診療メニュー:小児歯科関連

手づかみ食べが始まるカミカミ期の離乳食
スパウトマグ・ストローマグはNG

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モグモグ期の離乳食は豆腐やプリンなどの舌でつぶせる硬さを。カミカミ期には「手づかみ食べ」や「遊び食べ」が始まる。パクパク期はじゃがいもや大根などを柔らかく煮たものなどを食べさせる時期です。手づかみ食べ期でのスパウトマグやストローマグの使用は舌の機能発育に悪影響。

赤ちゃんの離乳食と幼児のご飯(0~3歳)

赤ちゃんの離乳食は月齢ではなく、歯の生え方を参考に

口腔の発達の状態は個人差が大きい為、食事の与え方は月齢ではなく、歯の生え方を参考にしてください。

開始時点の離乳食の形状は、滑らかにすりつぶしたポタージュ状のとろみを持たせた状態なもので、 歯の萌出と共に離乳食の形状はステップアップします。

各段階でのトラブルはそのまま「噛まない」「飲み込まない」「吐き出す」といった咀嚼の問題として現れます。

歯の萌出に合っていない離乳食が原因のことが多く、離乳食の作り方や食べさせ方を工夫すれば解決することがほとんどです

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ゴックン期(生後5~6ヵ月頃)

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離乳食開始の目安-下の前歯付近の歯茎が膨らんで硬くなる

ゴックン期(生後5~6ヵ月頃)の口腔内

離乳食開始は歯と体の発達を参考に

左図の様に生後5~6ヵ月頃までは歯が生えていませんが、下の前歯付近の歯茎が膨らんで硬くなってきます。

口を開くと舌が突出し、上唇は動かず、スプーンの食べ物に対して下唇のみが内側に入り込み、口角は動きません。

離乳食の開始の目安

① スプーンなどを口唇に触れても、舌で押し出すことが少なくなる。原始(哺乳)反射が消失した状態)

② 首がしっかりと座り、支えると座ることが出来る。

③ 食べ物に興味を持ち、よだれが多くなってくる。

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食べさせ方のポイント-成人型嚥下を確かめる

スプーンを赤ちゃんの下唇に置き成人型嚥下を確かめる

スプーンを赤ちゃんの下唇に置く

少しだけ傾けた状態で食べさせます。柔らかくすりつぶした状態の食べ物を乗せたスプーンを下唇に優しくあてがい「ご飯ですよ」と言いながら、赤ちゃんが唇で挟むまで待ちます。

成人型嚥下【口を閉じゴックンと飲み込む】がなされたことを確認し、そっとスプーンを真っすぐに引き抜きます。

この時期の赤ちゃんの舌の動きは前後運動中心で、上下運動も僅かに出来るようになります。

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モグモグ期/舌食べ期(生後7~8ヵ月頃)

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下の前歯2本が生える

モグモグ期(7~8ヵ月頃)の口腔内

モグモグ期の歯と体の発達

左図の様に生後7~8ヵ月頃になると下の前歯2本が生え始めます。今までは舌は前後運動だけでしたが、上下の運動も出来るようになります。

舌と口蓋の歯茎を使ってつぶしたり、舌で食べ物をまとめて飲み込むことが出来るようになります。

上下の口唇が閉じ、口角が左右に引かれた動きをすれば、舌と口蓋で食べていることのサインです。

上唇が下がり、水分摂取量を知覚し分量をコントロールする機能が著しく発達します。

手や指の発達が進み、物が持てるようになり、何でも口に運ぼうとします。

次第に背筋が真直ぐ伸びるようになり、椅子に上手に座ることが出来るようになります。

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モグモグ期の食べさせ方のポイント

モグモグ期の食べさせ方のポイント-椅子に座らせ足がぶらつかない様にする

椅子に座らせ足がぶらつかない様にする

椅子に座らせ足がぶらつかない様にする。 食事の時は、椅子に座らせ、足がぶらつかない様に床や補助板にぴったりつく姿勢にします。

足がぶらついていると口唇や舌の動きが上手く出来ず、歯並びが悪くなる原因とも考えられています。

下唇にスプーンを置き、上唇ですするように取り込むまで待ちます。このとき早くスプーンを持ち上げてしまうと、上唇の筋トレが出来ず、口を閉じる筋肉の発達が遅れます。その為、口をぽかんと開けた状態になってしまうことがあります。

豆腐やプリンなどの舌でつぶせる硬さのものを与えます。適度な硬さにしないと丸呑みしたり、吐き出したりしてしまいます。舌と口の周りの筋肉を使う練習だと考えてください。

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カミカミ期/歯茎食べ期(生後9~11ヵ月頃)

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上下の前歯4本が生える

歯茎食べ期/カミカミ期(生後9~11ヵ月頃)の模式図

カミカミ期の歯と体の発達 図の様に生後9~11ヵ月頃になると上下の前歯4本が生え始めます。舌の運動は前後、上下加えて、左右にも動かせるようになります。奥歯の歯茎が膨らみ、前歯で噛みきり舌で奥歯の歯茎に食べ物を運び、噛む練習をする時期です。

上下の唇が左右にねじれるような動き(咀嚼側の口角が引かれる動き)をしていれば、きちんと奥歯の歯茎で噛んでいるサインです。

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カミカミ期の食べさせ方のポイント

カミカミ期手ではてづかみ食べ・遊び食べをどんどんさせよう

手づかみ食べをどんどんさせよう

スプーンを下唇の上に置き、上唇を閉じて前歯でかじりとるのを待ちます。スプーンは、口幅の3分の2くらいの大きさで深めのものを使用します。

手指が発達して指先で物をつかめるようになります。そして、「手づかみ食べ」や「遊び食べ」が始まる時期です。

「手づかみ食べ」は自分から食べようとする自立行動で、スプーンや箸を使って食べる練習段階です。テーブルや洋服が汚れるのを嫌がらずにどんどんさせてください。

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パクパク期/手づかみ食べ期(生後1~2歳頃)

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上下の前歯4本プラス第一乳臼歯が生える

手づかみ食べ期/パクパク期(12~24ヵ月頃)の模式図

パクパク期の歯と体の発達 図の様に生後1歳4~5ヵ月頃になると上下の前歯4本の少し離れた所に第一乳臼歯が生え始めます。1歳6~7ヵ月頃になると4前歯と第一乳臼歯の間の空隙に先の尖った乳犬歯が生えてきます。そして、舌の運動は様々な方向に複雑に動かせるようになります。

今まで、歯茎では潰せなかったようなものまで噛めるようになります。じゃがいもや大根などを柔らかく煮たものなどを前歯で噛み取れる大きさにして食べさせる時期です。

1歳前後で歩き始めるようになると様々な運動機能が発達します。スプーンを自分で持てるようになると、食べさせられるのを嫌がったりもします。

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パクパク期の食べさせ方のポイント

パクパク期の手づかみ食べは積極的に

手づかみ食べは積極的に

最初のうちは、手に持った食べ物を上手く口に運べず顔中を汚してしまいますが、次第に食べ物を口の中に入れることが出来るようになります。

手づかみ食べは、食材の固さや形を確認する「手先の知覚」を発達させる為に欠かせません。咀嚼筋群の発達が著しく奥歯で物が噛めるようになりますが、まだ、すり潰すことはできません。

その為、繊維質の多いものや弾力のあるもの、薄いキャベツなどの野菜は避けた方が無難です。吐き出したり、噛まずに丸呑みすることがあるからです。

一口ずつのコップ飲みができるようになります。

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手づかみ食べ期でのスパウトマグやストローマグの使用は舌の健全な機能発育に悪影響

何故スパウトマグやストローマグを使ってはだめなのか

1歳~2歳頃になると手づかみ食べをする様になります。手づかみ食べはどんどんさせることが重要です。手づかみ食べは、手、目、口などを相互に連動させる必要があり、機能発達に欠かせません。

また、その後のスプーンや箸などを使った食事動作の基本を学ぶことにもつながってきます。


この時期にスパウトマグやストローマグなどの便利グッツを使うと、舌の健全な機能発育に悪影響を与える危険性があります。

コップで飲むことは難しく、こぼしたりむせたりします。しかし、コップで飲むという動作は、唇、舌、 顎の筋肉のコントロール力を養う為の大切な体験なのです。


この便利グッツは簡単にノドの奥に水分を送り込むことが出来ます。その代償として口腔周囲筋の発達が遅れ、舌突出癖の一因となる危険性をはらんでいるのです。

スパウトマグ
スパウトマグ

吸い口付きコップ(スパウトマグ)は便利ですが、大切な嚥下機能を学習する機会を阻害してしまいます。

ストローマグ
ストローマグ

柔らかい長いストローでは舌の後方に簡単に水分が届いてしまう為、乳児型嚥下が持続します。ストローを徐々に短くしてください。そして、できるだけ早い段階でコップ飲みに切り替えてください。

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カチカチ期/歯食べ期(2~3歳頃)

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乳歯20本が生えそろう

歯食べ期/カチカチ期(2~3歳頃)の模式図

カチカチ期の歯と体の発達 図の様に生後2歳3~5ヵ月頃になると上下顎に第二乳臼歯が生え、乳歯列が完成します。そして、舌とほっぺた、あごの筋肉を強調させた咀嚼運動が巧みになります。

走ったり、跳ねたり、階段を登ったり活発に運動するようになります。手先の動きも細やかになり、直線や丸なども書けるようになります。

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カチカチ期の食べさせ方のポイント

カチカチ期 唇を閉じて奥歯でしっかり噛む

口を閉じて奥歯で噛むこと

口を開けてクチャクチャと音を立てて食べる事は良くありません。唇を閉じて奥歯でしっかり噛むように指導します。

お茶やお水は、食べ物を流し込む癖が付いてしまうので食事の後に与えます。汁物も口の中にすべて食べ物がなくなってから飲む習慣を付けるようにしてください。

スプーンやフォークを使って食べる場合には、一口量をこまめに取って食べることを教えることが重要です。多すぎる量だと丸呑みしてしまい、適切な口腔機能の発達を阻害することにもなります。

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お薦めの本 「歯と体の発達に合わせた赤ちゃんと0~3歳幼児のごはん」

0-3歳 歯と体の発達に合わせた 赤ちゃんと幼児のごはん

歯科医師・外木 徳子著 悪い歯並びにさせない離乳食

赤ちゃんの発達に合わせた離乳食の作り方や食べさせ方などを詳細に解説しています。ポイントは月齢ではなく歯の生え方に合わせて離乳食を作り、食べさせることです。

上手く出来なかった場合には、段階を一つ戻ってやることが重要だと書かれています。

口唇食べ期、舌食べ期、はぐき食べ期、手づかみ食べ期、歯食べ期の各成長段階で適切に咀嚼嚥下が出来ているか判断するには、舌や唇の動きを参考にすればよいと書かれています。

指導:婦人之友社 乳幼児グループ
外木(とのぎ)徳子(小児歯科医)
若江恵利子(小児科医)
榎田二三子(保育学)
丸井浩美(管理栄養士)ほか

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