虫歯C2とは

  • 虫歯C2は象牙質まで進行した虫歯ですが、無症状で痛みなどの自覚症状がないので放置しやすく虫歯C3までの進行速度が速いのが特徴です。
  • CO~C1の虫歯の様に自然治癒しません。
  • 冷たいものや熱いものが凍み始めたら虫歯C3歯髄炎の一歩手前です。
  • C2の虫歯は削ると痛いので麻酔が必要です。

虫歯C2になっていることは分かっているが、歯医者で歯を削るのが怖い!と削る時の痛みに不安を抱えている方が多いと思います。でも、そのまま放置して虫歯C3の歯髄炎を起こしてしまったらもっと大変です。

江戸川区篠崎駅前の歯医者・ふかさわ歯科クリニック篠崎では、出来るだけ歯の神経を抜かない治療を心掛けています。また、虫歯治療では可能な限り削らない・極力痛くない無痛治療にこだわっています。虫歯C2が出来てお悩みの方はぜひ、当院に遠慮なくご相談ください。

虫歯C2の特徴と見た目:茶色から黒色への変色をチェック【画像】

【画像】色による見分け方

虫歯C2は茶色~黒色に変色します。穴が空くと確実に虫歯C2です。

虫歯C2の見た目

犬歯の虫歯C2の見た目


上顎犬歯の歯茎部にできたC2の虫歯です。茶色に変色しています。

少し実質欠損を伴っています。

小臼歯の虫歯C2の見た目

小臼歯の虫歯C2の見た目


下顎第二小臼歯にできたC2の虫歯です。歯の間が初発部位で、歯の中で虫歯が大きく広がっていると思われます。

外から見ると歯の中が黒く透けて見えています。この虫歯を削ると大きく穴が空くはずです。

犬歯の虫歯C2の見た目

犬歯の虫歯C2の見た目


上顎の犬歯にできたC2の虫歯です。第一小臼歯の間が初発部位です。 虫歯の進行はかなり遅いように思われますが、 あと少しで神経まで到達しそうです。

前歯の虫歯C2の見た目

前歯の虫歯C2の見た目


上顎中切歯と犬歯にできたC2の虫歯です。真っ黒に変色しているので虫歯であることは明確です。

広範囲に実質欠損を伴っています。虫歯を削ると大きな穴が空くはずです。

虫歯C2の進行速度と特徴:無症状で進む危険性

虫歯の進行

虫歯の進行

虫歯の進行の様子をイメージ化したものです。大臼歯の溝が黒くなり初期虫歯(CO)が発生します。溝の部分に沿って虫歯は深く入りエナメル質を突き抜けて象牙質に達します。

象牙質の虫歯C2は自覚症状が無いので放置しがちです。さらに虫歯が進行すると歯髄に達します。この時点で始めて冷たいものや熱いものなどを食べた時に凍み始めます。

そして、口腔内の悪玉菌は、歯髄の中に入り歯髄炎を発症させます。そして悪玉菌は根管を通して深くまで入り歯根の先端に炎症で出来た膿の袋を作ります。

虫歯C2は無症状

虫歯C2の特徴
虫歯C2の模式図

虫歯C2の特徴

虫歯C2は、エナメル質を突き破って象牙質まで進んだ状態の虫歯をいいます。

イラストは虫歯菌が大臼歯の溝に沿って侵入し、象牙質に入り急速に虫歯の範囲を横方向に大きく広げた状態を示しています。

口の外から見た時、大臼歯の溝は黒く変色し、小さな穴があるだけの初期虫歯に見えても、実際、虫歯を削ってみると象牙質の中で横に大きくなっている場合が多いのがC2の特徴です。

歯が小さく欠けたら要注意

虫歯C2は痛み無く無症状で進行するので、象牙質の中で大きくなっている場合があります。

エナメル質は虫歯になりにくいので遊離エナメルが残ります。最初、虫歯が小さく欠けるのは遊離エナメルが欠けているのです。

しかし、本当は内部で虫歯が大きくなっている可能性があります。

虫歯C2が歯髄近くに達すると症状が出る

象牙質の中には知覚神経が入り込んでいますが、C2の虫歯では痛みなどの自覚症状は起こりません。

ただし、虫歯が象牙質の多くを侵食し歯髄の直前まで進行すると冷たいものに凍み始めます。

この時点で治療を行えば、ほとんどの場合、詰め物で済みますが、このタイミングを逃すと神経を取る治療(抜髄)が必要となります。

ただし、知覚過敏で冷たいものに染みている場合があるので虫歯との鑑別が必要です。

象牙質まで虫歯が達すると食物が虫歯の中に残りやすく、プラークがその中で増殖します。また、象牙質はエナメル質に比べ柔らかく虫歯の進行が速いのが特徴です。

虫歯C2の治療選択肢:コンポジットレジンとメタルインレーの比較

コンポジットレジン(光重合レジン)充填

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麻酔をかける

虫歯C2では象牙質に知覚神経が入っているのでタービンなどの切削器具を使い虫歯を削ると痛みが起こります。そのため、歯科麻酔が必要です。

治療部位により浸潤麻酔、伝達麻酔などが選択されます。歯科麻酔をできるだけ痛みを与えないようにするため、事前に麻酔部位に表面麻酔を塗ったり針の無い麻酔器を使用して浸潤麻酔が痛くないようにしておく方法などが取られます。

電動麻酔器
電動麻酔器

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虫歯C2を削る

写真は上顎2番の歯の間の虫歯C2を途中まで削った所です。完全に虫歯を削り取ったらコンポジットレジン(光重合レジン)で充填します。

象牙質の虫歯[C2]を削る
象牙質の虫歯[C2]を削る

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コンポジットレジン(光重合レジン)充填

コンポジットレジンは頭文字をとってCR(シーアール)と呼ばれています。

コンポジットレジンは粘性があり歯の形に成形出来ます。最終的に光で固めるので光重合レジンとも呼ばれます。

コンポジットレジンは色調が数種類用意されているので、修復する歯の色に最も近いものを選び使用します。

健康保険と自費の材質では物性や審美性違いがあります。

近年では材質が強化され大臼歯の咬合面(力が加わる場所)での使用も出来るようになっています。

コンポジットレジン(光重合レジン)充填
コンポジットレジン(光重合レジン)充填

コンポジットレジン充填の治療回数と期間

虫歯C2は1日の治療で終了

イラストは小臼歯と大臼歯の隣接面に出来たC1~C2です。虫歯を削ってコンポジットレジン(CR)を充填します。

イラストのように二本の虫歯であっても1日の治療で終了します。

複数本の虫歯がある場合には2日以上に分けて治療を行うこともあります。

メタルインレー

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麻酔をかける

虫歯C2では象牙質に知覚神経が入っているのでタービンなどの切削器具を使い虫歯を削ると痛みが起こります。そのため、歯科麻酔が必要です。

治療部位により浸潤麻酔、伝達麻酔などが選択されます。歯科麻酔をできるだけ痛みを与えないようにするため、事前に麻酔部位に表面麻酔を塗ったり針の無い麻酔器を使用して浸潤麻酔が痛くないようにしておく方法などが取られます。

電動麻酔器
電動麻酔器

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虫歯C2を削る

タービンやエンジンを使い、C2の虫歯部分を除去します。印象(型どり)を取って技工士にメタルインレーの制作を依頼します。

口腔内でメタルインレーの高さを調整し、接着性セメントでセットします。

虫歯C2を削る
象牙質の虫歯[C2]を削る

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メタルインレー充填

健康保険で行う奥歯の虫歯 C2はメタルインレー(部分的な銀歯)で修復するのが一般的です。メタルインレーの材質は、金パラを使います。金属で行う修復なので強度が取れるのが長所です。

一方で、金属色が見えるといった審美的問題があり、コンポジットレジン充填で処置することもあります。ただし、コンポジットレジン充填が出来るのは虫歯の範囲が狭いこと、歯と歯の間に虫歯がかかっていないことなどが条件となります。

歯と歯の間にかかった虫歯の場合、自費治療となりますが天然歯と同じ色のセラミックインレーで修復することも可能です。

メタルインレー充填
コンポジットレジン(光重合レジン)充填

メタルインレーの治療回数と期間

メタルインレー
メタルインレー

虫歯C2は計2回の治療で終了

写真は小臼歯と大臼歯の隣接面に出来たC2をメタルインレーで修復した症例です。

メタルインレーの治療回数は虫歯を削って型を取るのに1回、約1週間後にメタルインレーのセットで1回の計2回です。

コンポジットレジン充填、メタルインレーの費用

保険適用治療

※ 保険点数の変更が頻繁に行われるため、一部負担金はおおよその金額を示したものです。

下記費用は3割負担の場合です。下記の金額以外にも初診料、再診料、レントゲン撮影料、各種指導料などが適宜加算されます。

項目価格(税抜き)
コンポジットレジン充填複雑 : 930円、 単純:720円
※ 複雑とは歯と歯の間にある虫歯の充填が該当します。
メタルインレー修復小臼歯
複雑 : 2,400円、 単純:1,700円

大臼歯
複雑 : 2,600円、 単純:1,900円
※ 複雑とは歯と歯の間にある虫歯の修復が該当します。

ふかさわ歯科クリニック篠崎では、天然歯の保存にこだわります。まずは虫歯を自然治癒させることを目標とし、極力抜かない・削らない・痛みの少ない低侵襲な虫歯治療が基本です。

患者様一人ひとりの虫歯の進行程度をしっかり診査・診断し、症状にあった適切な治療法をご提案いたします。江戸川区篠崎で虫歯C2の極力削らない治療をご希望の方はぜひ、お気軽に当院までご相談下さい。

【動画】ステイン着色汚れをクリーニングするエアフロー

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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