サイナスリフトとは

  • サイナスリフトは上顎臼歯部のインプラント埋入時、上顎洞底までの距離が少ない場合、骨量を増やす手術で、上顎洞底挙上術とも呼ばれます。
  • 術式は上顎洞前面の骨を露出させ窓を形成します。次に上顎洞底粘膜を持ち上げて空間を作り、人工骨やCGFを填入します。

サイナスリフトで骨量を増やす!インプラント治療を支える技術

江戸川区篠崎駅南口のふかさわ歯科クリニック篠崎では上顎大臼歯のインプラント埋入に際して、骨の高さが不足しているケースではサイナスリフトを行っています。

上顎臼歯部歯根と上顎洞底の位置関係

上顎の小臼歯と大臼歯歯根は上顎洞と極めて接近していることがあります。また、上顎臼歯を失うと上顎洞底までの距離がさらに短くなります。

歯がある

上顎臼歯部歯根と上顎洞底が接近

上顎骨には、上顎洞(サイナス)という大きな空洞が左右にあります。蓄膿症はこの部分に起きる病気です。

イラストでは小臼歯と大臼歯の歯根が上顎洞と接触していることを表しています。

上顎臼歯部歯根と上顎洞底が接近
上顎臼歯部歯根と上顎洞底が接近

歯を失う

上顎洞底との距離が近い

上顎第1大臼歯を失った状態の模式図です。上顎洞は拡大し、歯槽骨は吸収されて上顎洞との距離が短くなり、インプラントを埋入するには十分な骨がありません。

上顎洞底との距離が近い
上顎洞底との距離が近い

適応症例

サイナスリフト適応症例
サイナスリフト適応症例

上顎洞底までの骨高5mm未満

サイナスリフト予定部位に5mmの鉄球を置き、パノラマレントゲン写真を撮影したものです。

直径5ミリの鉄球を参考にすると、インプラント埋入予定部位(上顎第2小臼歯、上顎第1大臼歯)の上顎洞底までの骨の高さは約5mm未満であることがわかります。

この骨量ではインプラント埋入は不可能なので、上顎洞粘膜(シュナイダー膜)を持ち上げて出来た空間にCGFと人工骨(Bio-Oss)を混ぜたものを填入し、骨を再生誘導します。

サイナスリフトとインプラント施術例

サイナスリフト施術とインプラント
サイナスリフト施術とインプラント

上顎7番にインプラント

レントゲン上ではインプラントの先端が上顎洞の中に入ってるように写っています。

実際には、サイナスリフトで上顎洞底にあるシュナイダー膜を押し上げているので、 上顎洞の中にインプラント体が突き抜けているわけではありません。

サイナスリフト成功率

ほぼすべてのケースで成功すると言っても過言ではなく、極めて高い成功率を納めています。

当医院でのサイナスリフトの成功率はほぼ100%です。現在のところ失敗例はありません。

サイナスリフト術式

step

浸潤麻酔

欠損歯の歯根相当部の歯肉頬移行部に浸潤麻酔を行います。

浸潤麻酔の薬液が注入される時の痛みを軽減するために事前に表面麻酔や針の無い麻酔器を使い針の刺入部位周辺に弱い麻酔を掛けておきます。

浸潤麻酔
浸潤麻酔

step

歯肉切開し骨を開窓

矢印部分の歯肉を浸潤麻酔下で切開し骨面を露出させ、骨を削る専用の器具を使い上顎洞粘膜(シュナイダー膜)を傷つけないように骨に横幅約1~3cm程の窓を作ります。

歯肉切開し骨を開窓
歯肉切開し骨を開窓

step

上顎洞底粘膜(シュナイダー膜)を挙上

窓からアクセスして上顎洞粘膜を破らないように注意深く剥がして持ち上げます。上顎洞底との間に出来た空間にCGFと人工骨(白い顆粒状のもの)を混ぜたものを填入します。

その際、血液を遠心分離器にかけて作った。CGFを混ぜて填入すると骨の出来が促進されます。

上顎洞底粘膜(シュナイダー膜)を挙上
上顎洞底粘膜(シュナイダー膜)を挙上

step

インプラント埋入

歯槽骨頂部から穴を開けてインプラントフィクスチャーを埋入します。

この症例では、インプラントの初期固定が可能と判断したので、同日にサイナスリフトの手術に加えインプラント埋入手術も行っています。

インプラント埋入
インプラント埋入

上部構造装着までの流れ

治療のステップ

1インプラント埋入手術

インプラントの初期固定が不可能なほど骨量が不足している症例では、サイナスリフト術後、上顎洞に骨が誘導再生されるまでの6ヶ月ほどの期間を待って、インプラント埋入手術を行います。

アバットメント(支台部)の装着

インプラントが骨と結合(6ヶ月以上の期間が必要)したら2次オペを行い人工歯冠の支台部(アバットメント)を装着します。

3人工歯の装着

アバットメントに人工歯冠(ジルコニアクラウンなど)を装着(ネジを回して固定、またはセメント接着)して治療は終了です。

ネジが緩むことがあります。また、インプラントも歯周病になるため定期的(少なくとも、3ヶ月に一度)なメンテナンスが必要です。

術後の腫れや痛み

手術直後は麻酔が切れると徐々に痛みが出てきます。2日目以降にやや腫れも出ることがあります。

手術による痛みや腫れ、その対処法については別ページで詳しく解説しています。

その他インプラント手術のリスクについては別ページをご覧下さい。

サイナスリフトの費用

自費治療

保険適用外です。

内容金額(税抜き・税込み) ※単位:円
サイナスリフト(上顎洞底挙上術)基本料金  50,000~200,000円
(税込み 55,000~220,000円)

骨移植(大) 150,000円 (税込み 165,000円)

骨移植(中) 100,000円 (税込み 110,000円)

骨移植(小) 50,000 (税込み 55,000円)

ふかさわ歯科クリニック篠崎では、このように患者様に出来るだけリスクの少ないインプラント治療をご提供するため、日本口腔インプラント学会指導医が治療を担当し、オペ環境や設備、術後のアフターケアやメンテナンス等にも力を入れております。江戸川区篠崎でサイナスリフトを用いたインプラント治療をご希望の方へはぜひ、当院までお気軽にご相談下さい。

【動画】奥歯を抜歯したまま放置すると?

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

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  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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