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歯を失ったときの治療法として、**見た目も噛み心地も天然歯に近い「インプラント治療」**が注目されています。
しかし実際に治療を受けるとなると、「どんな流れで進むの?」「手術は痛い?」「通院は何回必要?」といった不安や疑問を抱く方が少なくありません。

この記事では、初診から手術、人工歯の装着、術後のケアまで、インプラント治療の全体像をわかりやすく解説します。
1回法と2回法の違いや治療期間の目安、費用、よくある質問までカバーしているので、これから治療を検討している方はぜひ最後までご覧ください。

歯を失ってしまったとき、「もう元のように噛めないのでは…」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。そんな方に選ばれているのがインプラント治療です。この記事では、治療の仕組みから対象となる患者様、他の治療との違いまで、インプラントの基本をわかりやすく解説します。

術前レントゲン写真
術前レントゲン写真

歯がなくなり歯槽骨だけになっています。レントゲンでは歯槽骨の厚みまでは診断できません。

インプラントの術後レントゲン写真
インプラント術後レントゲン写真

インプラントが骨と結合したので人工歯を装着した時のレントゲン写真です。インプラントの両隣の歯はセラミッククラウンでやり替えています。

🔰 インプラント治療とは?

インプラントの基本構造(人工歯根・アバットメント・上部構造)

インプラント治療とは、歯を失った部分にチタン製の人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に**土台(アバットメント)人工の歯(上部構造)**を取り付ける治療法です。

インプラントの基本構造
インプラントの基本構造
  • 人工歯根(インプラント体): 顎の骨に埋め込まれ、天然の歯根の代わりとなるパーツ
  • アバットメント: インプラント体と人工歯をつなぐ連結部
  • 上部構造: セラミックやジルコニアで作られた人工の歯冠(かぶせ物)

この3つのパーツから構成され、見た目も機能も天然歯に近い仕上がりになります。

他の治療法(入れ歯・ブリッジ)との違い

比較項目インプラントブリッジ入れ歯
隣の歯への影響削らない削る必要あり影響なし
固定性固定される固定される取り外し式
噛む力天然歯に近いやや低下さらに低下
見た目自然で美しい自然外れやすい印象あり

インプラントは他の歯を削らずに済むこと、噛む力が強く安定していることが大きな特徴です。

天然歯との違いと噛み心地の特徴

天然歯は「歯根膜」というクッション機能を持った組織に支えられているのに対し、インプラントは直接骨と結合します。そのため、感覚の繊細さでは天然歯に及ばないものの、咀嚼(そしゃく)機能には大きな支障はなく、違和感なく日常生活を送れることがほとんどです。

インプラントと天然歯との違い
インプラントと天然歯との違い

👥 インプラントが向いている人・向いていない人

適応条件と禁忌例(全身疾患・喫煙など)

インプラント治療は、多くの方に適応できる治療法ですが、以下のような条件を満たすことが望ましいとされています:

✅ 向いている方

  • 1本以上歯を失っている方
  • 健康な歯を削りたくない方
  • 入れ歯に違和感がある方
  • 骨の量が十分にある方
  • 全身状態が安定している方

⚠️ 注意が必要なケース

  • 糖尿病や高血圧がコントロールされていない方
  • 骨粗しょう症で薬を服用中の方
  • 喫煙習慣がある方(治癒が遅れる傾向)

これらの場合でも、主治医と連携を取ったうえで治療が可能なケースもあるため、まずは歯科医師に相談しましょう。

骨が少ない場合の対処(GBRやサイナスリフト)

顎の骨が痩せている場合は、**骨造成(こつぞうせい)**という処置で対応します。代表的な方法には以下があります:

  • GBR(骨誘導再生法): 人工膜でスペースを確保し、骨の再生を促す方法
  • サイナスリフト: 上顎の奥歯部分で骨が足りない場合に、上顎洞を押し上げて骨を補う処置

骨造成を行うことで、インプラントの土台がしっかり整い、長期的な安定性を得ることができます。

インプラント治療は、事前の診査・診断と治療計画が成功のカギを握っています。治療に入る前の段階で、いかに正確に状態を把握し、適切なプランを立てるかが、長く快適に使えるインプラント治療につながります。

🗣 初診相談の流れ

口腔内検査とCT撮影

初回のカウンセリングでは、まずお口全体の状態を総合的にチェックします。

  • 歯の欠損状態、歯周病の有無
  • 噛み合わせや残っている歯の位置
  • 顎の骨の高さや幅の確認

**CT(3次元レントゲン)**を使うことで、神経や血管の位置、骨の密度などが詳細にわかり、安全な埋入位置の設計が可能になります。

治療の希望・予算・通院スケジュールの確認

カウンセリングでは、患者様の「理想」と「現実」のすり合わせも大切なステップです。たとえば:

  • どんな見た目に仕上げたいか?
  • 治療にかけられる予算はどれくらいか?
  • 仕事などで通院に制限があるか?

こうした希望をしっかりヒアリングしたうえで、最適な治療法を提案します。

🧪 治療計画の立案

骨の厚み・位置を確認するCT診断

インプラントは骨に支えられて初めて安定する治療法です。そのため、CTデータをもとに以下の項目を正確に分析します:

  • 骨の高さ・幅・密度(骨の質)
  • 神経・血管の走行位置
  • 骨造成の必要性があるかどうか

これにより、埋入の可否や必要な処置が明確になります。

骨造成の必要性の判断

骨の量が不十分な場合には、GBR(骨再生誘導法)やサイナスリフトといった骨造成手術を追加する必要があります。これらの有無で、治療期間や費用が変わってくるため、事前にしっかりと説明・同意を得たうえで進めていきます。

1回法/2回法の選定基準

インプラント手術には、以下の2つの方法があります:

手術法特徴向いているケース
1回法インプラントと土台を同時に装着する骨がしっかりあり、感染リスクが低い場合
2回法インプラント埋入後に一度歯茎を閉じ、後日アバットメントを装着骨造成を行ったケースや前歯部の審美性重視の場合

治療法の選択は、骨の状態・感染リスク・見た目の重要度をふまえて、担当医が判断します。患者様にもわかりやすく説明し、納得いただいた上で決定します。

インプラント治療は、一日で完結するものではなく、いくつかの重要なステップを段階的に進めていきます。ここでは、治療の開始から完了までの流れをわかりやすく解説します。

🧱 STEP1:サージカルガイド作成と術前準備

術前
術前

骨の確認・治療部位の消毒

CT検査の結果に基づき、サージカルガイドと呼ばれる補助装置を作成します。これはインプラントを安全かつ正確な位置に埋め込むための設計図のような役割を果たします。

手術前には、お口の中をしっかりと消毒し、無菌状態での施術環境を整えます。

抜歯が必要なケースの対応(即時埋入 or 待機埋入)

もし、インプラントを入れる場所に保存不可能な歯が残っている場合は、先に抜歯を行います。抜歯後の対応には2つのパターンがあります:

  • 即時埋入: 抜歯したその日にインプラントを埋入(骨の状態が良好な場合)
  • 待機埋入: 抜歯後、数ヶ月間骨の治癒を待ってから埋入(骨が不安定な場合)

どちらが適しているかは診断結果によって決まります。

🔩 STEP2:インプラント埋入手術(1次オペ)

歯茎切開〜ドリリング〜フィクスチャー埋入

局所麻酔を行った後、歯茎を切開し、CT画像に基づいて顎の骨にドリルで穴を開け、インプラント体(フィクスチャー)を埋め込みます。所要時間は1本あたり30分〜1時間程度です。

インプラント埋入手術(1次オペ)インプラント埋入手術(1次オペ)
インプラント埋入手術(1次オペ)

人工骨やCGFを使った骨補填処置

骨の量が不足している場合には、**人工骨やCGF(自己血液から作成する再生因子)**を併用して、埋入部の安定性を高めます。この処置により、骨とインプラントの結合成功率が向上します。

人工骨やCGFを使った骨補填処置
人工骨やCGFを使った骨補填処置

🔧 STEP3:治癒期間と仮歯の装着

骨との結合(オッセオインテグレーション)を待つ期間

手術後は、インプラントが骨としっかり結合するまでの治癒期間を設けます。期間の目安は:

  • 下顎:2〜3か月
  • 上顎:4〜6か月

この間に過度な力を加えると結合不良を起こすリスクがあるため、慎重な管理が必要です。

仮歯で審美性と咀嚼機能を一時確保

前歯や見た目が気になる部位では、仮歯を装着して見た目と噛む機能を一時的に確保することも可能です。これにより、治療中も自然な生活を送りやすくなります。

🧷 STEP4:アバットメント装着(2次オペ)

歯茎切開・インプラント露出・支台装着

インプラントと骨の結合が確認できたら、再度歯茎を切開し、埋まっているインプラント体を露出させます。その上に**アバットメント(支台)**を取り付け、人工歯を装着するための準備を行います。

歯茎切開・インプラント露出・支台装着
歯茎切開・インプラント露出・支台装着

歯型採取(印象採得)と咬合確認

アバットメント装着後、歯型を精密に採取します。さらに、上下の噛み合わせ(咬合)も確認し、最終的な人工歯の製作に反映させます。

💎 STEP5:最終補綴物(人工歯)装着

素材別の選択肢(ジルコニア/メタルボンド/ハイブリッド)

完成した人工歯をアバットメントに装着し、インプラント治療が完了します。使用する素材には以下のような種類があります:

最終補綴物(人工歯)装着
最終補綴物(人工歯)装着
  • ジルコニアクラウン: 高い審美性と耐久性。前歯部に最適
  • メタルボンド: 金属とセラミックの複合。コストパフォーマンスが高い
  • ハイブリッドセラミック: 自然な色合いで、やや柔らかめな素材。咬合力が強い方にも対応

セメント固定 or スクリュー固定

人工歯の装着方法も2種類あります:

  • セメント固定: 見た目が自然で、外れにくい
  • スクリュー固定: 将来的な修理・再調整がしやすい

どちらが適しているかは、部位や設計、将来のメンテナンス性を考慮して選びます。

インプラント治療は、しっかり噛める状態に戻すまでにある程度の時間がかかる治療です。計画から完成までの期間は個人差がありますが、おおよその目安を知っておくことで、不安を軽減し、スケジュールの調整もしやすくなります。

⏳ 治療にかかる期間(目安:3〜12か月)

インプラント治療に必要な期間は、以下の要素によって異なります:

条件治療期間の目安
骨が十分にある・1回法約3〜6か月
骨造成あり・2回法約6〜12か月

骨造成の有無が大きなポイント

  • 骨が足りない場合: 骨造成(GBRやサイナスリフト)を行う必要があり、その治癒期間として3〜6か月の追加がかかります。
  • 骨が十分な場合: 即時埋入や短縮プロトコルを用い、早期に人工歯を装着できることもあります。

1回法と2回法の違いによる差

  • 1回法: 手術が1回で済み、治癒期間も短縮できるため、早ければ3か月ほどで完了
  • 2回法: 一度目の手術後に歯茎を閉じて骨結合を待つため、治療期間は長くなりますが、成功率と安定性が高いのが特長です

🏥 通院スケジュールと1回の内容

インプラント治療は段階的に進むため、複数回の来院が必要です。以下は一般的な通院スケジュールの一例です。

通院回数の目安:おおよそ7〜10回

回数内容
①回目カウンセリング・CT撮影・治療計画説明
②〜③回目前処置(歯周病治療・抜歯・仮歯調整など)
④回目インプラント埋入手術(1次オペ)
⑤回目術後の経過観察・消毒
⑥回目仮歯の装着(必要な場合)・治癒経過の確認
⑦回目2次オペ(アバットメント装着)・型取り
⑧回目人工歯の試適(調整)
⑨回目最終補綴物(人工歯)の装着
⑩回目以降メンテナンス・定期検診(3〜6か月ごと)

※骨造成を行う場合は、前処置として数回の通院が加わります。

インプラント手術には大きく分けて**「1回法」「2回法」**の2種類があります。どちらが適しているかは、骨の状態・希望の治療期間・審美性の要求度などに応じて判断されます。ここではそれぞれの特徴や適応例、メリット・デメリットについて詳しく解説します。

▶️ 1回法の特徴・適応症例

✅ 特徴

1回法は、インプラント体の埋入と支台部(アバットメント)の装着を1度の手術で行う方法です。歯茎を閉じず、アバットメントが露出した状態で治癒を待ちます。

🦷 適応しやすいケース

  • 骨の厚み・密度が十分にある
  • 感染リスクが低い
  • 審美性があまり重視されない部位(奥歯など)

🌟 メリット

  • 手術が1回で済むため、身体への負担が少ない
  • 治療期間が短縮され、早く噛めるようになる
  • 仮歯の装着もスムーズに行いやすい

⚠️ デメリット

  • アバットメントが歯茎から露出するため、感染リスクがある
  • 前歯などの見た目を重視する部位には不向き
  • 骨の状態によっては固定力が不十分になることもある

▶️ 2回法の特徴・適応症例

✅ 特徴

2回法は、まずインプラント体のみを埋入し、完全に歯茎の下に埋めて治癒期間を設ける方法です。数ヶ月後、骨との結合が確認できた時点で2回目の手術を行い、アバットメントを装着します。

🦷 適応しやすいケース

  • 骨造成を併用した症例
  • 感染予防を重視したいケース
  • 審美性の高い部位(前歯など)

⏳2回法の流れ

手順

一次手術 歯茎を切開しドリルで骨に穴を掘る

歯茎に浸潤麻酔をかけ、切開して骨を露出させます。細いドリルで細い穴を開け、順次太いドリルに変えて所定の太さの穴を掘ります。

一次手術
一次手術

手順

インプラントを埋入し歯茎を縫合

インプラント体(フィクスチャー)を骨の中に埋入し、ヒーリングキャップを装着して歯肉の中に埋没させた状態で切開剥離した歯茎を縫合します。

インプラント本体が骨と結合をするまでの期間(2ヶ月~6ヶ月)、この状態で待ちます。

インプラントを埋入し歯茎を縫合
インプラントを埋入し歯茎を縫合

手順

二次手術 歯茎を切開しインプラントを露出

浸潤麻酔をかけて歯茎を切開し、インプラント体を露出させ、ヒーリングキャップを取り外します。

そして、インプラントに土台となるアバットメントを装着します。

二次手術
二次手術

手順

歯型取り

被せ物を作るための歯型取りをし、咬合採得(上下の咬み合わせの決定)を行います。

歯型取り
歯型取り

手順

人工歯を装着

メタルボンド、ジルコニアクラウン、金属冠などの人工歯(被せ物)を装着します。

人工歯を装着
人工歯を装着

🌟 メリット

  • インプラント体が歯茎に覆われるため、感染リスクが低い
  • 骨との結合(オッセオインテグレーション)がより確実
  • アバットメントの高さなどを細かく調整できるため、見た目にこだわる治療が可能

⚠️ デメリット

  • 手術が2回必要なため、通院・費用・身体的負担が増える
  • 治療期間が長くなる(6か月以上かかることも)

🔍 医院での選び方と相談ポイント

どちらの術式にも利点・欠点がありますが、最終的な判断は歯科医師による精密な診断と患者様の希望とのバランスで決まります。

  • 「できるだけ早く治療を終えたい」
  • 「見た目もできる限り自然にしたい」
  • 「再治療のリスクを減らしたい」

こうしたご希望がある方は、カウンセリング時にしっかり伝えましょう。

インプラント手術後は、正しい過ごし方やケアを行うことが治療成功のカギです。痛みや腫れを和らげ、感染リスクを抑えながら、インプラントと骨がしっかり結合するようサポートしましょう。

😣 術後の痛み・腫れ・出血の対応

🔹 鎮痛剤の使い方

手術後は多少の痛みを伴うことがありますが、通常は処方された鎮痛剤を服用すればコントロール可能です。
指示された時間と用量を守って、我慢せず早めに服用するのがポイントです。

❄️ 冷却のタイミング

術後6〜12時間は、氷や冷却パックで頬の外側から15〜20分おきに冷やすと腫れや痛みの軽減に効果的です。
※冷やしすぎには注意し、タオルで包んで使用しましょう。

🩸 出血への対応

ガーゼを強く噛んで止血します。少量の出血は自然な反応ですが、出血が止まらない場合や激しい痛みがある場合は早めに歯科医院へご連絡ください

🍽 術後の食事ガイド

❌ 避けるべき食品

  • 硬いもの: フランスパン、ナッツ、せんべいなど
  • 粘着性のあるもの: ガム、キャラメル
  • 熱い・辛いもの: 激辛料理、熱すぎるスープ
  • アルコール・炭酸飲料

これらは患部への刺激や血流増加による腫れの悪化、インプラントの動揺を引き起こす可能性があります。

✅ 推奨される食事

  • 手術当日: スープ、ヨーグルト、常温のおかゆ
  • 翌日以降: 柔らかいごはん、煮物、うどん、豆腐など
    治癒が進むまでは、左右どちらか健側で噛む工夫をしましょう。

🚭 禁煙・禁酒の必要性

🚬 喫煙のリスク

タバコに含まれるニコチンは血流を悪化させ、傷の治りを遅らせるだけでなく、インプラントの結合を阻害します。
術後2週間は最低でも禁煙を推奨、できれば治療期間中〜数ヶ月は控えるのが望ましいです。

🍷 アルコールの影響

アルコールは血管を拡張させて出血や腫れを悪化させる恐れがあり、術後3日間は控えるようにしてください。

インプラント治療は、自費診療となることが多く、「高いのでは?」という不安を持たれる方が多い治療法です。ここでは、一般的な費用の内訳や、保険の適用可否について詳しく解説します。

💸 治療費の内訳と相場感

インプラント治療では、1本あたり約30万〜50万円が一般的な費用相場です。治療の難易度や使用する素材、医院の設備によっても変動があります。

▶️ 内訳の例(1本あたりの平均)

項目内容費用目安
検査・診断料CT撮影・口腔内検査・カウンセリング約5,000〜30,000円
手術費用インプラント体の埋入手術約150,000〜250,000円
アバットメント連結部分のパーツ代約20,000〜50,000円
上部構造(人工歯)ジルコニアやセラミックなど約100,000〜200,000円
骨造成など追加処置必要に応じて発生約50,000〜200,000円

トータル費用は30万円前後〜が目安となりますが、医院によってはセット価格や分割支払いに対応しているケースもあります。

🚫 保険適用外の理由と例外ケース

❌ なぜ保険が使えないのか?

日本の健康保険制度では、「病気やケガの治療」が原則として適用対象となっており、審美性や機能回復を目的とした自由診療は保険の範囲外となります。

インプラントは次の理由により保険適用外とされています:

  • 治療方法が患者ごとにオーダーメイドで標準化が難しい
  • 使用する素材(チタン・ジルコニアなど)が高価
  • 機能回復とともに見た目の美しさも重視される治療だから

✅ 例外的に保険が使えるケース

一部、医療的な必要性が高い場合に限り、保険適用になることがあります。

  • **先天性疾患(唇顎口蓋裂など)**に起因する歯の欠損
  • **外傷(交通事故やスポーツによる歯の喪失)**での補綴が必要な場合
  • がんや手術後の顎骨再建によるインプラント治療

これらのケースでは、公的医療機関や大学病院と連携のうえ、申請・審査を経て保険対応となる可能性があります。ただし、審査は厳しく、一般的な虫歯や加齢による歯の喪失には適用されません。

📝 費用に不安がある方へ

  • 医療費控除の対象になる場合もあるため、確定申告での還付が可能です(詳細は税理士または医院にご相談ください)。
  • 分割払いやデンタルローンに対応している医院もあります。
  • 費用に関しては、初回相談時に必ず明細を確認し、納得のうえで治療を進めましょう。

インプラント治療は、誰が・どこで・どのように行うかによって、治療結果や満足度に大きく差が出る治療法です。費用だけで判断せず、「設備・技術・説明の丁寧さ」など、総合的な視点で医院を選ぶことが大切です。

🏥 医院の設備と技術力

✅ ガイドサージェリーで安全な埋入

CTデータをもとに作成した「サージカルガイド」を使うことで、インプラントの埋入位置や角度を高精度にコントロールできます。これにより、術後の腫れや痛み、神経損傷のリスクも最小限に抑えられます。

✅ 徹底した滅菌管理

手術時の感染リスクを防ぐため、世界基準の滅菌体制を整えているかも重要なポイントです。滅菌パックや使い捨て器具の使用、清潔な個室オペ室の有無をチェックしましょう。

👨‍⚕️ 担当医の資格・経験

🏅 専門医・指導医の有無

インプラント治療は技術的に高度な分野です。「日本口腔インプラント学会専門医」や「指導医」などの資格を持つ歯科医師が在籍しているかは、安心して治療を任せられる大きな判断基準になります。

📈 治療実績の公開

過去の症例数や成功率、難症例(骨が少ない・全顎治療など)への対応実績があるかも確認しましょう。医院の公式サイトで症例写真を掲載しているところも参考になります。

💬 患者対応と説明の丁寧さ

👂 丁寧なカウンセリングで不安を解消

治療前にわかりやすくリスクや選択肢を説明してくれるかどうかは非常に重要です。「難しい言葉ばかりでわからない」「質問しにくい雰囲気」の医院は要注意です。

📞 術後のフォロー体制

手術後にトラブルが起きたとき、すぐに相談できる体制が整っているかも大切です。定期メンテナンスの頻度や、アフターケアの説明があるか確認しましょう。

術後のメンテナンス
術後のメンテナンス

📝 チェックポイントまとめ

✅ 最新の設備が整っているか
✅ 担当医の経歴・資格が信頼できるか
✅ 説明が丁寧で、納得して治療を進められるか
✅ 術後のフォローや定期検診体制があるか

インプラント治療を検討中の方から寄せられる質問の中で、特に多いものをピックアップしてお答えします。不安や疑問を解消して、安心して治療に臨みましょう。

❓Q:治療後はどれくらいで普通の食事ができますか?

🦷 A:目安は約1〜2週間、最終的には人工歯の装着後に通常食へ移行可能です。

  • 術後1〜2日: スープやおかゆなど、やわらかい常温の食事がおすすめ
  • 1週間以降: 傷の治癒状況を見て、徐々に普通の食事に戻していきます
  • 人工歯装着後(最終補綴): 噛み合わせが整い、しっかり噛めるようになります

ただし、インプラント周囲の骨が安定するまでは、硬いもの・粘着性のある食べ物は控えるのが安心です。

❓Q:インプラントができない人は?

🩺 A:基本的には多くの方に対応可能ですが、以下のようなケースでは注意や追加処置が必要です。

❌ 治療に制限が出る主なケース:

  • 顎の骨が極端に薄い・痩せている方(→骨造成が必要)
  • 重度の糖尿病・高血圧など、全身疾患がコントロール不良の方
  • 喫煙習慣がある方(治癒遅延・インプラントの失敗リスク増加)
  • 未成年や成長期の方(顎の成長が未完了のため)
  • 重度の歯周病が治っていない方(→先に歯周病治療を行う)

医師との十分な相談・診査のうえで、リスクに配慮した安全な治療計画が立てられます。

❓Q:通院頻度や休職は必要?

📅 A:通常は10回前後の通院が必要ですが、1回ごとの所要時間は比較的短く、仕事を休まずに通うことも可能です。

🏥 一般的な通院スケジュール:

  • カウンセリング/診断(1回)
  • 手術前の処置や仮歯対応(数回)
  • インプラント埋入手術(1回)
  • 経過観察と仮歯/型取り(数回)
  • 最終的な人工歯の装着とメンテナンス

🛌 手術当日は注意が必要

  • 手術後は麻酔の影響があるため、当日は休養をおすすめします
  • 翌日以降は体調により仕事や日常生活に復帰可能です(重労働や激しい運動は数日間控えてください)

**疑問や不安を解消することが、安心して治療を進める第一歩です。**些細なことでも遠慮なく歯科医院にご相談ください。

インプラント治療は、**「しっかり噛める」「見た目が美しい」**という大きなメリットがある一方で、治療期間・費用・術式の選択など慎重な判断が求められる医療行為です。

だからこそ、「なんとなく」で始めるのではなく、正しい知識と信頼できるパートナー選びが後悔しない治療への近道になります。

🧭 成功のカギは「事前理解と信頼関係」

✅ 情報収集を怠らない

  • 治療の流れ・期間・費用・術後ケアについて、事前にしっかり理解しておく
  • 1回法と2回法の違いや、骨造成の有無も把握しておくと安心

✅ 自分に合った歯科医院を選ぶ

  • 設備・症例数・医師の資格・説明の丁寧さなど、技術力だけでなく「人」と「体制」で選ぶことが重要です

✅ 術後もケアを継続する姿勢が大切

  • インプラントは「入れて終わり」ではなく、メンテナンスによって寿命が大きく変わる治療です
  • 3か月〜半年に1度の定期検診を欠かさず受けましょう

📞 相談から一歩踏み出そう

「自分に本当に合うか不安」「費用感が知りたい」など、悩んでいる段階でも構いません。まずはカウンセリングを活用して、一歩踏み出してみてください。

ご予約方法と持ち物

  • 予約方法: お電話によって対応
  • 初診時に持参するとよいもの:
    • 保険証
    • 現在の治療履歴や薬の情報
    • 質問したい内容をメモしておくとスムーズ

インプラントは、人生のQOL(生活の質)を大きく改善できる治療法です。納得のいく選択をして、安心して治療に取り組んでください。
あなたの「しっかり噛める未来」の第一歩を、信頼できる歯科医院と一緒に踏み出しましょう。

江戸川区篠崎で歯科インプラント治療をご検討中の方へ

当院では、江戸川区篠崎エリアでインプラント治療をお考えの方に向けて、安心・丁寧なサポート体制を整えています。
3D CTによる精密診断、ガイドサージェリーによる安全な埋入、術後のフォローアップまで、すべての工程を院内で対応可能です。

「治療期間や費用が不安…」「骨が少ないと言われたけど大丈夫?」という方も、まずはカウンセリングでお気軽にご相談ください。
篠崎駅から徒歩圏内・土日診療ありで通いやすさも重視。地域の皆さまの「しっかり噛める未来」をサポートいたします。初診時には、丁寧に治療計画をご説明し、患者様が安心して治療に臨めるようサポートいたします。

【動画】奥歯を抜歯したまま放置すると?

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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