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虫歯を放置したら歯が欠けて激痛が!
C3の虫歯が歯髄炎を起こしたかも?

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歯が欠ける原因の多くは虫歯です。虫歯を放置すると C3の虫歯になり歯髄炎が発症し激痛が出ます。

歯髄炎の虫歯の穴に正露丸を詰めると症状が治まることも。

歯髄炎を放置すると歯の神経が死ぬ歯髄壊疽(歯髄壊死)に至り、一旦痛みが無くなりますが、内圧が高まり再度痛み出します。

虫歯を放置していたら、突然歯が欠け、ズキズキ痛み出したという経験のある方は多いと思います。それは虫歯菌が歯の神経まで侵入し歯髄炎を起こしたからです。

歯髄炎の末期になると上下の歯が触れただけでも激痛が走る場合もあります。そんな症状の歯髄炎についてまとめてみました。

目次


奥歯や前歯が欠けたら虫歯の可能性大

1

虫歯を放置すると歯は徐々に欠ける

C2の虫歯になると欠け始める

歯が欠ける原因で最も多いのが虫歯です。エナメル質の虫歯C1では、歯が欠けることはほぼありません。象牙質の虫歯C2になるとエナメル質が僅かに欠け始めます。歯髄まで到達した虫歯C3では、かなりの頻度で歯が大きく欠けます。


CO要観察歯では自然治癒が望めますが、 C1以降になり放置すると虫歯は進行します。

虫歯の進行に伴って歯が欠けやすくなる
虫歯の進行に伴って歯が欠けやすくなる

歯が欠けやすい場所
象牙質まで到達したC2の虫歯では部分的な詰め物(インレーやコンポジットレジン)の辺縁部のエナメル質が欠けることがよくあります。


C3の虫歯では見た目よりも内部で大きく広がっている事が多いです。そのため、ある日突然、歯が陥没する様に欠けることがあります。その場合には強い痛みを伴うこともあり、神経を抜く治療(抜髄)が必要になることもあります。

虫歯が欠けて放置したら激痛が! 歯髄炎かも

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歯髄炎とは

歯髄炎の原因

1)虫歯…歯髄炎のほとんどが虫歯によるもの。

2)歯の破折…歯ぎしりや食いしばり、外傷。

3)温度刺激…極端に熱いもの冷たいものが歯に作用したとき。


歯髄炎とは

虫歯が大きくなり虫歯菌が歯髄に侵入して歯髄が炎症を起こした状態を歯髄炎と言います。虫歯以外にも歯に強い力が加わった場合(外傷や歯ぎしりなど)や極めて熱い刺激が加わった時にも歯髄炎を発症する事があります。

歯髄炎になると冷水痛、温水痛、ズキズキとした自発痛などが起こります。

虫歯の進行度合いC3で歯髄炎が起きた模式図
虫歯の進行度合いC3で歯髄炎の模式図

C3は、象牙質の中を走る細い管(象牙細管)を伝わって細菌が歯髄まで侵入しています。

虫歯C3で歯髄炎になった奥歯の症例
虫歯C3で歯髄炎になった奥歯の症例

象牙質の深くまで虫歯が達し、歯が大きく欠けています。細菌が歯髄内に侵入し、歯髄炎の初期症状”冷たい物に凍みる”が起こり始めています。

ただし、ズキズキするといった自発痛は起こっていません。

奥歯では親知らずの虫歯が欠けて放置したケースをしばしば見かけます。

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歯髄炎の種類と症状

【大人の歯(永久歯)に起こりやすい急性歯髄炎】

歯髄炎は下記に示すように様々な種類がありますが、臨床的には厳密に診断を下すのは極めて困難です。

歯髄炎の種類 症状
急性単純性歯髄炎 急性漿液歯髄炎ともいい、歯髄炎の初期の状態です。冷たいものや甘いものに凍みたり、虫歯部分に物が詰まったりすると一時的に痛みを感じるー程度です。
急性化膿性歯髄炎 虫歯の穴が深くなっていることが多く、何もしなくても持続的な拍動性の痛み(心臓の動きと同調する様な痛み)が生じるようになります。

細菌感染が歯髄全体に及ぶと熱いもので痛みが増したり、歯が浮いたような感覚と共に噛んで痛いといった症状が起こります。この場合、冷湿布(冷えピタなど)で患部を冷やすと一時的に痛みは和らりますが、夜眠れないほどの激痛に襲われることがあります。


【子供の歯(乳歯、幼弱永久歯)に起こりやすい慢性歯髄炎】

慢性歯髄炎は急性歯髄炎に比べ、細菌感染の量が少ない場合や乳歯や弱永久歯(生えたての6歳臼歯)の様な歯髄の抵抗力が強い歯に見られます。

歯髄炎の種類 症状
慢性潰瘍性歯髄炎 虫歯が進行し、歯髄が露出した状態で歯髄表面が潰瘍を形成する病態です。特に小児の乳臼歯に頻発します。

痛みはほとんど出ませんが、食べカスが虫歯部分を塞ぐと軽度の痛みや不快感を覚える程度です。ただし、潰瘍部を完全に物で塞がれると内圧が高まり強い痛みを感じることもあります。
慢性増殖性歯髄炎 歯髄細胞が増殖して風船状のイボの様なものを作ります。これを歯髄息肉、歯髄ポリープと呼んでいます。症状は慢性潰瘍性歯髄炎とほぼ同じです。
3

歯髄炎の応急処置ー歯科医院

スプーンエキスカベーターという器具で虫歯を除去し、CC(歯科用フェノール・カンフル)を塗布しネオダインを詰めます。痛み止めを投薬します。

スプーンエキスカベーターで虫歯を除去
スプーンエキスカベーターで虫歯を除去

浸潤麻酔をかけずにスプーンエキスカベーターで虫歯を除去します。この際、痛みが起こる直前まで可能な範囲で虫歯除去を行います。

仮に麻酔をかけて徹底的に虫歯除去を行うと歯髄に穴を開けてしまい、強い痛みを誘発してしまう恐れがあります。

CC(歯科用フェノール・カンフル)+ネオダインの貼薬
CC+ネオダインの貼薬

軟化象牙質の除去を行った後、CC+ネオダインの貼薬を行います。この処置で歯髄の炎症は一時的に緩和され、痛みが和らぎます。

また、痛み止め(ロキソニン、ボルタレンなど)の投薬を行います。



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歯髄炎の応急処置ー自分で正露丸を虫歯に詰める

痛みが起こらない範囲で、歯ブラシで虫歯部分の食べカスを除去します。次に正露丸をそっと押し込みます。この処置で効果が出るのは急性歯髄炎(大人の歯)の時のみです。小児の虫歯では逆に痛みが起こってしまうリスクがあります。


正露丸の効果が出る場合

急性歯髄炎の症状は、冷たいものに凍みる、熱いものに凍みる、ズキズキと痛むなどです。上下の歯を噛み合わせると痛む時は、歯髄が完全に死んでしまっている歯髄壊死の可能性があるので、効果がないか、あるいは逆効果の場合もあります。


正露丸を詰めても痛みが引かない場合には、市販の痛み止め ロキソニンSを飲んでください。(12錠入り、第一三共ヘルスケア、630円)。

歯ブラシにより虫歯の中の食べカスを除去
歯ブラシにより虫歯の中の食べカスを除去

歯ブラシで食べカスを除去します。余り強くやり過ぎると痛みが起こる場合があるので注意してください。

正露丸を虫歯の穴に詰め込む
正露丸を虫歯の穴に詰め込む

食べカスを除去した後、正露丸を弱い力で一粒ずつ詰め込んでいきます。大盛りにしないことがポイントです。

5

歯髄炎の治療と期間や回数

歯髄への細菌の侵入度合いによって決まる歯髄炎の治療

歯髄炎の治療は、歯髄への細菌の侵入程度によって変化します。

ただし、前述した通り、臨床的には明確な診断は行えません。従って、下記に示した治療は症例ごとに随時変化するものです。

種類 治療法 期間や回数
急性単純性歯髄炎 コンポジットレジン充填…1日、インレー充填…2日(1週間程度)。

急性化膿性歯髄炎

慢性潰瘍性歯髄炎

慢性増殖性歯髄炎

抜髄(神経を抜く治療)。1~6日程度(1日~1ヶ月程度)
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歯髄炎を放置すると歯髄壊死(歯髄壊疽)に

歯髄炎を放置すると歯髄壊死(歯髄壊疽)からフィステル形成

歯髄壊疽

急性歯髄炎・慢性歯髄炎を放置すると次第に痛みが無くなってきます。これは歯髄が死んでしまった結果です。この状態を歯髄壊疽と言います。

歯髄壊疽になると歯髄腔の細菌は増殖して腐敗臭を出し口臭の原因となります。ガスの圧力で内圧が高まり再び痛みが起こり始めます。

歯髄壊疽の治療の術式は抜髄と全く同じです。ただし、強く細菌感染しているため歯管内の洗浄の回数が増えます。

歯髄壊死

歯髄が死んでしまう原因は虫歯によるものばかりではありません。外力が加わることで血流障害が起こり歯髄が死ぬことを歯髄壊死と言います。

歯髄壊死になった場合でも次第に細菌感染を起こし歯髄壊疽の状態になります。

フィステル形成

歯髄壊疽を放置すると細菌は歯根の外にまで炎症を波及させ歯根嚢胞を形成します。この間は、強い自発痛が起こり、上下の歯を少し触れただけでも飛び上がるような痛みになることもあります。

その後、歯根嚢胞から歯茎表面に向けて管が作られ、歯肉の表面にポツンとした白い高まりを作ります。これをフィステルといいます。フィステルが出来ると歯根嚢胞内の膿が外部に排出されるため内圧が下がり、痛みも消失していきます。

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歯髄炎の痛みや症状の変化まとめ

歯髄炎による痛みなどの症状の変化

ステージ1) 冷たいものに凍みる。

ステージ2) 熱いものに凍みる。

ステージ3) 噛むと痛い。

ステージ4) 何もしなくてもズキズキ痛む。

ステージ5) 歯茎が腫れて強い痛みが出る。


冷たいものに凍みるステージ1)では、約80%のケースで虫歯を削りその部分に詰め物をすれば治療が終了します。概ね、一回の治療で完了します。

ステージ2)の熱いものに凍みる段階になると神経の中に細菌が進入している可能性が高く、感染した神経を取り除く抜髄(根管治療)が必要になります。


根管治療は、根管内の細菌感染の程度にも依りますが、長期間の治療が必要です。

自覚症状が出ても、神経を残すドックベストセメントを使った治療法が近年登場しています。


ステージ5)の段階まで虫歯が進むと、歯槽骨まで炎症が広がり、歯肉が大きく膨らんで出来ます。治療は膿の袋を切開排膿させ、抗生物質の投与及び根管治療が必要です。

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ふかさわ歯科クリニック院長 歯科医師の深沢一

執筆者 院長 深沢一

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