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サイナスリフトの術式と費用-
歯科インプラントに併用する手術

皆様の健康をトータルサポート。

サイナスリフトは上顎臼歯部の歯科インプラント埋入時、上顎洞底までの距離がない場合、骨量を増やす手術で、上顎洞底挙上術とも呼ばれます。

術式は上顎洞前面の骨を露出させ窓を形成します。次に上顎洞底粘膜を持ち上げて空間を作り、人工骨やCGFを填入します。サイナスリフトなら江戸川区篠崎の歯医者。

目次


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サイナスリフト(上顎洞底挙上術)

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サイナスリフトとは

サイナスリフトを行ったレントゲン画像
サイナスリフトを行ったレントゲン画像

レントゲン上ではインプラントの先端が上顎洞の中に入ってるように写っています。

実際には、上顎洞底にあるシュナイダー膜を押し上げているので、 上顎洞の中にインプラント体が突き抜けているわけではありません。

サイナスリフトとは

サイナスリフトは、上顎の小臼歯から大臼歯にかけてのインプラントを行う際、上顎洞底部までの距離が十分に無く、骨の量が不足している症例に人工的に骨を作る手術方法です。

術式は、頬粘膜を切開し上顎洞底部の粘膜を押し上げ、そこに出来た空間に自家骨や骨補填材を入れることで不足した骨を補う治療法なので上顎洞底挙上術とも呼ばれます。

上顎洞底までの骨の厚みが5㎜以下でインプラントの固定が困難なケースに行われます。

骨の生成には6ヶ月~12ヶ月の期間が必要ですが、インプラントの適応を大きく拡げることができます。


サイナスリフトの成功率

ほぼすべてのケースで成功すると言っても過言ではなく、極めて高い成功率を納めています。

当医院でのサイナスリフトの成功率はほぼ100%です。現在のところ失敗例はありません。

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サイナスリフトが必要になる理由

2-1

上顎臼歯部の歯根と上顎洞低が接近している

上顎臼歯部の歯根と上顎洞底部が接近している
上顎臼歯部の歯根と上顎洞底部の位置関係。

イラストでは小臼歯と大臼歯の歯根が上顎洞と接触していることを表しています。

■ 歯がある時の上顎洞の位置

上顎骨には、上顎洞(サイナス)という大きな空洞が左右にあります。蓄膿症はこの部分に起きる病気です。

上顎臼歯部の歯が抜歯されると歯根周りの歯槽骨は吸収され上顎洞との距離が短くなるのが一般的です。



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上顎大臼歯や小臼歯を抜歯すると上顎洞低との距離が接近する

上顎洞が下に拡大して骨が不足した状態
上顎洞が拡大し、歯槽骨が吸収を受けて骨の高さが不足した状態

上顎第1大臼歯が無くなった状態の模式図です。上顎洞は拡大し、歯槽骨は吸収されて上顎洞との距離が短くなり、インプラントを埋入するための十分な骨がありません。

■ 歯を失った時の上顎洞底の位置

上顎の奥歯を失うと、上顎洞(サイナス)が拡大します。これは、歯があった周りの骨が吸収するからで、インプラントをするための十分な骨が不足しまう場合が少なくありません。  

この様な時に、上顎洞低の粘膜(シュナイダー膜)を持ち上げてその中に人工的に骨を作るのがサイナスリフトです。



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サイナスリフトの術式

上顎洞底部の膜(シュナイダー膜)を持ち上げて骨移植⇒インプラント埋入
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浸潤麻酔

欠損歯の歯根相当部の歯肉頬移行部に浸潤麻酔を行います。

浸潤麻酔の薬液が注入される時の痛みを軽減するために事前に表面麻酔や針の無い麻酔器を使い針の刺入部位周辺に弱い麻酔を掛けておきます。

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歯肉切開

歯肉を切開し、上顎洞前面の骨を露出させます。

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上顎洞前面の骨の削除

骨を削る専用の器具を使い上顎洞粘膜(シュナイダー膜)が傷つかないように骨を削除し、上顎洞粘膜を露出させます。

4

上顎洞低粘膜(シュナイダー膜)を挙上

上顎洞粘膜を持ち上げて、出来たスペースに人工骨もしくは自家骨を填入(ボーングラフト)します。

その際、血液を遠心分離器にかけて作った。CGFを混ぜて填入すると骨の出来が促進されます。

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インプラント埋入

歯槽骨頂部から穴を開けてインプラントフィクスチャーを埋入します。

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サイナスリフト後の腫れや痛み

手術直後は麻酔が切れると徐々に痛みが出てきます。2日目以降にやや腫れも出ることがあります。

手術による痛みや腫れ、その対処法については別ページで詳しく解説しています。

その他インプラント手術のリスクについては別ページをご覧下さい。

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サイナスリフトのインプラントへの応用症例

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上顎洞低までの骨量が不足している症例

サイナスリフト(上顎洞底挙上術)予定部位に5mmの鉄球を置き、パノラマレントゲン写真を撮影
サイナスリフト(上顎洞底挙上術)予定部位に5mmの鉄球を置き、パノラマレントゲン写真を撮影

直径5ミリの鉄球を参考にすると、インプラント埋入予定部位(上顎第2小臼歯、上顎第1大臼歯)の上顎洞底までの骨の高さは約5mm未満であることがわかります。

この骨量ではインプラントの埋入は不可能なので、上顎洞粘膜(シュナイダー膜)を持ち上げて出来た空間にCGFと人工骨を混ぜたものを填入し、骨を再生誘導します。

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歯肉を切開し人工骨とCGFを混ぜたものを填入

インプラント埋入部位の歯肉を切開
インプラント埋入部位の歯肉を切開

矢印部分の歯肉を浸潤麻酔下で切開し、骨面を露出させ横幅約1~3cm程の骨を削除して窓を作ります。

窓からアクセスして上顎洞粘膜を破らないように注意深く剥がして持ち上げます。上顎洞底との間に出来た空間にCGFと人工骨を混ぜたものを填入します。

サイナスリフト(上顎洞底挙上術)完了時
サイナスリフト(上顎洞底挙上術)完了時

上顎洞前面の骨を露出させ横長の窓を形成します。上顎洞粘膜を挙上し、出来たスペースにCGFと人工骨(Bio-Oss)を混ぜたものの填入が完了したところです。

白い顆粒状のものは人工骨です。

この症例では、インプラントの初期固定が可能と判断したので、同日にサイナスリフトの手術に加えインプラント埋入手術も行っています。



4-3

上部構造(アッバットメントと人工歯)の装着

サイナスリフト(上顎洞底挙上術)予定部位に5mmの鉄球を置き、パノラマレントゲン写真を撮影
サイナスリフト部位に骨が再生誘導されインプラントが固定されているパノラマレントゲン写真

パノラマレントゲン写真には、上顎洞底部が上部に持ち上がっている様子が写っています。


インプラントの初期固定化が不可能なほど骨量が不足しているケースでは、サイナスリフト術後、上顎洞に骨が誘導再生されるまでの6ヶ月ほどの期間を待って、インプラント埋入手術を行います。


前症例の様に初期期固定が可能であれば、サイナスリフトと同時に、インプラント埋入手術を行います。


いずれにせよ、骨が再生誘導されてインプラントが完全に固定するまでに約6ヶ月必要です。6ヶ月後に2次オペを行いアバットメント(土台)と人工歯を装着し治療は完了します。


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サイナスリフトの費用

内容 金額(税抜き・税込み) ※単位:円
サイナスリフト(上顎洞底挙上術) 基本料金  \50,000~\200,000
(税込み \55,000~\220,000)

骨移植(大) \150,000 (税込み \165,000)

骨移植(中) \100,000 (税込み \110,000)

骨移植(小) \50,000 (税込み \55,000)

インプラントの各種手術費用も参照して下さい。

インプラントとは歯の無い部位の骨に人工歯根を入れて人工歯を作る方法です。 手術のリスクは神経や血管などの損傷です。欠点は歯磨きを怠るとインプラント周囲炎になりやすいことや老後の認知症の問題などです。骨が不足している場合にはサイナスリフトやGBR(骨造成)を行うことなどについて、こちらの記事に分かりやすくまとめています♪

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