口呼吸のデメリット

  • 口呼吸の人は無意識に口を開けて寝ます。その結果、口輪筋が緩み顔の形が変形したり、出っ歯や開咬になるなど歯並びが悪くなるなど様々なデメリットがあります。

口呼吸の様々なデメリットは、「出っ歯や乱杭歯などの悪い歯並びになる」「睡眠の質が落ちる」「学業成績が悪くなる」「虫歯、歯周病、口臭になり易い」「動脈硬化が起こり易い」「疲れ易い体になる」などです。

口呼吸の様々な弊害

① 歯並びが悪くなる

お口ポカンの状態で寝る子供
お口ポカンの状態で寝る子供

舌突出癖

口呼吸は、お口ポカンの状態となり口輪筋(口を閉じる筋肉)が緩み、相対的に舌の力が強くなり舌突出癖が起こります。

舌が前歯を押す力で出っ歯や開咬が、また、舌突出癖は舌が沈下した状態にある為、上顎骨を横に広げて成長させることが出来ずに、狭いV字型歯列になり乱杭歯(歯がガタガタの状態)が起こりやすくなります。

出っ歯、開咬、乱杭歯の症例

出っ歯で開咬の症例
出っ歯で開咬の症例

舌が中切歯(前歯)を押すために出っ歯となり、歯の間に隙間が出来る開咬も生じています。

乱杭歯(ガタガタの歯並び)
乱杭歯(ガタガタの歯並び)

V字型の狭い歯列のため、歯を並べるスペースが不足し乱杭歯(ガタガタの歯並び)になっています。

② アデノイド顔貌

鼻うがい ハナノア

アデノイド顔貌の特徴

アデノイド顔貌は突出した唇と後退した小さな下顎が特徴の顔です。

アデノイド顔貌はアデノイド肥大によって鼻呼吸から口呼吸に変わることで起こる顔の変化です。

必ずしもアデノイド肥大が原因ではなく、他の鼻が詰まることが誘因になった場合でも同様な呼び方をします。

発音

大人になるまで口呼吸が続くと歯列不正が起こり、舌足らずな話し方(サ行、タ行、チャ行、シャ行)などの発音が不明瞭となることがあります。

顔形の変化

唇を閉じる筋肉が弱まるり、上唇は「山」の形で下唇が分厚く、下顎に梅干しジワが出来るなどの顔形の変化が起こります。

③ 歯周病、虫歯、口臭

唾液は、口の中をきれいにする役割、自浄作用を持っています。口呼吸をすると常に口の中が乾燥した状態になるため、自浄作用が上手く働きません。そのため、細菌が増殖して歯周病や虫歯を発症させ、引いては口臭の原因ともなっていきます。

喘息

口呼吸により気管支の収縮が起こり、喘息が起こりやすく、重症な喘息患者の8~9割が口呼吸をしているとの報告があります。

口呼吸を鼻呼吸するメリット

正しい呼吸とは

息を鼻から吸って鼻から出す呼吸法を鼻呼吸と言います。1日の内、起きている時も寝ている時もほとんどが鼻で呼吸をするのが正しいやり方ですが、例外的に会話や歌を歌う時、激しいスポーツのプレイ中はすべて口呼吸です。

このように正しい呼吸の仕方を身につければ、健全な成長や健康を獲得できます。

鼻呼吸のメリット

鼻呼吸のメリット
鼻呼吸のメリット

加温・加湿効果

外気が体温に近い温度まで温められ、湿度が加わる。極寒に住む北欧の人が鼻が高い理由はここにあるのでは。

雑菌やゴミ、ウイルスの除去

鼻腔(上鼻道、中鼻道、下鼻道)を外気が通過する時、大きなゴミや雑菌を除去します。上咽頭部の絨毛上皮で細菌やウイルスなどをキャッチします。

効率的な酸素の取り込み

鼻呼吸は胸郭が広がりやすい為、肺胞が膨らみやすく、効率的に酸素を取り入れることが出来る。

脳の冷却

鼻呼吸は「脳の冷却作用」がある為に脳の正常な作用を保ち、あらゆる能力を向上させる可能性があることが指摘されています。

ふかさわ歯科クリニック篠崎ではお子様の現状の歯並びや咬み合わせだけに限らず、健全な成長を見据えた治療や予防に取り組んでおります。患者さまのご要望を大切にし、一人ひとりに合った小児矯正をご提案いたします。成長過程にあるお子様の口腔環境は、刻々と変化しますのでご家庭でのセルフケアをはじめ、歯科医院での定期健診も含め当院をご利用いただければと思います。江戸川区篠崎で口呼吸を治したい方はぜひ、当院までお気軽にご相談ください。

【動画】アデノイド顔貌

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

  • 登山
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メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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