伝えたい! 歯の疑問:歯周病

歯周組織再生療法のエムドゲインとリグロス
ではぶっちゃけ効果が高い方はどっち?

皆様の健康をトータルサポート。

エムドゲイン法は、歯周病で破壊された歯槽骨や歯根膜を再生する最新医療です。副作用の報告はなく安全です。

適応症は垂直的骨吸収に限られ、効果は約3mmの歯周組織が再生すると言われています。

保険適用は無く、1歯に付き52,000円です。

エムドゲインゲルによる歯周組織再生療法

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エムドゲイン法とは

歯周組織(歯槽骨・歯根膜・セメント質)の再生療法

エムドゲイン法は、歯周病・歯槽膿漏により喪失した歯周組織(歯槽骨・歯根膜・セメント質)を再生する治療法です。


歯周病の基本治療はスケーリング・ルートプレーニングです。歯周ポケットが深い場合には、歯周外科(フラップ手術)が行われる場合もあります。


しかし、これらの処置を行っても歯周組織は再生されません。フラップ手術(歯周外科手術)に併用して特殊な薬剤「エムドゲインゲル」を歯茎に入れる方法があります。

エムドゲイン法の模式図
エムドゲイン法の模式図

エムドゲインゲルが注入されている様子。

「エムドゲイン」法のメカニズム

歯周病で破壊された歯根を支える歯槽骨や歯根膜は、歯周基本治療を行っても再生されません。

歯周病の基本治療(スケーリング・ルートプレーニングなどの歯石取り)では、約1週間で歯肉の上皮細胞が骨の破壊された所に入り込み歯周組織(歯槽骨、歯根膜)ができるスペース埋めてしまいます。

そのため、歯槽骨や歯根膜が再生することはありません。

そこで、歯周ポケット深部の歯根に付着した歯石や不良肉芽組織を清掃(スケーリング、ルートプレーニング)した後、エムドゲインゲルという薬剤を注入します。

エムドゲインゲルが填入された歯周組織(歯槽骨、歯根膜,セメント質)が1ヶ月に約1mmづつの速さで再生します。

エムドゲインゲルの主成分「エナメルマトリックスデリバティブ」は、子どもの頃、歯が生えてくる時に重要なタンパク質の一種です。



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エムドゲイン法の適応症

エムドゲイン法は歯周病で破壊された垂直性骨吸収に適応

レントゲン写真は、歯周基本治療(スケーリングルートプレーニング)が終了したところです。

矢印部分に垂直性骨吸収が認められます。エムドゲイン法の適初期治療終了時のレントゲン写真。垂直性骨欠損が5番の近心に認められます。応症は、レントゲン写真の様に歯槽骨の一部分が垂直的に破壊された場合です。

歯槽骨全体が水平的に吸収した場合には適用出来ません。

通常、歯周基本治療(スケーリング・ルートプレーニング)や歯周外科治療(フラップ手術)を行っても歯周病によって破壊された歯槽骨は元に戻りません。そのため、深い歯周ポケットが出来たままになってしまうことがあります。

歯周基本治療終了時の口腔内写真

歯周基本治療終了時の口腔内写真

歯周基本治療(スケーリング・ルートプレーニング)を終了した時点の歯茎の状態です。

プラークコントロールは良好で、このまま経過観察というのが従来の治療法ですが、一見健康そうに見える歯茎の中の歯槽骨はクサビ状に溶けたままです。

従来法でも、歯槽骨は再生されませんが上皮性付着が出来れば歯周ポケットが浅くなり歯周病の進行は止まります。

しかし、プラークコントロールが不良になると歯周ポケットが深くなるリスクをはらんでいます。

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エムドゲイン法の治療術式

フラップ手術(ラップオペレーション)

フラップ手術(ラップオペレーション)の手順

① 局所麻酔下で歯茎を切開剥離し、術野を明示します。

② 歯根面の徹底清掃。歯周基本治療では完全に除去しきれなかった肉芽組織や歯石を徹底的に除去します。

※ 矢印部分に深い垂直性骨欠損が認められます。

エムドゲインゲルの填入

エムドゲインゲルの填入

歯根面をエッチング処理(クエン酸など)した後、 エムドゲインゲル溶液を填入します。口腔内写真はエムドゲインゲルで満たされた骨欠損部の状態です。

エムドゲインは、流動性があるため填入部位から流れ出し自然喪失してしまうリスクがあります。そこで、人工骨を併用することも考えられます。

エムドゲインによる歯槽骨再生治療は保険適用外ですが、同様の作用機序を持つリグロスという薬剤が保険適用になりました。

エムドゲイン法の治療は個人差がありますが、大体、数ヶ月で新しい歯槽骨と歯根膜が再生します。

歯肉縫合

歯肉縫合

切開剥離した歯肉を元に戻し縫合します。

縫合には、単純縫合、8の字縫合、マットレス縫合、懸垂縫合、連続ロック縫合などいくつか方法があります。今回は単純縫合とマットレス縫合で行いました。

歯周パックで創傷治癒の促進

歯周パック

創傷治癒を早めるために歯周パック(コーパック)をフラップオペレーションした歯の周囲に貼付します。歯周パックは外れやすいので食事は注意してください。

1週間後の抜糸するときに歯周パックも除去します。

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副作用

① 副作用

世界中の約40カ国100万人以上の治療実績がありますが、副作用の報告はありません。

② 禁忌・禁止

糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞などの動脈硬化の進んだ方。がんによる放射線治療を受けている方。ステロイド剤の治療を受けている方。妊婦や授乳中の方などの安全性は確立していません。

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費用

エムドゲイン法は保険適用外です。

手術 費用(税抜き)
エムドゲイン法 1歯 52,000円(※ エムドゲイン法と同時に行うフラップオペレーションの費用は治療費に含まれます。また、レントゲン撮影、投薬費用なども含まれます。)
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上皮性付着-従来法による治癒過程

上皮性付着-従来の歯周治療の治癒
歯槽骨や歯根膜などの再生は起こりません

スケーリング、ルートプレーニング(SRP)などの歯周基本治療、及び歯周外科(フラップ手術)などによる歯周病の治癒形式は上皮性付着による治癒です。


上皮性付着とは歯周治療によって滑沢(すべすべ)になった歯根面に沿って歯肉上皮がポケット底部まで伸び込んで起こります。


歯根面と上皮による付着で、歯周ポケットの減少は起こります。しかし、その付着力は弱いもので、自宅でのメインテナンスと歯科医院での定期的な歯石取りやPMTCなどにより維持されます。


この治癒形式では、症状の改善のみで破壊されてしまった歯槽骨や歯根膜を元に戻すことはできません。

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新付着(結合性付着)-エムドゲイン法による治癒過程

新付着(結合性付着)-エムドゲイン法による治癒
歯槽骨や歯根膜などの再生が起こる

歯周外科手術(フラップ手術)と併用してGTR法、エムドゲインイ法、リグロス法などを行った場合の治癒形式です。


歯根膜や歯槽骨の再生が起こる治療法なので、正常の歯周組織と同じ状態に戻す事が出来ます。ただし、歯周病・歯槽膿漏の中等度以上のケースで垂直性の骨吸収があるケースに適応出来ます。歯周病によって水平的に破壊された部位には適応出来るものではありません。


歯周組織再生の効果は、破壊された歯周組織が完全に再生するのではなく、その一部(3mm程)の歯槽骨や歯根膜が再生するものと考えて下さい。

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エムドゲイン法とリグロス法はどっちがいいの?

主要成分による違い

エムドゲインは豚の歯胚から抽出されたエナメルマトリックスデリバティブというエナメル基質タンパク質が主成分ですが、リグロスは人間の成長因子「bFGF}が使用されています。

リグロスは2001年から臨床応用され、十分な実績と高い信頼性が認められています。エムドゲインはそれよりもさらに古くから使用されています。


リグロスに軍配

両者の臨床成績はほぼ同等か症例によってはリグロスの方が僅かに高いと思われ、費用の関係から保険適用されたリグロスが第1選択となるでしょう。

歯周組織再生療法「エムドゲイン法」のご相談は

ふかさわ歯科クリニック院長 歯科医師の深沢一

執筆者 院長 深沢一

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