虫歯を放置するとどうなる?

  • 虫歯を長期間放置すると歯髄炎になり激痛が起こります。
  • 虫歯C4まで進行すると抜歯が必要になります。
  • 虫歯菌が動脈に入り歯原性菌血症により心筋梗塞や脳梗塞、心内膜炎などの命に係わる病気のリスクが上がります。
  • 蓄膿症、舌癌、骨髄炎なども発症リスクを高めます。
  • 長年放置した虫歯でも、歯の状態により治すことが出来ます。

虫歯を放置するとどうなる?

 虫歯で死ぬ人はいるの?

虫歯を放置すると、心臓や脳に細菌が入って大変なことになるといわれてますが、最終的に虫歯は自然に抜けて終わりではないのですか? 虫歯で死ぬ人はいるのでしょうか? 虫歯をどのくらいの期間放置すると命が危ないのですか?

 虫歯を2年~3年間放置すると神経を抜く?

虫歯を2年~3年間放置しています。歯に穴が空いて三分の一くらいの大きさになってます。歯医者に行こうと思ってるのですが不安があります。食べたり飲んだりすると凍みます。凍みるということは神経はまだ生きているということで、虫歯の治療だけで済むのでしょうか? それとも神経を抜くのでしょうか?

 虫歯を放置するとガンになる?

虫歯を放置して10年以上たつのですが、虫歯を放置し過ぎるとガンになると聞いたことがあります。歯医者に行きたくても行けない理由は、嘔吐反射が強すぎて治療がまともに出来ないからです。

虫歯を長期間放置してしまって不安になっている方は多いと思います。今回は虫歯を放置したことでどのようなことになってしまうのかということについて解説します。

江戸川区篠崎駅前の歯医者・ふかさわ歯科クリニック篠崎では、虫歯の状態に合わせて治療法を様々ご用意しています。 長年虫歯を放置したとしても治すことができるので心配いりません。当院では虫歯に対して可能な限り削らない・極力痛くない無痛治療にこだわっています。重度の虫歯でお悩みの方はぜひ、当院に遠慮なくご相談ください。

虫歯を放置して起こる悲劇

歯髄炎で激痛

虫歯が神経まで到達したC3の虫歯では、神経に細菌が侵入し炎症を起こして歯髄炎が発症します。

歯髄炎ではズキズキとした痛みが一日中続き、痛み止めを飲んでもなかなか効かない、食事の時には冷たいものや熱いもので強くし凍みる、夜寝られないなど生活に支障をきたします。

歯髄炎
歯髄炎

抜歯

虫歯が残根になるC4では抜歯をしなければなりません。

歯がなくなったところは、取り外しの入れ歯や両隣の歯を削るブリッジ、骨の中に人工歯根を入れるインプラントなどにする必要が出てきます。

虫歯C4
虫歯C4

歯原性菌血症

細菌感染を強く受けた虫歯では毛細血管を通して細菌が血管の中に入り込み歯原性菌血症になるリスクがあります。

血管の中に入り込んだ細菌や細菌が出す毒素によって動脈の内皮細胞が傷つき、動脈硬化の原因となり脳梗塞や心筋梗塞などの発症につながると考えられています。

歯原性菌血症

舌癌

口腔癌の中で最も頻度が高いのが舌癌です。舌癌の好発部位は舌の側面です。

原因は歯の尖った部位や放置した虫歯の尖った所が慢性的に刺激を加え続けることで、粘膜上皮が癌化するためだと考えられています。

癌化するまでには10年くらいの期間が必要ですが、一旦癌になるとその進行速度は猛烈に早いのが特徴です。自覚症状がほとんどなく進行するためステージ4になってようやく診断がつくこともあります。当然ステージが進むにつれて死亡リスクも上がります。

骨髄炎や心内膜炎

虫歯が C 3 、C 4まで進行すると、口腔内の細菌が増殖し骨髄炎や心臓の内膜炎を発症するリスクがあります。

口の中の細菌は口の中に存在している限り重篤な歯科疾患を起こすようなものではありませんが、口腔以外の臓器に侵入すると死亡率が20%ほどになると言われています。

特に高齢者で免疫力の低下した人や重症の糖尿病患者ではリスクが増大します。

骨髄炎や心内膜炎

蓄膿症

上顎の大臼歯の歯根は上顎洞と交通していることがあります。 このような歯が歯髄炎から歯髄壊疽などに発展すると、上顎洞炎(蓄膿症)を発症するリスクがあります。

蓄膿症

虫歯を数年間放置後に治療しました

ふかさわ歯科クリニック篠崎では10年以上放置された虫歯でも可能な限り保存に努めています。

虫歯を10年以上放置 症例1

 歯周治療を完了し、 保存不可能な残根(虫歯C4)は抜歯を行い、保存可能な歯は根管治療を行って冠をかぶせた状態です。

10年以上虫歯や歯周病を放置しても、このように治療で回復することができます。諦めずに当院を受診してください。

10年以上虫歯や歯周病を放置

10年以上虫歯や歯周病を放置


多数歯にわたってC 2 、C 3、 C 4の虫歯と大量の歯石沈着があり、プラークコントロールが不良なため歯茎には強い炎症が起こり腫れています。重度歯周病でかなりやばい状態です。

ここまで酷い状態になっても、歯周病の治療や虫歯の治療で健康な状態に治すことは可能です。

治療終了

治療終了


歯石除去などの歯周治療が完了し、歯茎の炎症が取れ、引き締まった状態になってきています。 歯茎からの多少の出血が認められるものの、 治癒に向かっています。

虫歯の治療は完了し、詰め物や被せ物がなされた状態です。

今後、歯のない部分はインプラントをする予定です。

虫歯を10年以上放置 症例2

 歯磨き指導を行い歯周治療を完了しました。 保存可能な歯は根管治療を行って冠をかぶせた状態です。保存不可能な残根(虫歯C4)はありませんでした。

10年以上に渡って虫歯や歯周病を放置しても、このように治療で回復することができます。プラークコントロールもうまくできるようになってきています。諦めずにふかさわ歯科クリニック篠崎を受診してください。

10年以上虫歯や歯周病を放置


歯茎には歯垢が大量に付着して強い炎症が起こり腫れています。中程度の歯周病になっています。

虫歯はC4の直前まで進行していましたが、何とか歯を残すことができました。

治療終了


歯石除去などの歯周治療を行い、歯磨き指導も徹底しました。プラークコントロールが上手になったので歯周病が改善してきています。

虫歯C2の治療を完了し、虫歯C3の歯は根管治療を行い、差し歯の治療がなされた状態です。

この様に歯周病の治療や虫歯の治療で健康な状態に治すことは可能です。

今後、定期的なメインテナンスが必要になります。

ふかさわ歯科クリニック篠崎では、天然歯の保存にこだわります。まず初期虫歯は自然治癒させることを目標とし、極力抜かない・削らない・痛みの少ない低侵襲な虫歯治療が基本です。

患者様一人ひとりの虫歯の進行程度をしっかり診査・診断し、症状にあった適切な治療法をご提案いたします。江戸川区篠崎で虫歯を10年以上放置した方はぜひ、お気軽に当院までご相談下さい。

【動画】歯茎のニキビのような出来物・フィステル

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

Follow me!