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上下親知らずの手術中の痛みを最小限に抑える方法
抜歯のリスク、手術時間や糸抜き

皆様の健康をトータルサポート。

下の親知らずの抜歯は麻酔がかかりづらいため痛みが起こることがあります。下顎神経の損傷で知覚麻痺の後遺症が残ることがあります。

上顎洞に近い上の親知らずの抜歯では、上顎洞への迷入や交通などのリスクがあります。

抜歯時間は歯の埋まり方で決まります。

■ 親知らずの抜歯には口腔外科か歯医者のとどちらを選んだらいいのか?

■ 親知らずの手術中の痛みについて、のたうち回るほどの激痛に襲われる事はないのか不安です…

■ 下の埋まった親知らずを抜歯をすると、痺れなどの後遺症が起こると聞いて怖くなってしまいました・・・

歯茎に完全に埋まっている親知らずを抜歯するのは長時間かかると聞くけれど口を開けてるのは辛くないか? 麻酔がしっかりと効き手術中の痛みはないかなど不安は尽きないと思います。

ここでは、手術中の痛みを可能な限り抑える方法や親知らずを抜くリスク、抜歯の時間などについて解説します。

目次


上下親知らずの抜歯手術は痛いのか?

1

下の親知らずを抜歯する時の痛み

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局所麻酔の痛み

親知らずを抜く時の局所麻酔の痛み
浸潤麻酔

浸潤麻酔の前に表面麻酔や針の無い麻酔器・シリジェットを行うことで、浸潤麻酔の痛みを軽減します。

伝達麻酔

伝達麻酔の効果は高いのですが、下の親知らずを抜歯する時に伝達麻酔を使うことはあまりありません。抜歯の最中に下顎神経を損傷する恐れがあるからです。

ただし、浸潤麻酔が効きにくく親知らずと下顎神経との距離が十分あれば使うこともあります。

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抜歯手術中の痛み

下の親知らずの抜歯手術中の痛み
麻酔が効かないため起こる痛み

下の親知らず周辺の骨は硬く浸潤麻酔が効きにくいため、手術中に痛みを訴える患者さんもいます。そんな時は浸潤麻酔を追加します。

多くのケースではこれで大丈夫ですが、それでも効かない場合には、伝達麻酔を行うことがあります。ただし下顎神経との距離が十分ある場合です。

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抜歯後の痛み

親知らずの抜歯後ドライソケットによる痛み
ドライソケット

下の親知らずを抜いた後に起こる頑固な痛みは、ドライソケットが出来る場合です。ドライソケットが出来なければ、概ね痛みのピークは抜歯後2~3日で、徐々に痛みは軽減していきます。

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上の親知らずを抜歯する時の痛み

上の親知らずは浸潤麻酔が効きやすい

上の親知らず周辺の骨はスポンジの様な柔らかい骨なので浸潤麻酔液が浸透しやすく、手術中の痛みはほとんど起こりません。

抜歯時間も短く、術後の痛みもほとんどありません。

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手術中及び術後の痛みを最小限にする方法

抜歯前後のストレスや疲れに注意

抜歯前のストレスや疲れ寝不足など、体調不良に繋がるようなことがあると、傷口から入った細菌感染のリスクが高まります。細菌感染を起こすと血餅が溶けてドライソケットが出来るなど、術後の痛みの原因となります。


抜歯前には体調を整えて抜歯に臨んでください。抜歯後も過密なスケジュールは入れない方が無難です。


抜歯後の消毒

抜歯した翌日に消毒に来院してください。感染の有無や痛みなどのチェックも同時に行います。


抜歯後の歯磨き

抜歯後のうがいや歯磨きを適切に行うことで術後の細菌感染を可能な限り防ぐことが出来、痛みも起こりにくく治りも早いです。

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親知らずを左右同時に抜く事は可能か?

1)親知らずの日帰り抜歯

歯医者で行う日帰り抜歯の場合には、左右同時に抜くことは殆どありません。両方同時に抜いた場合、抜歯後の痛みや腫れなどが左右で起こり食事をすることが上手く出来ません。

また、一本で1時間以上かかる手術を左右同時に行うとなると口を開けることさえ困難になるからです。

2)入院して抜歯する場合

大学病院などで入院して抜歯する場合は、上下左右の親知らず四本を同時に抜歯することがあります。もちろん、術後に腫れたり痛みが起こったりすることはありますが、専門家の管理下で数日過ごすので許容範囲と考えられます。

5

大学病院の口腔外科で抜くか町の歯医者で抜くか?

1) 上の親知らず

上の親知らずが埋まっていたとしても、殆どの場合町の歯医者で抜歯が可能です。

2) 下の親知らず

横向きに埋まった下の親知らずの場合、歯冠部が骨の中に埋まる量によって、大学病院の口腔外科か町の歯医者かで別れるところです。

当院で対応している下顎水平埋伏智歯の抜歯は抜歯難易度ランク5くらいまでです。

これより難易度が高いケースでは大学病院を紹介しています。

親知らずを抜歯するリスク

1

横に埋まった下の親知らずの抜き方

骨を削除
① 骨を削除
  • 横向きに埋まった下の親知らずを抜歯する時には、先ず歯茎を切開して、歯冠部を露出させますが、歯冠部の上に骨がかかっている場合には骨の削除が必要です。骨の削除をすると抜歯後に腫れたり、痛みが強く起こる可能性が高まります。
歯冠部切断・除去
② 歯冠部切断 ③ 除去
  • ・歯冠部をタービンで切断します。切断出来たら歯冠部のみを除去します。
歯根部の抜歯
④ 歯根部の抜歯
  • ・歯冠部を除去することで歯根部と第二大臼歯との間にスペースが出来るので、歯根部を抜歯が出来ます。
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下の親知らずを抜く時のリスク

1-1

下顎神経の損傷による神経麻痺と出血

神経損傷による後遺症

下顎骨の中には下顎管(下歯槽管)という太いトンネル状の管が通っています。その中には血管と下歯槽神経(下顎神経)が走行しています。

親知らずの歯根が下顎管と接近している場合、下顎管を損傷するリスクがあります。下顎管が損傷されれば、知覚麻痺を起こします。

神経損傷による後遺症は、神経麻痺の程度により治癒期間は様々ですが、長いケースで数年を要する場合もあります。治療にはビタミンB12製剤(メチコバールなど)の投与や高濃度ビタミンC点滴やビタミンb群を中心としたマイヤーズカクテル点滴などが有効です。


出血

下顎管(下歯槽管)の中を走る血管を損傷した場合、大量の出血が起こります。

その場合には、止血のための適切な処置が必要です。

親知らずの歯根が下顎神経と交差
親知らずの歯根が下顎神経と交差


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上の親知らずを抜く時のリスク

2-1

親知らずの上顎洞への迷入や交通

親知らずの上顎洞への迷入

写真に示すように先天的に上顎洞の中に親知らずの歯根が突き出している場合があります。この様なケースで抜歯を行うと上顎洞の中に親知らずを押し込んでしまうことがあります。

上顎洞内に親知らずが落ち込んでしまった場合には、別のアプローチで摘出が必要になります。


上顎洞との交通

上顎骨には上顎洞という空洞があります。上記のように親知らずの歯根が上顎洞の中に突き出している場合、親知らずを抜歯する事で口腔内と鼻腔がつながってしまう場合があります。

術後鼻から血液が流れ出したり、鼻から空気や水が漏れるという症状が出現しますが、多くの場合、自然治癒することがほとんどです。

上の親知らずの歯根が上顎洞底部と交差
上親知らずの歯根が上顎洞底部と交差

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親知らず抜歯後の糸抜き

約1~2週間後に糸を抜きます

骨を削ったり、歯茎を切ったりして抜歯した場合には歯茎を数か所縫っています。糸の結び目が気になって舌で頻繁に触ってしまうと糸が取れてしまうことがあるので注意して下さい。取れた糸の本数や取れた時期にもよりますが、縫い直すことはせず様子を見ることが殆どです。


約1~2週間後に糸を抜きます。抜糸時の痛みは殆どないので心配ありません。同時に感染の有無や抜歯箇所の治りの状況を確認します。


歯茎に埋まった下の親知らずを抜歯した多くのケースで歯茎に穴が出来、なかなか塞がりませんが、心配ありません。

親知らずの手術時間

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下の親知らずの抜歯手術時間は生え方に関係

1-1

手術時間を左右する生え方の4要件

1.親知らずの萌出傾斜角度

下顎親知らずの傾斜角度が水平に近くなればなるほど時間がかかる。

2.親知らずの歯根の本数と形

下の親知らずの歯根は、漏斗状の単根の場合と根が二股に広がった2根の場合があります。根が2根で、その角度が広いほど抜歯時間は長くなる。

3.親知らずの骨の中への埋まり方

親知らずの歯冠部上部の骨があれば、その骨を削って除去しなければなりません。骨を削ると、抜歯後の強い痛みと腫れを伴うことが多くのケースで見られます。

4.下顎神経(下歯槽管)と親知らずの歯根との位置関係

下歯槽管は、神経や血管が通るトンネルの様なものです。下歯槽管と親知らずの根が近ければ抜歯の際に下歯槽管を傷つけるリスクが高まります。

下歯槽管を大きく損傷した場合には、抜歯測の下顎全体に知覚麻痺を起こしてしまいます。

下の親知らずの生え方の早見表

要件 ★の五段階数
傾斜角度 マイナス ★★★★★ 水平★★★★ 20度★★★ 30度★★ 45度以上★
歯根の本数と形状 二本で広がり極めて強い★★★★★ 二本で広がり強い★★★★ 二本で広がり弱い★★★ 一本で太い★★ 一本で漏斗状★
埋まり方 完全埋まる★★★★★ 歯冠1/4が骨の外★★★★ 歯冠2/4が骨の外★★★ 歯冠3/4が骨の外★★ 歯冠全部が骨の外★
神経との位置関係 神経を巻き込み★★★★★  歯根と神経が接触★★★★ 歯根と神経が1mm以内★★★ 歯根と神経が2mm以内★★ 歯根と神経が2mm以上★
1-2

抜歯手術時間

抜歯時間の早見表(各要件の合計で判定)

★の数 抜歯手術時間
4~5個 10分~15分
6~7個 20分
8~9個 30分
10~11個 40分
12~13個 50分
14~15個 1時間
16個以上 1時間10分以上

※ 抜歯時間はおおよその目安です。

※ 上の親知らずの抜歯時間は★7個以下に相当

2

下の親知らずの抜歯手術時間の例

★の数合計9 抜歯手術時間約30分
★の合計9個 - 抜歯手術時間約30分

傾斜角度:★★★★

歯根の本数と形状:★

埋まり方:★

神経との位置関係:★★★

★の数合計16 抜歯手術時間約1時間10分
★の合計16個 - 抜歯手術時間約1時間10分

傾斜角度:★★★★★

歯根の本数と形状:★★★★

埋まり方:★★★★

神経との位置関係:★★★

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ふかさわ歯科クリニック院長 歯科医師の深沢一

執筆者 院長 深沢一

日本口腔インプラント学会専門医・指導医の山崎裕が担当

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