
- 9.1.1. 部分矯正 vs. 全体矯正
- 9.1.2. マウスピース矯正 vs. ワイヤー矯正
- 9.2. ダイレクトボンディングやラミネートベニアの費用
- 9.2.1. 保険適用の可否
- 9.3. 治療期間の目安
- 9.4. まとめ
- 10. すきっ歯の治療体験談
- 10.1. 矯正治療を受けた人の声
- 10.1.1. 「どのくらい痛いのか?」
- 10.1.1.1. ワイヤー矯正の場合
- 10.1.1.2. マウスピース矯正(インビザラインなど)の場合
- 10.1.2. 「治療中に困ったこと」
- 10.2. 見た目の変化(ビフォーアフター)
- 10.3. まとめ
- 11. まとめ|すきっ歯治療は早めがカギ!
- 11.1. すきっ歯の原因とリスクを理解し、適切な治療を選ぼう
- 11.2. すきっ歯は放置すると悪化する可能性があるため、早めの相談が重要
- 11.3. 自分に合った治療法を見つけるために、歯科医院での診察を推奨
- 12. 江戸川区篠崎で「すきっ歯」のお悩みを解決!
- 13. 【動画】指しゃぶりや指吸いを止めさせる方法
- 14. 筆者・院長
【動画 46秒】子どものすきっ歯は自然に治る?成長に合わせた治療の考え方
こどもの歯並びはすきっ歯の方が良い理由とは?

新米ママにとっては、初めて生まれてきた赤ちゃんの乳歯の歯並びが気になるところです。
子供の歯並びが「すきっ歯」で隙間があると、乳歯が抜けて永久歯に交換する時、歯並びに影響は無いのかと心配になりますよね。
この章では、こどもの歯並びで最も良い状態はどういうものかを解説します。
すきっ歯とは?
すきっ歯(空隙歯列弓)とは?
すきっ歯とは、歯と歯の間に隙間ができる歯並びのことを指し、歯科用語では「空隙歯列弓(くうげきしれつきゅう)」と呼ばれます。この状態は、特に前歯に見られることが多く、見た目の問題だけでなく、かみ合わせや発音に影響を及ぼすことがあります。
また、前歯の真ん中に隙間がある状態を特に「正中離開(せいちゅうりかい)」と呼びます。これは、上唇と歯茎をつなぐ**上唇小帯(じょうしんしょうたい)**が大きいことや、顎の成長バランスの乱れが原因となることが多いです。


すきっ歯の種類と分類
すきっ歯は、その発生部位や原因によって、いくつかのタイプに分類されます。
- 前歯のみのすきっ歯(正中離開)
- 主に上の前歯の間に隙間ができるタイプで、審美的な影響が大きい。
- 上唇小帯の過成長、顎の成長バランスの乱れ、乳歯から永久歯への生え変わり時のトラブルが主な原因。
- 全体的に隙間があるすきっ歯
- 歯全体にわたって隙間が見られるケースで、顎のサイズと歯の大きさのバランスが崩れていることが多い。
- 遺伝的要因や、永久歯が先天的に欠損している場合に見られる。
- 部分的にすき間ができるケース
- 特定の歯の周辺にだけ隙間ができるケース。
- 親知らずの影響、虫歯治療で抜歯をしたまま放置した場合、歯周病による歯の移動が原因になることが多い。
- 子どものすきっ歯 vs. 大人のすきっ歯の違い
子どものすきっ歯- 乳歯から永久歯への生え変わり時期に見られることが多く、一時的なものがほとんど。
- 成長とともに自然に改善することが多いため、過度な心配は不要。
- ただし、歯並びの問題が遺伝的に強い場合は矯正治療が必要になることも。
- 既に永久歯が生えそろっているため、自然に治ることはほとんどない。
- 歯周病による歯の移動や、歯ぎしり・食いしばりによる噛み合わせの変化が原因となることがある。
- 放置するとさらに隙間が広がり、見た目だけでなく噛み合わせや発音に影響を及ぼす可能性がある。
すきっ歯の種類によって治療方法や対応策が異なるため、まずは自身の歯の状態を正しく把握することが重要です。
子供の前歯に隙間がある良い例

赤ちゃんの前歯がすきっ歯で少し隙間がある
乳歯の前歯がすきっ歯で隙間がある赤ちゃんの歯列です。
矢印の部分に隙間があります。隙間のある部位には規則性がありません。
もう少し隙間がある方が永久歯の歯並びにはよさそうです。

乳歯AB間、前歯と乳犬歯、乳犬歯と第1乳臼歯間に隙間
写真には、3箇所の隙間が認められます。この様な赤ちゃんでは、永久歯の歯列が非常に綺麗に並ぶことが予想されます。

赤ちゃんの前歯の乳歯に大きな隙間
上顎・下顎ともに乳歯の前歯がすきっ歯になっている症例です。
ややそれぞれの隙間が大き過ぎるかもしれませんが、今後萌出してくる永久歯の歯の幅が正常であれば永久歯の歯並びには好影響かもしれません。6歳以降の歯の交換時期には定期的に観察します。

上の前歯の乳歯に隙間がある赤ちゃん
それぞれの乳歯はちょうど良いくらいの隙間になっています。永久歯の歯並びにはかなり有利に働きます。
子供の前歯に隙間がない悪い例

赤ちゃんの前歯に全く隙間がない
乳歯列に全く隙間がなく、一見すると綺麗に並んだ歯並びの様に見えます。
しかし、こういった赤ちゃんでは将来永久歯の歯並びに大きな不安を抱かずにはいられません。
何故なら、永久歯の方が乳歯よりも横幅が圧倒的に大きいため、十分な萌出スペースが確保出来ないからです。

6歳児の前歯(永久歯)が内側から生える
下顎の前歯の永久歯が歯列の内側から萌出しかけています。この様になるのは、、乳歯の歯並びに全く隙間がなかったからです。
子供の前歯に隙間が無いのは危険信号
赤ちゃんの歯並びが綺麗に並んでいると喜んでいる場合ではありません。乳歯の隙間が無いと永久歯に生え変わった時、スペース不足で永久歯列はガタガタになってしまう危険があるからです。
乳歯列の隙間は各部位によって霊長空隙、発育空隙、リーウェイスペースなどの呼び名が付いています。
赤ちゃんの歯並びが良すぎる場合、或は、めったにありませんが、ガタガタになっている場合などは、顎の成長が不十分なため起こると考えられます。
子供の前歯に隙間が場合の治療法
顎の成長を促し、永久歯の歯並びを良くする方法に取り外しの装置にプレオルソがあります。また、顎の骨を成長させるトレーニングにMFTがあります。
また、赤ちゃんの乳歯の前歯が出っ歯になっている場合は、指しゃぶりや口呼吸が原因と考えられます。
子どものすきっ歯の特徴と治療法
みにくいアヒルの子時代

子どものすきっ歯・正中離開
写真は6歳児の中切歯が八の字に中央が開いて萌出しています。この様に正中の隙間が広い不正咬合を正中離開と言います。
しかし、側切歯や犬歯が萌出すると、その萌出力で中切歯は次第に正中線に対して平行になりながら隙間は閉じてきます。
上顎中切歯が乳歯から生え代わる時期に起こるこの現象を「みにくいアヒルの子時代」と呼んでいます。
従って、子供の正中離開は生理的現象であることが多く、特別な場合を除いて心配する必要はありません。
※ 歯磨きの練習のため歯垢染め出し液を使っているので赤くなっています。
1.子どもの歯列矯正の重要性
子どものすきっ歯は、成長過程で自然に改善されることが多いですが、場合によっては早期の治療介入が必要です。幼少期には顎の成長が続いているため、適切な治療を受けることで、将来的な歯列の問題を防ぐことができます。例えば、乳歯が抜けてから永久歯が生える際に隙間が生じることは一般的ですが、この隙間が広すぎたり、成長とともに改善しない場合には、矯正治療が推奨されます。
2.親が知っておくべき注意点
特に、指しゃぶりや舌で歯を押す癖がある場合、これを早期に改善することで、将来的なすきっ歯のリスクを低減できます。親が子どもの口腔習慣に注意を払うことで、問題が大きくなる前に適切な対策を講じることができます。
3.子どものすきっ歯の適切な治療開始時期
子どもの場合、すきっ歯が見られてもすぐに治療が必要というわけではありません。乳歯から永久歯に生え変わる過程で自然に改善されることが多いため、年齢と歯の発育状況を考慮して治療のタイミングを判断します。
乳歯期(3歳〜6歳)
この時期に見られるすきっ歯は、成長過程の一部であることが多いです。乳歯が生えている時期には、顎が成長しているため歯と歯の間に隙間ができることがよくあります。この隙間は永久歯が生えてくるスペースを確保するためのもので、通常は問題ありません。したがって、乳歯期には定期検診を受けることで、歯並びの進行状況を観察することが推奨されます。
混合歯列期(6歳〜12歳)
乳歯と永久歯が混在するこの時期に、すきっ歯が持続している場合は、成長に伴って自然に改善されるかどうかの判断が重要です。この段階では、顎の成長と歯の発育のバランスを観察し、必要であれば早期治療を検討します。この時期に矯正治療を行う場合、取り外し可能な拡大床装置や簡易的なマウスピース矯正が用いられ、顎の発育を促しながら歯並びを整えます。
永久歯列期(12歳以降)
永久歯がすべて生え揃った時期にすきっ歯が残っている場合、矯正治療の開始が推奨されます。このタイミングでは、本格的な歯列矯正が必要になることが多く、ブラケット矯正やインビザラインなどのマウスピース矯正を検討します。この時期に適切に治療を行うことで、成長期が終了する前に効率的に歯を動かすことができます。
すきっ歯の原因
すきっ歯はさまざまな要因によって引き起こされます。先天的なものから後天的な習慣や加齢の影響まで、多くの要素が関与しています。それぞれの原因を詳しく見ていきましょう。
生まれつきの骨格や歯のサイズ
すきっ歯の原因の一つに、先天的な骨格や歯のサイズの違いがあります。
- 歯のサイズが小さい vs. 顎が大きい
- 顎が大きい場合、歯と歯の間に隙間が生じやすくなります。
- 逆に、歯が通常より小さいと、顎のスペースを埋めることができず、すきっ歯になりやすい。
- 特に日本人は歯のサイズが小さい傾向があり、すきっ歯になりやすい体質を持つ人も多い。
- 遺伝の影響
- 家族にすきっ歯の人がいる場合、子どもも同じような歯並びになる可能性が高い。
- 歯のサイズや顎の形は遺伝的な要素が強く影響するため、親子で似た歯並びになることが多い。
過剰歯が原因のすきっ歯
過剰歯とは?
過剰歯は、本来の歯の本数を超えて生えてくる余分な歯で、特に上顎前歯に発生しやすい特徴があります。これにより前歯の位置がずれ、すきっ歯の原因になることがあります。

過剰歯の影響
放置すると、以下の問題が生じる可能性があります。
- 噛み合わせの異常
- 虫歯や歯周病のリスク増加
- 審美的な影響(見た目の問題)
過剰歯が原因のすきっ歯
過剰歯は、通常の本数以上に生える余分な歯で、主に上顎前歯付近に発生します。これが原因で前歯が正しい位置に並べず、すきっぱ歯になることがあります。治療には過剰歯の抜歯や歯列矯正が一般的です。放置すると噛み合わせの異常や虫歯、見た目への影響が生じる可能性があるため、早期の発見と治療が重要です。

過剰歯
パノラマレントゲンを撮ると過剰歯が横に埋まっているのが写っています。このまま放置すると正中離開は治らないので子供の内に抜歯する必要があります。

正中離開
同症例の口腔内写真です。右上の中切歯が異所萌出して正中離開が顕著です。
治療方法
- 過剰歯の抜歯:特に子どもの場合、正中離開が治らないため、早期の抜歯が推奨されます。
- 歯列矯正:抜歯後、歯を正しい位置に移動させることで、すきっ歯の改善を図ります。
上唇小帯付着異常とすきっ歯
上唇小帯付着異常とは?
上唇小帯とは、上唇と歯茎をつなぐヒダ(筋)のことを指します。この小帯が通常より太く長く、前歯の間まで伸びていると、前歯が押し広げられすきっ歯の原因になります。

上唇小帯付着異常の影響
- 前歯の隙間(正中離開)が広がる
- 発音や噛み合わせに影響を及ぼす
- 歯磨きがしにくくなり、虫歯・歯周病のリスクが高まる
治療方法
- 経過観察:成長とともに自然に細くなる場合もあるため、6歳頃まで様子を見るのが一般的です。
- 上唇小帯切除術:7歳を過ぎても改善しない場合、V字型に切開し、縫合する手術を行います。これにより、自然に正中離開が閉じることが期待できます。
早期発見と適切な治療が、すきっ歯の悪化を防ぐ鍵となります。
舌癖や口呼吸の影響
日常的な舌の使い方や呼吸の仕方が、すきっ歯を引き起こす原因になることがあります。
- 舌を前に押し出す癖(舌突出癖)がすきっ歯を助長
- 無意識に舌で前歯を押す癖があると、長期間の圧力によって前歯が徐々に前方に移動し、隙間が広がる。
- 特に発音時に舌を前に出すクセがある人は、すきっ歯のリスクが高まる。
- 口呼吸による顎の成長への影響
- 口呼吸が習慣化すると、舌が正しい位置(上顎)に収まらず、下顎の発達が遅れたり、歯列のバランスが崩れることがある。
- これによって、歯並び全体が不安定になり、すきっ歯になるケースがある。
- 口呼吸を改善することで、すきっ歯の進行を防ぐことができる。
指しゃぶり・おしゃぶりの影響
幼少期の習慣が歯並びに大きな影響を与えることがあります。
- 指しゃぶりの影響
- 長期間にわたる指しゃぶりは、前歯に強い圧力をかけるため、歯が外側に傾き、すきっ歯を引き起こす原因となる。
- 3歳頃までに指しゃぶりの習慣をやめることが理想的。
- おしゃぶりの使用
- 過度なおしゃぶりの使用も、歯並びに影響を与えることがある。
- 特に3歳以降もおしゃぶりを使用していると、前歯が前方に押し出され、すきっ歯が発生しやすくなる。
歯周病による歯の移動
歯周病は、歯茎だけでなく歯の位置にも影響を及ぼすことがあります。
- 歯茎の衰えがすきっ歯を引き起こすメカニズム
- 歯周病が進行すると、歯を支える歯槽骨(しそうこつ)が減少し、歯が安定しにくくなる。
- その結果、歯が動きやすくなり、すきっ歯の原因となることがある。
- 特に、重度の歯周病では歯が抜けてしまい、隙間が大きくなるケースもある。
加齢による歯並びの変化
年齢を重ねると、歯の位置や顎の状態が変化し、すきっ歯が生じることがあります。
- 加齢とともに歯が移動し、すきっ歯になるリスク
- 歯は一生を通じて少しずつ移動しており、加齢によって歯の隙間が広がることがある。
- 歯の咬耗(こうもう:すり減り)によって歯の高さが低くなると、かみ合わせのバランスが崩れ、前歯が前方に傾くことがある。
- また、加齢による歯周病の進行が、すきっ歯を助長する要因になることもある。
まとめ
すきっ歯の原因は一つではなく、遺伝的な要因、成長期の習慣、生活習慣、加齢など、さまざまな要因が絡み合っています。特に後天的な要因については、早めの対策を取ることで予防できる場合もあるため、定期的な歯科検診を受けることが重要です。
すきっ歯を放置するリスク
すきっ歯は見た目の問題だけでなく、口腔内の健康や発音、かみ合わせにも悪影響を及ぼす可能性があります。放置することで症状が悪化するリスクがあるため、早めの対策が重要です。
見た目のコンプレックス
すきっ歯の悩みで最も多いのが、見た目に関するコンプレックスです。
- 笑顔の印象への影響
- 前歯に隙間があると、歯並びが乱れているように見え、自信を持って笑うことが難しくなる。
- 特に写真や対面での会話時に、すきっ歯が目立ちやすい。
- 「歯並びが悪い」という印象を持たれることで、ビジネスや恋愛面での自信喪失につながることもある。
すきっ歯が気になって口を開けて笑えなくなると、表情が硬くなり、第一印象にも影響を及ぼす可能性があります。
発音への影響
すきっ歯があると、発音に支障をきたすことがあります。
- 空気が抜けることによる発音障害
- 歯の隙間から空気が抜けることで、特定の発音がしにくくなる。
- 「サ行」や「タ行」の発音に影響が出ることが多い。
- 特に英語の発音では、舌の位置が変わることで正しく発音できない音が出てくる。
すきっ歯による発音障害があると、人前で話すことが苦手になり、コミュニケーションに影響を与える可能性もあります。
虫歯や歯周病のリスク
すきっ歯は見た目だけでなく、歯の健康にも大きな影響を与えます。
- 食べ物が詰まりやすく、虫歯リスク増加
- 歯と歯の間にすき間があると、食べカスが詰まりやすくなる。
- 歯ブラシでは落としにくい汚れが溜まり、虫歯や歯周病のリスクが高まる。
- すきっ歯が広がると、フロスや歯間ブラシの使用が必須になるが、適切なケアができていないとトラブルにつながる。
- 歯周病の進行によるさらなる歯の移動
- 歯周病が進行すると、歯を支える骨(歯槽骨)が減少し、歯が移動しやすくなる。
- すきっ歯の進行により、かみ合わせのバランスが崩れると、さらに歯並びが悪化する。
すきっ歯を放置すると、虫歯や歯周病のリスクが増大し、最悪の場合、歯を失うことにもつながります。
かみ合わせの悪化
すきっ歯があると、かみ合わせにも影響が出る可能性があります。
- 奥歯や顎関節への負担
- かみ合わせのバランスが崩れると、特定の歯に負担がかかる。
- 奥歯での噛み締めが強くなり、歯がすり減ったり、顎関節症を引き起こすことがある。
- 咀嚼(そしゃく)の効率が悪くなり、消化不良を引き起こすことも。
- 頭痛や肩こりの原因になることも
- かみ合わせが悪くなると、顎の筋肉に余計な負担がかかり、頭痛や肩こりを引き起こすことがある。
- 噛む力のバランスが崩れることで、歯ぎしりや食いしばりの癖が悪化し、歯にヒビが入ることも。
まとめ
すきっ歯を放置すると、見た目のコンプレックスだけでなく、発音、虫歯・歯周病、かみ合わせといった問題を引き起こします。特に歯の健康に影響を与えるリスクが高いため、早めに歯科医院で相談することが大切です。
すきっ歯の治療方法
すきっ歯の治療にはさまざまな方法があり、患者の歯並びの状態や予算、治療期間の希望に応じて適切な選択が必要です。以下では、代表的な治療法を詳しく解説します。
マウスピース矯正(インビザラインなど)
概要
マウスピース矯正は、透明なプラスチック製のマウスピースを使用して歯を徐々に動かし、すきっ歯を改善する方法です。代表的なものにインビザラインがあります。
メリット
- 透明なため目立たない
- 取り外しができ、食事や歯磨きがしやすい
- 痛みが少なく、違和感が少ない
デメリット
- 軽度のすきっ歯には適しているが、重度の場合は他の治療法が必要
- 1日20時間以上装着しないと効果が得られない
- 保険適用外のため費用が高め
費用と期間
- 費用:約60万~100万円
- 期間:6か月~2年
部分矯正(ワイヤー矯正)
概要
歯全体ではなく、すきっ歯がある部分だけを矯正する方法です。ワイヤー矯正を使用して、前歯の隙間を閉じます。
メリット
- 前歯だけの矯正が可能で、治療期間が短い
- 歯を削らずにすきっ歯を改善できる
デメリット
- ワイヤーが目立つ
- 違和感や痛みを伴うことがある
- すきっ歯の状態によっては適用できない
費用と期間
- 費用:約30万~60万円
- 期間:6か月~1年
ラミネートベニア
概要
歯の表面を薄く削り、セラミックの薄い板(ベニア)を貼り付けて、すきっ歯をカバーする方法です。
メリット
- 短期間(2回の通院)で治療が完了
- 歯並びだけでなく、歯の色や形も改善できる
- 矯正治療と比べて痛みが少ない
デメリット
- 健康な歯を削る必要がある
- 削る量は少ないが、不可逆的な治療(元に戻せない)
- 強い衝撃で欠けることがある
費用と期間
- 費用:1本あたり8万~15万円
- 期間:2回の通院
ダイレクトボンディング
概要
歯を削らずに、歯科用レジン(樹脂)を使って隙間を埋める方法です。比較的簡単な治療で、短期間で完了します。
メリット
- 1回の治療で完了することが多い
- 歯を削らずに治療できる
- 費用が比較的安い
デメリット
- 変色しやすい(数年ごとに修正が必要)
- 強度が弱く、欠けることがある
- 大きなすきっ歯には適用できない
費用と期間
- 費用:1本あたり2万~5万円
- 期間:1回の治療で完了
セラミック治療(クラウンやブリッジ)
概要
すきっ歯が大きい場合や、歯の形を大幅に改善したい場合に、セラミッククラウン(被せ物)やブリッジを使用して治療します。
メリット
- 短期間での治療が可能(数回の通院)
- 歯の形や色を理想的に整えることができる
- すきっ歯が大きい場合でも対応可能
デメリット
- 健康な歯を大きく削る必要がある
- 被せ物が合わないと違和感を感じることがある
- 費用が高め
費用と期間
- 費用:1本あたり8万~20万円
- 期間:2~3回の通院
外科手術(上唇小帯切除)
概要
上唇と歯茎をつなぐ「上唇小帯(じょうしんしょうたい)」が大きい場合、前歯の間に隙間ができることがあります。この場合、上唇小帯を切除する手術を行うことで、すきっ歯の改善につながります。
メリット
- すきっ歯の根本原因が解消される
- 矯正治療と併用することで、より効果的に隙間を閉じることが可能
デメリット
- 外科的な処置が必要(局所麻酔を使用)
- 単独では隙間が閉じないため、矯正治療と併用が必要なことが多い
- 術後の違和感や腫れが出ることがある
費用と期間
- 費用:1万~5万円(保険適用の場合あり)
- 期間:処置は30分程度、回復まで数日
保険適用のポイント
すきっ歯の治療は、審美目的と判断されることが多く、その場合は保険適用外となります。しかし、咀嚼機能の改善や発音障害の治療など、機能的な問題を解消する目的であれば、保険適用となる可能性があります。適用条件は各自治体や保険組合によって異なるため、詳しくは担当の歯科医師や保険組合に相談することをおすすめします。
治療法や費用、保険適用の可否は個々のケースによって異なります。最適な治療法を選ぶためにも、歯科医師と十分に相談し、自分に合った方法を検討してください。
まとめ
すきっ歯の治療方法は多岐にわたります。矯正治療を行うか、歯を削る治療を選ぶか、短期間で済ませたいかによって最適な治療法が異なります。
- 軽度のすきっ歯 → ダイレクトボンディングやラミネートベニア
- 中等度のすきっ歯 → 部分矯正やマウスピース矯正
- 重度のすきっ歯 → セラミッククラウンやワイヤー矯正
- 上唇小帯が原因のすきっ歯 → 外科手術+矯正
まずは歯科医院で相談し、自分の歯並びに合った治療法を選ぶことが重要です。
すきっ歯を自力で治せるのか?
すきっ歯が気になるものの、歯科医院での治療には費用や時間がかかるため、「自力で治せないか?」と考える人も多いでしょう。軽度のすきっ歯であれば、口の筋肉を鍛えるトレーニングや矯正アイテムを使うことで改善できる場合があります。しかし、骨格的な問題が原因の場合は歯科医院での治療が必要です。
ここでは、自力矯正の方法とそのリスクについて解説します。
自力矯正の方法(リスクと注意点)
市販の矯正アイテムや口周りのトレーニングを活用することで、軽度のすきっ歯はある程度改善できる可能性があります。ただし、誤った方法を試すと逆効果になることもあるため、注意が必要です。
1. すきっ歯用の矯正アイテム
- 市販の歯列矯正用マウスピース
- すきっ歯を改善する目的で販売されている市販のマウスピース(ナイトガード)を使用する方法。
- 軽度のすきっ歯には多少の効果が期待できるが、自己流での使用はかみ合わせを悪化させるリスクがある。
- すきっ歯矯正バンド
- 前歯に装着するゴムバンドを使い、歯を徐々に寄せる方法。
- 一時的に歯の間が狭くなることはあるが、無理な力がかかりすぎると歯や歯茎を傷めるリスクがある。
2. 舌のトレーニングの効果
すきっ歯の原因の一つに、**舌の使い方の癖(舌突出癖)**があります。舌の正しい位置を意識することで、歯並びへの悪影響を防ぐことができます。
- MFT(口腔筋機能療法)
- 舌の正しい位置を習慣化するためのトレーニング。
- 舌を上顎に当てることで、歯に余計な力がかかるのを防ぐ。
- 口を閉じた状態で舌が上顎についていることが理想的な舌の位置。
3. 口周りの筋肉トレーニング
- 唇を閉じるトレーニング
- すきっ歯の人は、口呼吸の影響で口の周りの筋力が弱いことが多い。
- 「あいうべ体操」などのトレーニングで、口輪筋(こうりんきん)を鍛えると改善する可能性がある。
- ガムトレーニング
- 硬めのガムを噛むことで、かみ合わせを整える効果がある。
- 舌や頬の筋肉を鍛えることで、歯並びが整いやすくなる。
自力矯正の注意点
- 矯正アイテムの使用は、正しく装着しないと逆に歯並びが悪くなることがある。
- 中等度以上のすきっ歯には効果が薄い。
- 舌や口周りのトレーニングは、予防的な効果はあるが、すでにできたすきっ歯を完全に治すことは難しい。
自力治療が適さないケース
すきっ歯の原因が骨格的なものや遺伝的な要因の場合、自力での矯正は効果が期待できません。この場合は、歯科医院での治療が必要です。
1. すきっ歯の原因が骨格的なものの場合
- 顎が大きい、または歯が小さい遺伝的な要因
- 骨格によるすきっ歯は、舌のトレーニングや矯正バンドでは改善できない。
- 矯正治療(ワイヤー矯正やマウスピース矯正)が必要になる。
- 顎の成長のバランスが悪い
- 特に子どもの場合、顎の成長に問題があるとすきっ歯になりやすい。
- 矯正専門医に相談し、適切な治療を受ける必要がある。
2. 自己流治療のリスク
- ゴムや矯正バンドの誤った使用
- 力のかけ方を間違えると、歯並びがさらに悪化することがある。
- 歯の根にダメージが及び、歯がグラつく原因になることも。
- 歯周病のリスク
- 間違った力で歯を動かすと、歯茎や骨にダメージを与え、歯周病を悪化させることがある。
- 特に成人のすきっ歯の多くは歯周病が原因で起こるため、まずは歯科医院で歯茎の状態を確認することが大切。
- かみ合わせが悪くなる可能性
- 歯は単独で動かすと、全体のバランスが崩れることがある。
- かみ合わせが悪くなると、顎関節症(がくかんせつしょう)や頭痛、肩こりの原因になる。
まとめ
軽度のすきっ歯であれば、矯正アイテムやトレーニングで多少の改善が見込めることもありますが、中等度以上のすきっ歯や骨格的な問題がある場合は、歯科医院での治療が必要です。
自力での矯正を試す前に、まずは歯科医院で相談し、自分の歯並びに適した治療法を選ぶことが重要です。
すきっ歯の予防方法
すきっ歯は、遺伝的な要因だけでなく、日常の習慣や成長過程での影響によって引き起こされることがあります。そのため、適切なケアを行うことですきっ歯を予防することが可能です。ここでは、舌の使い方や呼吸方法、癖の改善、定期的な歯科検診など、すきっ歯を防ぐための具体的な方法を紹介します。
舌の正しい使い方
舌の使い方は、歯並びに大きな影響を与えます。特に、舌の位置が正しくないと、すきっ歯や出っ歯の原因になることがあります。
舌の位置を正しくするトレーニング
正しい舌の位置は、舌の先が上あご(スポットと呼ばれる部位)につき、舌全体が上顎に沿っている状態です。これを意識することで、歯並びが安定し、すきっ歯の予防につながります。
MFT(口腔筋機能療法)を活用したトレーニング
- スポットポジションを意識する
- 舌の先を上顎の前歯の付け根(スポット)に軽く押し付ける。
- この状態を数秒キープし、徐々に習慣化する。
- 舌を上顎につけるトレーニング
- 「タ」「ナ」「ラ」行の発音をゆっくり繰り返すことで、舌の動きを整える。
- ガムを舌で押しつぶす運動をする。
- ストローを使ったトレーニング
- ストローで飲み物を吸うときに、舌を上顎に密着させることを意識する。
このトレーニングを継続することで、舌が歯を押す癖(舌突出癖)を改善し、すきっ歯の進行を防ぐことができます。
口呼吸を防ぐ方法
口呼吸は、すきっ歯の原因の一つです。口が開いたままになると、歯並びが乱れ、すきっ歯になりやすくなります。
鼻呼吸を促すトレーニング
- ガムを噛む習慣をつける
- ガムを噛むことで口周りの筋肉が鍛えられ、自然と口を閉じる習慣がつく。
- 鼻呼吸トレーニング(あいうべ体操)
- 「あ・い・う・べ」と口を大きく動かして発声する。
- 1日30回程度行うことで、口輪筋が鍛えられ、鼻呼吸がしやすくなる。
- 寝るときに口テープを使う
- 口に軽くテープを貼ることで、寝ている間の口呼吸を防ぐ。
- 初めは短時間から始め、徐々に慣らしていく。
口呼吸を改善することで、すきっ歯の予防だけでなく、口臭や歯周病のリスクも減らすことができます。
歯並びに影響を与える癖を直す
日常の何気ない癖が、すきっ歯の原因になっていることがあります。特に指しゃぶりや舌の癖、唇を噛む癖は、歯並びに大きな影響を与えます。
1. 指しゃぶりをやめる方法
- 3歳を過ぎても指しゃぶりが続くと、歯が前に押し出され、すきっ歯や出っ歯の原因になる。
- 意識的にやめる対策をとる。
2. 舌癖(舌で歯を押す癖)を直す
- **舌を上顎につけるトレーニング(MFT)**を継続する。
- 舌で歯を押さないようにガムを噛んで意識する。
3. 唇を噛む癖を改善する
- 無意識に唇を噛むと、前歯に負担がかかり、すきっ歯の原因になる。
- 唇を噛んでしまうときは、ガムを噛んで口の中の刺激を分散させる。
小さな癖が積み重なると、すきっ歯だけでなく、歯並び全体に影響を及ぼします。早めに癖を改善することが重要です。
早めの歯科検診でリスクを減らす
すきっ歯を予防するためには、小児期からの定期的な歯科検診が大切です。特に、子どもの歯並びは成長とともに変化するため、早めに専門家に診てもらうことで、すきっ歯のリスクを最小限に抑えることができます。

小児期からの予防的矯正の重要性
- 乳歯の生え変わりをチェック
- 乳歯が抜けるタイミングが早すぎたり、遅すぎたりすると、永久歯の生え方に影響が出る。
- 定期的に歯科医院で診てもらい、適切な時期に矯正治療を検討する。
- 顎の成長をコントロールする矯正
- 小児矯正では、顎の成長をコントロールし、すきっ歯になりにくい骨格を形成することができる。
- プレオルソ(マウスピース型矯正)や拡大床を使用することで、顎の発育をサポートする。
- かみ合わせや口腔習慣のチェック
- かみ合わせが悪いと、すきっ歯が進行しやすくなるため、定期的にチェックすることが重要。
- 舌癖や口呼吸などの悪習慣を早期に発見し、必要に応じてMFT(口腔筋機能療法)を取り入れる。
まとめ
すきっ歯の予防には、舌の使い方、口呼吸の改善、悪い癖の修正、早めの歯科検診が重要です。特に、子どものうちから予防的な矯正治療を行うことで、将来的なすきっ歯のリスクを減らすことができます。
大人でも生活習慣を改善することで、すきっ歯の進行を防ぐことが可能です。日常の習慣を見直し、健康的な歯並びを維持しましょう!
すきっ歯治療の費用と期間
すきっ歯の治療方法はさまざまで、それぞれにかかる費用や治療期間が異なります。治療を選ぶ際には、コスト・時間・仕上がりの美しさを考慮することが重要です。
ここでは、代表的な治療方法の費用相場や治療期間について詳しく解説します。
矯正治療の費用相場
すきっ歯を根本的に治す方法として、歯列矯正(マウスピース矯正・ワイヤー矯正)が挙げられます。矯正治療には部分矯正と全体矯正があり、それぞれの費用と特徴を比較してみましょう。
部分矯正 vs. 全体矯正
治療方法 | 費用相場 | 治療期間 | 特徴 |
---|---|---|---|
部分矯正(前歯のみ) | 30万~60万円 | 6か月~1年 | 軽度のすきっ歯に適用。奥歯の噛み合わせには影響なし。 |
全体矯正 | 80万~150万円 | 1年~3年 | かみ合わせも含めて歯全体を整える。 |
✔ 軽度のすきっ歯なら部分矯正で短期間・低コストで治療可能。
✔ 歯並び全体のバランスを整えたい場合は全体矯正が適している。
マウスピース矯正 vs. ワイヤー矯正
治療方法 | 費用相場 | 治療期間 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
マウスピース矯正(インビザラインなど) | 60万~100万円 | 6か月~2年 | 透明で目立たない、取り外し可能 | 1日20時間以上の装着が必要 |
ワイヤー矯正 | 80万~150万円 | 1年~3年 | どんな症例にも対応可能 | 金属のワイヤーが目立つ、痛みがある |
✔ 目立たない治療を希望する場合はマウスピース矯正がおすすめ。
✔ 重度のすきっ歯や歯のねじれがある場合はワイヤー矯正が適している。
ダイレクトボンディングやラミネートベニアの費用
矯正治療をせずにすきっ歯を短期間で改善する方法として、ダイレクトボンディングやラミネートベニアがあります。
治療方法 | 費用相場 | 治療期間 | 特徴 |
---|---|---|---|
ダイレクトボンディング | 1本 2万~5万円 | 1日 | 歯を削らずに樹脂(レジン)で隙間を埋める |
ラミネートベニア | 1本 8万~15万円 | 2回の通院 | セラミックの薄い板を歯に貼り付ける |
✔ 軽度のすきっ歯には、ダイレクトボンディングが短期間・低コストで対応可能。
✔ 歯の色や形も一緒に整えたい場合は、ラミネートベニアが適している。
保険適用の可否
基本的にすきっ歯の治療は審美目的のため、保険適用外(自由診療)となります。
ただし、以下のケースでは保険適用の可能性があります。
✔ 重度の噛み合わせ異常があり、機能的な問題がある場合 → 一部の矯正治療が保険適用になることも。
✔ 歯周病による歯の移動が原因のすきっ歯 → 保険適用の歯周病治療と併用できる可能性がある。
治療を検討する際は、歯科医院で保険適用の可否を確認することが大切です。
治療期間の目安
すきっ歯の治療方法によって、治療にかかる期間が大きく異なります。
治療方法 | 期間 |
---|---|
矯正治療(部分矯正) | 6か月~1年 |
矯正治療(全体矯正) | 1年~3年 |
マウスピース矯正(インビザラインなど) | 6か月~2年 |
ワイヤー矯正 | 1年~3年 |
ダイレクトボンディング | 1日 |
ラミネートベニア | 2回の通院 |
✔ 時間をかけて根本的に治療したい場合は矯正治療。
✔ 短期間で改善したい場合はダイレクトボンディングやラミネートベニア。
まとめ
すきっ歯の治療費用と期間は、治療方法によって大きく異なります。
- 軽度のすきっ歯 → ダイレクトボンディング(低コスト・短期間)
- 中等度のすきっ歯 → 部分矯正やマウスピース矯正(6か月~1年)
- 重度のすきっ歯 → 全体矯正(1年~3年)
まずは歯科医院で相談し、自分の歯並びに合った治療法を選ぶことが大切です。
すきっ歯の治療体験談
すきっ歯の治療を検討する際に、多くの人が気になるのが**「実際に治療を受けた人の体験談」**です。特に、治療中の痛み、期間、仕上がりの満足度などは、治療方法を選ぶ上で重要なポイントになります。ここでは、矯正治療を受けた人の声や、見た目の変化について詳しく紹介します。
矯正治療を受けた人の声
「どのくらい痛いのか?」
矯正治療では、歯を動かす際に痛みを感じることがあるため、どの程度の痛みがあるのか気になる人も多いでしょう。
ワイヤー矯正の場合
✅ 装置を付けた直後が一番痛い
- 「最初の1週間は痛みがあって、硬いものを噛むのが大変でした。でも、1週間もすれば慣れてきて普通に食べられるようになりました。」(20代女性)
✅ ワイヤーの調整後に痛みを感じることも
- 「月1回のワイヤー調整後に2~3日間、噛むと少し痛かったです。でも、耐えられないほどではなく、普通に生活できました。」(30代男性)
マウスピース矯正(インビザラインなど)の場合
✅ ワイヤー矯正より痛みは少ない
- 「最初の数日間は締め付けられるような違和感がありましたが、すぐに慣れました。」(20代女性)
✅ 新しいマウスピースに変えた直後は痛みがある
- 「2週間ごとに新しいマウスピースに交換するたびに、軽い痛みを感じましたが、食事のとき以外は気になりませんでした。」(30代男性)
「治療中に困ったこと」
✅ 食事の制限(ワイヤー矯正)
- 「ワイヤー矯正中は硬いものや粘着質のものが食べにくく、特に最初の頃は苦労しました。」(40代女性)
✅ マウスピース矯正の装着時間
- 「マウスピースは1日20時間以上装着しないと効果が出ないので、食事の時間が短くなりがちでした。」(20代男性)
✅ 歯磨きの手間が増える
- 「矯正中は食べカスが装置に挟まりやすく、毎回しっかり歯磨きしないと虫歯のリスクが高くなるのが大変でした。」(30代女性)
✅ 話しにくさ(特に矯正開始直後)
- 「ワイヤー矯正を始めたばかりの頃は、口の中に異物がある感じで話しにくかったです。でも、1か月くらいで慣れました。」(40代男性)
→ すきっ歯の矯正は時間がかかるものの、慣れれば日常生活に支障は少なくなっていくようです。
見た目の変化(ビフォーアフター)
すきっ歯治療の効果がどの程度あるのか、実際の治療例を見てみましょう。
✅ 部分矯正(ワイヤー矯正)を受けたケース
【治療前】
🔹 上の前歯2本の間に約3mmのすき間がある
🔹 笑うとすきっ歯が目立つのがコンプレックス
【治療後】
🔹 部分矯正で1年かけてすき間が完全に閉じた
🔹 歯のバランスが整い、笑顔に自信が持てるようになった
✅ マウスピース矯正(インビザライン)を受けたケース
【治療前】
🔹 2本の前歯の間にすき間があり、歯が少し前に傾いている
🔹 矯正装置が目立つのが嫌で、目立たない方法を希望
【治療後】(治療期間:約1年)
🔹 透明なマウスピースで徐々に歯を移動し、すき間が完全に閉じた
🔹 口元の印象が自然で、違和感なく仕上がった
✅ ダイレクトボンディングを受けたケース
【治療前】
🔹 軽度のすきっ歯で、前歯2本の間に約1mmのすき間がある
🔹 矯正をせずに短期間で治したい
【治療後】(治療期間:1日)
🔹 ダイレクトボンディングで樹脂(レジン)を充填し、すき間がなくなった
🔹 費用が抑えられ、1日で治療が完了
✅ ラミネートベニアを受けたケース
【治療前】
🔹 歯の形が小さく、すき間ができやすい
🔹 矯正する時間がないため、短期間で治したい
【治療後】(治療期間:2回の通院)
🔹 ラミネートベニアで前歯のすき間をカバーし、歯の形を整えた
🔹 白く美しい歯になり、見た目の満足度が高い
まとめ
✅ 矯正治療の痛みは最初の数日間がピークで、徐々に慣れていく。
✅ 治療中に困ることもあるが、時間とともに解消されることが多い。
✅ ビフォーアフターを見ると、矯正や審美治療で見た目の変化が大きい。
すきっ歯の治療は、見た目の改善だけでなく、噛み合わせや発音の向上にもつながるため、気になる場合は早めの相談がおすすめです!
まとめ|すきっ歯治療は早めがカギ!
すきっ歯は、見た目のコンプレックスだけでなく、発音、虫歯・歯周病のリスク、かみ合わせの悪化など、さまざまな影響を及ぼす可能性があります。そのため、早めに対処することが重要です。
すきっ歯の原因とリスクを理解し、適切な治療を選ぼう
すきっ歯の原因は、遺伝や歯の大きさ、舌の癖、口呼吸、加齢など多岐にわたります。
また、放置すると以下のようなリスクが発生する可能性があります。
✔ 見た目のコンプレックス(笑顔や第一印象に影響)
✔ 発音障害(「サ行」「タ行」などの発音がしづらくなる)
✔ 虫歯・歯周病リスクの増加(食べカスが詰まりやすく、清掃が難しくなる)
✔ かみ合わせの悪化(奥歯や顎関節に負担がかかる)
これらのリスクを避けるためには、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。
すきっ歯は放置すると悪化する可能性があるため、早めの相談が重要
「すきっ歯はそのままでも大丈夫」と考える人もいますが、放置すると隙間が広がり、さらに目立つようになる可能性があります。特に、加齢や歯周病の進行により、歯が動きやすくなり、すきっ歯が悪化するケースもあります。
✅ 軽度のすきっ歯なら、ダイレクトボンディングやラミネートベニアで短期間・低コストで治療可能。
✅ 歯並び全体の改善が必要なら、**矯正治療(部分矯正・マウスピース矯正)**が有効。
✅ すきっ歯が大きい場合は、セラミック治療や外科的処置が適応になることも。
すきっ歯は、早めに対応すればするほど、治療の選択肢が広がります。
自分に合った治療法を見つけるために、歯科医院での診察を推奨
すきっ歯の治療は、個々の歯並びや噛み合わせの状態によって異なります。
そのため、自己判断で矯正アイテムを試したり、放置したりせず、専門の歯科医師に相談することが最も確実です。
✔ 歯科医院での診察を受けるメリット
- 自分の歯並びの状態を正確に診断してもらえる
- 最適な治療方法を提案してもらえる
- 矯正治療の費用や期間について具体的な説明を受けられる
すきっ歯が気になる場合は、まずは歯科医院で相談し、自分に合った治療方法を見つけましょう!
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筆者・院長

深沢 一
Hajime FULASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。